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「ドイツのコミケ」を読み解くヒント:初音ミクやMeseMoa.も参加

ドイツのデュッセルドルフでは今週末(6月8日、9日)、ドイツ最大のアニメファンイベント、ドコミが開催されます。ドコミとは「ドイツ・コミックマーケット」から取られた名称で、文字通り、ドイツにおけるコミケを目指したイベントです。(写真はいわゆる「サークルカット」のページ。プログラム冊子より)

今回は開催直前ということもあり、ドコミを楽しむためのヒントをいくつか紹介してみたいと思います。

1)様々な企画が同時進行:アニメコンベンションという総合イベント形式

コミケと言ってしまうと同人ブースがずらっと並ぶ広いスペースを想像されると思います。ドコミは本来、欧米のアニメファンイベントで一般的なアニメコンベンションというスタイルとなります。これはだいたいこんな感じの構成です。

・メインホールでのステージ企画
・大小の会議室を活用したワークショップやパネル
・クリエーター、企業、グッズなどの物販業者のブース

ドコミの場合は、通常の各エリアのなかでも特にクリエーター・ブースのエリアを広く取っているのが特徴となります。(写真はタイムテーブルの抜粋。プログラム冊子より。)

2)会場の広さは東京ドームより広いです

ドコミの会場はデュッセルドルフの見本市会場メッセ・デュッセルドルフの展示ホールのうち4ホールをメイン会場として使用します。どれくらいの広さかピンと来ないと思いますが、総面積は6万平米となります。東京ドームの広さがおよそ5万平米らしいので、東京ドームより一回り大きいサイズと言えば想像できますでしょうか?参加者数は2日間で合計5万人です。そして、クリエーターのブースですが、700スペース以上と告知されています。この規模はドイツ国内にとどまらず、欧州全体でも最大規模だと言われています。(写真は会場見取り図。プログラム冊子より)

3)事前に予定を組み立てておく必要性

コミケに参加されている皆さんなら当たり前だと思いますが、このイベント規模だとすべてを見る事は基本的に不可能です。ステージ企画やワークショップの時間をチェックしたのち、空いた時間でクリエータのブースエリアをチェックしたり、といった段取りを決めておかないと効率よく回ることは難しいです。

痛車のブースを見に行ったり、カラオケコーナーで歌ったり、フードエリアでたこ焼きやオニギリを食べたり、さらにドコミでは、会場の向かいの公園を公式会場の一部として使用しています。公園には日本庭園などもあり、コスプレイヤーが多く集まり写真撮影が活発に行われています。また、昨年からはゲーミングエリアも強化され、配信ポータルのTwitchと協力し様々なゲストによる企画が進行します。

さらに、土曜日は夜の部としてアニクラ(J-Rave)とコスプレ舞踏会が開催され、こちらもどちらかを選ぶことになります。

もちろん自分の興味に合わせてまずは気の向くままに回ってみるという方法もありですが、効率よくイベントを楽しむためには事前に準備することをお勧めしたいと思います。(写真はメイドカフェの紹介ページ。プログラム冊子より)

4)気になるゲストをピックアップ:初音ミク&MeseMoa.

ドコミには日本から招待ゲストが参加します。アニソン系の音楽ユニットfhána(ファナ)や音楽プロデューサーの中田ヤスタカさんなどたくさんの方が招待されていますが、ここではヴァーチャルシンガーの初音ミクとメンズアイドルグループのMeseMoa.に注目してみたいと思います。

招待ゲストとしても紹介されている初音ミクですが、ドコミでは開発販売元のクリプトン・フューチャー・メディア社との公式コラボ企画として、公式ライブ「マジカルミライ2018」の映像の上映会を行います。上映場所を確認したところ主要なステージではないので、おそらく小規模な会場での上映かもしれません。ただ、ドコミのHP上で公開された事前の情報では、公式上映会以外にもサプライズがあるかのような表現になっているので、もしかしたら何か本当にサプライズ的な追加企画があるのかもしれません。参加される方はぜひ現地で確認してみてください。(写真はプログラム冊子から抜粋)

そしてダンスが高く評価されているアイドルグループのMeseMoa.は昨年に引き続き2回目の招待となります。昨年に参加した経験をベースに今年は現地ファンのニーズにどこまで寄り添った企画が行われるのか、非常に気になるところです。

MeseMoa.に注目するもうひとつの理由は、ドコミとのマッチングです。いわゆる「踊ってみた」に代表されるダンスパフォーマンスは、ドイツ各地のイベントでも有志の踊り手によるステージパフォーマンスが行われています。ドコミがこれら他のイベントと一線を画しているのは、ダンスオフ・コンテストを毎年開催している点です。このコンテストには欧州各地から「踊ってみた」系のダンサーが集まり、ドコミのステージ企画の中でも最も注目されている企画のひとつとなっています。この点から、MeseMoa.はダンスイベントにも注力するドコミと非常に相性のよいグループだと言えます。(写真はプログラム冊子から抜粋)

5)プログラム冊子から見えるイベント像

今回紹介した内容はほぼオンラインの情報で完結しています。逆に言うと、オンラインだけでもこれだけの情報が集められるということです。今回参照したプログラム冊子は以下のリンクからダウンロードできます。

ドコミ2019・プログラム冊子(PDF、97ページ、143MB)

近年、ドイツのイベントの多くは、プログラム冊子を事前にオンラインで公開するケースが増えています。

海外のイベントに視察に行く予算はないが、どういうイベントなのか知りたい、そういう関心もあるのではないかと思います。そういった場合、オンラインで公開されるプログラム冊子は情報量も多くかなり参考になります。

冒頭ご案内した通り、このドコミは今週末に開催されます。

今から成田発デュッセルドルフ行きの直行便に搭乗すればまだ間に合います。

今回は間に合わない、でも、興味はある!という方は、プログラム冊子を眺めてみるのもいいかもしれません。

もしくは、読者の中に今回初めてドコミに参加される方がいれば、本稿が少しでも参考になれば幸いに思います。

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余談ですが、ドコミに関しては過去に現地取材をベースとしたイベントレポを書いています。よかったらこちらも参考にしてください。

これが“ドイツのコミケ”だ 特大ファンイベント「ドコミ」に行ってきました!


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ダンケ!
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Kataho@フランクフルト

日独文化交流家(日本ポップカルチャー) ドイツ、フランクフルト在住。日本のポップカルチャーを通じたドイツでの文化交流を支援しています。活動での「気づき」や日々の情報収集で感じたことをドイツからお届けします。 https://twitter.com/sakaikataho

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コメント1件

ゲームの見本市には友人が良く出品しに行ってますが、なるほど。こういうのもあるんですねえ。知らなかった。勉強になります。
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