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消えゆく家族(ファミLess時代)…家族とはいったいなんでしょう?

まず、こちらの日本地図を見てください。

2015年から25年後の2040年推計との変化を表していますが、一体何の指標の塗り分けだと思いますか?

これは、家族が消えゆくエリアを表しています。

今後25年間(今は2019年なので実質21年間)で、世帯類型のうち「夫婦と子」世帯が10%以上減るのがピンク、20%以上減るのが赤で示されています。ご覧の通り、日本中ほぼすべてが真っ赤になります。

夫婦と子世帯のうち、夫婦と子二人の核家族を、かつては標準世帯と読んでいました。ところが、子ども二人どころか、全部の「夫婦と子」世帯でももう3割もいないのが実情です。世帯のトップは、もう2010年から単身世帯です。

こうした事実は、僕は「超ソロ社会」でも「ソロエコノミーの襲来」でも、繰り返し指摘してきましたが、まだまだ世間の認知は低いようです。

そんな記事を東洋経済オンラインの連載「ソロモンの時代」に書きました。まずはご一読ください。


これからの新しい家族像、みなさんはどうお考えになりますか?

本文の最後、このような問いかけで終わらせていただきました。考えるきっかけとしていただきたいからです。それは、独身であろうと、家族持ちであろうと変わりません。

家族とはなんでしょう?

血縁や共住だけが家族なんでしょうか?

何度も言いますが「家族が消える、非婚化が進む、人口が減る…」という事態は、決して避けられない道です。今更子どもがたくさん生まれても、30年以内の人口構造には何の影響もありません。

しっかりと現実を見据えていただきたいのは、「確実に20年後、日本の人口の半分は独身者になり、4割が一人暮らしをしている」ということです。その際、夫婦と子世帯は2割程度になっているでしょう。

そうなったら、何が起きるでしょうか?

高齢者や独身者が増えて、支えられる人口に支える人口が押しつぶされるとお思いですか?

既婚者たちが恐怖しているのはそこです。高齢者や独身者などの面倒を自分の子どもたち世代が一手に引き受けなければいけないのは不公平だというわけです。独身を謳歌して子どもも生み育てないのなら、自分の老後の面倒くらい自分で見ろ! 既婚者はそう言います。(この言葉は独身だけではなく、結婚して子に恵まれない夫婦も傷つけている気がするのですが…)

まさに自己責任論です。要するに、「我々家族は家族でなんとかするから、お前たち独身は、自分のことは自分でしろ。人に頼るな。我々に近寄るな」ということです。

既婚者たちは、よくこうも言います。「なんだかんだ、最後に頼れるのは家族だけだから」と。

家族とソロが対立・分断し、互いに関わり合いを持たないようにし、あげくの果てに敵視し、いがみ合う構造は本当に不毛です。

今回もこんなコメントが寄せられました。

別に子供好きでも家族至上主義でもないが、一部の子連れ家族を目の敵にする思想に危機感を感じる。彼らはよく子連れはマナーがなってないと声高に叫ぶが、それは定量的にどのくらいなのか。独身者は皆マナーがなっているのか。子連れは私たちを見て!感が凄いと言う書き込みもあったが(笑)正直、性格の悪そうな独身者が1人或いは複数でいたところで、残念ながら家族づれは全く眼中にないと思う。
また、子供を敵視するのは勝手だが、自分達も必ず世話になる社会保障の仕組み(年金だけではありませんよ)を一度冷静に学んだ方が良い。
そもそも、この記事が伝えようとしている、血縁に頼らないコミュニティに、彼らのような性格の悪いねじ曲がった人間(だからこそ独身者なのだろうが)が馴染めるのだろうか。

このコメントは、以下のコメントに対する反論のようです。

外出先でことごとく見かけるあのうじゃうじゃは3割が表出しているだけだっていうのか…。
家族だから一緒に出掛けられる鬱陶しい感が蔓延していて、目立つのでしょうね。私達を見て!感というか何というか…。彼らも彼らで人を見過ぎ気にしすぎのあの、何とも言えない感じ。
でも確かにベビーカーで突進して来る子連れが以前と比べ、減ったかな?と思います。マナーが良くなったわけでなく、子連れ自体減っているのですね。マナーの悪い彼らは動物以下だと思っているので、減っているのは何よりですね。

どっちもどっち。これに限らず、僕の記事上では家族とソロとが、お互い先祖が戦争でもしていたのか?というくらい言い争う姿がよく見られます。

家族とソロが対立・分断は不毛だと何度も言うのですが、同じことが繰り返されます。それこそ、今まで安心を付与してきた「所属するコミュニティ」の断末魔の姿ではないかと思います。

誰もが結婚していた時代ならなかったこと。一度入った会社が一生面倒みてくれた時代ならなかったこと。誰もが60歳くらいで寿命を迎える時代ならなかったこと。安心な「所属するコミュニティ」は、そういう背景があったからこそ成り立っていたわけです。

もはや、そういう時代ではありません。

高齢者や独身者が増えて、支えられる人口に支える人口が押しつぶされるという考え方からいい加減脱却しましょう! 生産人口や現役が64歳までという古い考え方も捨てましょう。15~64歳の人たちが65歳以上を支えるなんていう年齢で区切ること自体がおかしいんです。働ける人は60歳だろうが70歳だろうが現役でいいじゃないですか。

生産人口世代が高齢者を支えるのではなく、高齢者含む大勢の大人たちのうちの働ける人たちが全員で、子どもたちを支える社会を目指すべきなんです。血縁とか地縁とかじゃない。すべての誰かの子どもたちは大人が支援していけばいいのです。自分の子だけではなく、子がなくても、です。

「家族を頼りにする」ことと「家族しか頼れない」ことは別です。所属の安心としての血縁家族を否定しませんが、家族唯一依存による共倒れのリスクも考えてください。少なくなる家族と増えるソロが喧嘩するより、協力し合う方向を模索するべきではないですか?それが僕の提唱する「接続するコミュニティ」です。

その一例として、本文中最後の方にご紹介した「げんきカレー」については、多くの人たちが賛同してくれました。


げんきカレーさんの取材記事はこちらがわかりやすいです。

勘違いしないでほしいのは、別に家族なんて消滅しろと言っているわけじゃありませんし、生涯独身なんてとんでもないと断じるつもりもありません。家族かソロかという二者択一の話ではないし、互いを敵か味方かにはっきりさせる必要なんてまったくないわけです。

血がつながっていなくても、同じ屋根の下に住んでいなくても、いつも一緒にいなくてもいい。必要に応じて、場面に応じてつながり、自分のできる範囲で、助け合える。家族もソロもどこかでつながっている。そんなお膳立てシステムこそが、今後は必要ではないでしょうか。



おかげさまで記事はたくさんの方に読まれています。朝からずっと1時間ランキングも24時間ランキングも1位です。ありがとうございます。


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荒川和久@「結婚滅亡」著者

11/13に新刊「結婚滅亡」が発売です!他著書「ソロエコノミーの襲来」 「超ソロ社会」「結婚しない男たち」等。東洋経済等でコラム執筆したり、テレビ・新聞によく出ます。独身研究家として活動させていただいてます。メディア出演・執筆・対談・講演のご依頼はFacebookメッセージから。

それ、幻想かもよ!

本当の自分とか幸せとか、そういうのって全部幻想かもしれないよ。
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