世界の未来のために、決意を新たにしよう
激動の2022年が終わる。
「いつだって時代は激動だ。」と人は言う。しかし2022年はやばかった。
VUCA時代、、、「Volatility(変動性)」「Uncertainty(不確実性)」「Complexity(複雑性)」「Ambiguity(多義性)」の頭文字を連結した言葉としての”VUCA”を初めて聞いた数年前は、まあしかし、いつだって時代はVUCAだよなと正直思った。
しかし、新型コロナウィルスのパンデミックが世界を覆った2020年以降、世の中のVUCA度合いは確実に高まった。こちらの記事にある「世界経済不確実性」のグラフがまさにその直観とリンクしていると感じる。
様々なことが起きた中で、2022年最も重要な事件が何かといえば、なんと言ってもロシアのウクライナ侵攻を挙げざるをえないだろう。
世界史上ずっと語られることになるであろうこの蛮行は、侵攻開始した300日を経過した今になっても終わる気配を見せない。
私たちの多くは、2月中旬まで、ロシアがウクライナ国境近辺付近に兵を集めていると聞いても、「とはいえロシアはウクライナに侵攻することはないだろう」と勝手に思っていた。それは第二次大戦後、「これ以上戦争を起こすと、地球は滅亡する。そこまで人類は馬鹿ではない。だからもう、戦争は起きない」と多くの人が信じきっていたからだ。
それは完全に勘違いだった。ロシアはウクライナに攻め入った。僕はその瞬間、北海道の函館でワーケーションをしており、ニュースを見た時の衝撃が忘れられない。今まで世界に感じていた「常識」がガラガラと崩れ落ちる感覚があった。
9世紀のキエフ公国の誕生以降、ウクライナはロシアとの間に様々な歴史的経緯がある。歴史的にウクライナは周辺各国からの侵攻を受けがちで落ち着かず、「小ロシア」と呼ばれていたこと、ロシアとともにソビエト連邦を構成する国になったこと、スターリンによるホロドモール、つまり飢餓による殺戮を受けたこと、ソ連が崩壊して独立を果たしたこと。2014年のマイダン革命、からのロシアによるクリミア併合、ドネツク、ルガンスクの「独立」。
ロシアとウクライナだけの関係のみならず、ロシアという国の成り立ちや歴史的経緯(二度の世界大戦など)、米国との冷戦、その後のNATO拡大など、様々な要素も影響している。
シンプルに言えば、
・ロシアとウクライナは歴史的に密接な関係があった
・ロシアはウクライナに対し「ロシアとウクライナは兄弟、家族である」という意識だった(当然、ロシアが長兄であるという意識)
・ウクライナはソ連崩壊による独立後のアイデンティティの確立をする必要があった(西側につくのか、親ロシアでいくのか)
・ロシアにとってアメリカ、NATOの勢力は冷戦終了後も脅威であり続けた
ということなのだろう。
で。So What?
「知識人」や一部の政治家は、「西側の報道だけを鵜呑みにせず、双方の考えをしっかりと汲み取るべきだ」という意見をもっともらしく述べる。
So What?両方の経緯や主張を認識したうえで、この戦争は誰が起こしたのか。
他国の領土に攻め込んで各地で戦争犯罪を犯しているのはどちらか?
一部の政治家は、「ゼレンスキーが撃ち方やめと言えば、この戦争は終わる」と、完全に意味不明なことを言っている。
Why?プーチンが攻め込んでいるのだから、プーチンが「撃ち方やめ」と言えばいいだけの話である。
一部の政治家はまた、「対話で解決すればいいのに、なぜ(ゼレンスキーは)戦争するのか」という。
Why?武力を行使し攻め込んでいるのはプーチンである。
改めて思う。第一歩に立ち返って考えると、当然すぎる話ではあるが、ロシアが攻め込まなければこの事態は発生していない。そして百歩譲って戦争が起きたとしても、宣戦布告をし、軍事施設への攻撃のみを行うなど最低限のルールを守っていれば、ブチャはじめ様々な場所で広く発生している悲惨な戦争犯罪は起きていない。その責任はどこにあるのか。
この武力侵攻、戦争の責任はプーチンにあり、ロシアがウクライナから撤退すべきである。どんなに理屈をつけようが、プーチンが攻め込んでいなければこれは起きていないのだ。まずはそこからだろう。
そのため西側諸国としては、ロシアへの経済制裁、そしてウクライナへの支援を全力で継続すべきである。それにより自国も厳しくなることもあるかもしれない。しかし、私たちはそれを我慢し乗り越えるべきである。
なぜなら、ゼレンスキー大統領が米国議会で演説したとおり、ウクライナへの支援は、(施しではなくて)民主主義への投資であるのだから。
もう、対岸の火事では済まされない。世界が一体となって支援していくべきであると思う。そして「世界」とは何か。「世界」は意思はない。「世界」は、僕たち一人ひとりの意思の総和である。
僕たち一人ひとりの想いと行動の積み重ねで世界はつくられる。
僕も微力ではあるが、様々な形でウクライナを応援し続けていく。
2023年も、一人ひとりの想いを積み重ね、行動していこう。ウクライナを支援しよう。FREE FLAT FUNな世界をつくっていこう。