学生に、もっとスタートアップのカルチャーを感じてもらいたい
本郷に、AIスタートアップ集合
以下に紹介されている記事、とても面白い取り組みですね。「本郷をAI企業の集積地に」とのタイトルにあるように、AIスタートアップ企業を、本郷に集めるということ自体に意味があるのです。
ビットバレー以後、同じ職種の人が集まる街は、出ていない
インターネットの初期の時期に、渋谷のことを「ビットバレー」と呼んで、多くのITやWeb関連の企業が集まった時期がありました。実は、最近ではこのように、一つの街に、ある専門領域の会社が集まることは少なくなったように思います。それは、実際にはどこにいても、日本は働ける環境にあることも理由にあるでしょう。
しかし、実際には専門家が近くにいるだけで、情報交換や、事業のアイディアが自由に生まれ、その産業の成長に寄与しているのではないかと思います。もちろん、会社間でヘッドハンティングなども起きると思いますが、その人材の流動性も、企業にとってはリスクですが、産業にとっては重要でしょう。人材の流動性が高ければ、その街にまだ企業に属していない人も、どこかの企業に就職したいために集まってくるからです。
本郷にAIのスタートアップが集まれば、自然とAIに関する人材が集まってくるのではないでしょうか?
学生街にスタートアップがいることも重要
さらに、本郷という東大のおひざ元に集めることにも意味があります。それは、学生にスタートアップという存在が身近になるからです。先週、私はシンガポールのInnovfest Unbound 2019というカンファレンスに参加していました。
そこには、多くのNUS - National University of Singapore発の、スタートアップが展示を行っていました。例えば、上記の写真は、自律走行を目標としている船になります。非常に多くの展示が、NUSからあり驚きました。
日本の大学からのスタートアップが少ないことには、さまざまな問題があるでしょうか、その解決方法の一つに、もっとスタートアップの存在を学生に近づけることもあるのではないでしょうか。
その意味において、この「本郷をAI企業の集積地に」という活動は、学生にとっても価値があると思います。
ぜひ、この活動、どんどん熱気を帯びて、AI関係者、スタートアップ関係者の求心力になると良いですね。