「ウォレット・シェア」って聞いたことある? 〜 ジョブ理論と一緒に思考してみた。
「ウォレット・シェア」という言葉を聞いたことがありますか?
「企業主語」ではなく、生活者起点の「LTV」からプランニングするにあたり出てきたりする概念です。
が、日経新聞で検索しても、まだ3件しかでてきません。
直近では、九州の百貨店「岩田屋三越」さんの記事がヒットします。
そもそも数千万人の生活者の可処分所得を、全て把握することは、現実的にできないので、様々な企業がポイントカードやアプリ、調査によって把握をしようとしています。(それでも、すべての購買記録を追うことは、一般的な小売業では困難。現金比率の高いニッポン…。)
一般的なCRMでは、「一人が年間x万円を自社で利用する」・「x万円以上の利用者」を「ロイヤル顧客」として、優良顧客とし、手厚くコミュニケーションする層として捉えます。
その顧客の年収・可処分所得は、調査アンケート(カードの与信)などで別途把握することはあっても、データベースとして突合することがあまりないかもしれません。
「デジタル給与」がスタンダードになり、ブロックチェーンが標準化した時代になったら、(パーミッション前提ですが)把握ができる時代がくるかもしれませんね。
「ウォレット・シェア」の話を初見できいたとき、僕は、「ジョブ理論」も並行して想起しました。
書籍で事例となるのは「ミルクシェイク」の機能的・社会的・感情的ジョブ。
日本人には、別途、身近な「カフェのコーヒーを飲みたい」というシチュエーションのほうがわかりやすいかもしれません。
これを受けて、ジョブ理論的にみた「サブスク(継続課金)」は、「ウォレット・シェア」と密接に関わると感じるようになりました。
Netflix、Spotify、ちょこザップ、新聞購読、賃貸家賃、携帯電話料金…。処分所得のうち、固定化した支出は、常時ウォレットを支配する。(最近だと、Twitterの有料化、なんてのもありますね。ちなみに僕は課金していませんw)
解約しないサブスクは、どんな「ジョブ」を利用者に提供しているのか?]
利用者は、どのような便益を享受しているのか?
現在の自社は、生活者のウォレットと継続的に接点をもっているのか?
「新規事業を考えなきゃいけない〜〜〜!」と思考している方。
生活者の「ウォレット・シェア」から逆算して、プロダクト・サービスをプランニングしてみても、ユニークなサービスが生まれるかもしれませんね。
1人の財布から、毎月?毎年?どれだけの割合をいただくのか。
多くの生活者から、ちょこっとだけ?
少ない生活者から、いっぱい?
「n」をどう捉えるか?なにかの代替なのか?新規のadd onなのか?
そんな分類をして、市場を見渡しても面白いかもしれませんね。
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