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アラフォー的、新時代のSNS考察

Facebookは、2004年にスタート、2006年9月に一般公開。Twitterは、2006年7月スタート。Instagramは、2010年10月にアプリストアに登場。

多くの人が、SNSというものに翻弄されるようになって10年が経過しようとしています。この10年でSNSの存在が確立し、一般的に浸透。利用者も慣れてくることでここ2-3年はそれぞれのSNSが熟成し、なるようになってきた感に溢れていましたが、ここにきて新しい流れが生まれつつある雰囲気を感じます。平成に生まれその存在が当たり前になったSNSが、令和に入りどうなっていくのか、アラフォー的視点で年代差に注目しながら考察していきます。

はじめに

まずは、ジェネレーションギャップを存分に感じる下記記事。30代・20代のアプリランキング1位がSafariなのに対して、10代はなんとSafariは4位、1位がYoutubeです。

この記事、SNSについて書いているわけではないですが、各世代間にあまりに大きな違いがあることがわかります。それぞれの年代にとって、それぞれのSNSはどう捉えられているのでしょうか。

Instagramは「流行り」から「日常」のプラットフォームへ

上の記事内では、10代で3位、20代で5位(5位か…)、30代の4位になっているInstagram。昨年の記事ですが、こちらの永江一石さんの記事を見たときはタイトルの通り驚愕しました。

嗜好品に使えるお金に余裕のある40-50代の利用者が増えているInstagramで、この数年で地道にフォロワーを増やし1万フォロワー以上獲得しているブランドはしばらくこの調子で続ければ発信した情報はしかるべきところに届きそうですが、5年後のことは考えなきゃいけない状況ではあるでしょう、50代の人たちも年齢とともにお金をかけるものが変化してきます。ブランドが頑張るとしたら次はPinterestだと思いますが、これは別記事で。

おばさまのユーザーが増えた一方、10代の中ではもう美しくても作られた画像は「ダサい」ということになっているとのこと。

“It’s not cool anymore to be manufactured.”

ストーリーズ導入時、Instagramは「流行り」から「日常」のプラットフォームを目指すと発表していましたが、ストーリーズ登場以降、通常の投稿自体にもそういった流れに移行していると言えるでしょう。

“people are just looking for things they can relate to.”

ティーンエイジャーは「映え」に興味がなく、ただ単純に自分と関係のあるものを探したいだけ。

「映え」な場所の選択肢は物理的に限られているので、上記記事に書かれているような飽和状態が来たということなのでしょう…。この流れは、Z世代だけでなくこれから全体に行き渡っていくのではないでしょうか。

Twitterは年代問わず情報の受発信できる必需ツールに

一方で、その特徴を生かしつつ進化を遂げ、年代問わずさらに盛り上がっていきそうなのが Twitter。

この記事を見たときに思い出したことをツイートしたのですが、

以前、スキンケアの新ブランドのSNS戦略を担当した際、コスメの情報拡散においてはTwitterの影響力が大きいことを分析済みだったのです。

Twitterは140文字の表現とリツイート機能が特徴的であるため、いいね!をもらうことに重きをおき自己承認欲求を満たすことよりも、純粋な情報発信向きであることが他SNSとの違いかもしれません(同様のことがTUMBLRでも言えた時代があったように思いますが、画像より言葉の方が扱える人数が圧倒的に多かったということでしょう)。このことについては、下記記事にさらに掘り下げて語られています。

それではツイッターユーザーの特徴は何なのか。 メンバーによると、一般的なSNSの投稿の多くは「私を見て」(Look at me.)だが、ツイッター上のツイートの多くは「これを見て」(Look at this.)なのだそうだ。

情報発信、時に自己紹介としてのSNS。SNSが登場した当時言われていた「SNSの最大の魅力は相互コミュニケーション」というのが当たり前になり、発信する情報に中身があれば、有名無名関係なくやりとりできる時代になった。言うなれば年代関係なく「コンテンツ主義」になっているのでしょう。情報拡散、を通り越して情報が連鎖してくようなこの雰囲気。すべてのSNSが少なからず乗っているであろうこの大きな流れは、この10-15年かけてたどり着いた、誰も知らなかった漂着点な気がします。

そして10年経つと新しいSNSが出てきてもいい頃…やはり動き出している企業も目立っています。

新しいSNSの流れ その1 「課金できるSNS」

いま流行っているFacebookやTwitter、インスタなどのSNSは、基本的に「承認欲求を満たす」ことがベースになっています。 ぼくは、これは今後長くは続かないと思っています。

誰かの「自己実現」を軸にして、「善意」によって世界が回る。ぼくはこの「フィナンシェ」を通じて、そんな未来を実現させたいと考えているのです。

この投稿が私たちポスト団塊ジュニア世代の人たちのTLでわかる!という意見であふれていた中、Z世代からは、「SNS=承認欲求 という時点で画一的で古い。」という意見も…。

ここまでまとめてきた中でも触れてきたように、「承認欲求」をベースにしたSNSは確かに続かないでしょう。だからと言って、誰かの自己実現に定期課金するほど他人がそんなに興味があるのか?というのはアラフォー世代以上の感覚から行くと疑問に関じる点ではありますが、ミレニアル世代・Z世代にとってはそういう意識が芽生えているということなのかもしれませんので、注目していきたい流れです。

ここでのポイントは「承認欲求」だけではなく、SNSとお金がいよいよわかりやすく繋がってきた感があるところではないでしょうか。

2016年11月にスタートしたVALUは、そのスタートがビットコインの登場と重なる印象ですが、まさに「課金できるSNS」。 

「課金できるSNS」が増えそうな背景には、クラウドファンディングが浸透してきた影響も切り離せません。

知名度高いクラウドファンディングサービスも増えてきましたが、SNSとクラウドファンディングの間の子のようなフレンドファンディングpolcaも登場しています。そして、polcaのさらなる展開は、フレンドファンディングのサブスクリプション。直接つながっている人からの支援で成り立つクラウドファンディングは、もはやSNSカテゴリーに食い込んでいると言えるでしょう。
フレンドファンディングアプリpolca、“継続応援”プラットフォーム「polca Life」 2019年4月17日より提供開始


クラウドファンディングについてもう少し掘り下げると、「購入型」といわれる、先に注文することで安く買える構造のクラウドファンディングではなく、純粋な支援として800万円の目標金額を大きく超え、1000人以上から1000万円を集めて達成した下記の件も、新しい流れを感じました。個人的に私も支援したのですが、「仲間になる権利を堂々と買った」ような感覚。これこそ、「自己実現」を軸に「善意」によって世界が回る例なのかもしれません。

“情報のセーフティネット”をつくる。NPO法人soarが目標額1000万円のクラウドファンディングに成功


「SNSとお金」でいうと、ヤフオクはオークションをネット上で出来るサービスなのに対して、メルカリは出品商品のコメントのやりとりを見るとまるでSNSのよう(mixiのコミュのコメント欄の雰囲気と重なる気がするのは私だけでしょうか)。
匿名SNSのような関わりの中で金銭のやり取りが生まれているので、SNSとお金の関わりの下地になっている気がします。


新しいSNSの流れ その2 「リアルなつながりSNS」

一方で、特にFacebookをはじめとしたSNSが、オンライン上で人と人との関係性を完結させようとしていることに対する反動か、下記のように動き出している若手起業家も。

Facebookの次の時代の、新しいインターネットを使ったコミュニケーションを作るアプリ、nocnoc(ノックノック)です!

スッパリとイベントが終わった後に消えるチャットなら、そんな心配をせずに便利にチャットを使えるのではないかと思うのです。

この着眼点を新しい!と思えるかどうかは、リアルな関わりの上にSNSが乗っかってきたアラフォー世代と、SNSが先にあったZ世代で差があるかもしれません。アラフォー世代には見えていない視点があるのだと思うので、ご本人に聞いてみたいです。

新しいものが生まれた後は、元の状態を回顧しつつ進化をしながらいったりきたりするのが摂理ですので、若い世代を中心にこういったリアルな関わり・本当のつながりにリバウンドする流れは間違いなくあると思います。

考察まとめ

以上、令和の向こう10年のSNSを下記4点と考察しました。

・承認欲求を満たすためだけのSNSはもうおわり
・年代を超えてひとりひとり受発信できるSNSはもっと盛り上がる
・「課金できるSNS」でつながりとお金が結びついてくる
・本当のつながりをインターネットに求める流れも生まれる

みなさんはどう思いますか?

サポートいただけたいた方は仲間と思って日々精進しようと思います。とりあえず、ビールを買って乾杯させていただきます。