アマゾン、AI採用を打ち切り

アマゾンは採用者数を大幅拡大する中で、2014年から採用工程におけるAIの活用を目指してきました。実際のところ、15年6月以降で社員総数は3倍超に膨らみ、57万5700人に達しています。

しかしながら、AI活用に関しては先行きに失望し、最終的に17年初めに専任チームは解散してしまったそうです。

AI活用の採用システムは、応募者を5点満点でランク付けし、単純に高得点者を採用し、採用後にその人が活躍していけば、人間が判断をする手間を大幅に下げることができるはずでした。

ところが、エンジニア職種において、AIは女性を軽視するという性別の中立性が働かない結果を導くようになりました。これは10年間にわたって提出された履歴書のパターンを機会学習したことが理由で、エンジニア職のほとんどが男性からの応募だったたため、システムは男性を採用するのが好ましいと認識してしまいました。

もちろん修正は行ったものの、今後差別が含まれない確証はありえないため、使い続けることは困難でした。

採用担当者の主観的な見解への依存を減らすことができれば、より公平性が高まるはずでしたが、AIを活用した採用システムが説明責任を果たせるようになるには、もう少し道のりがありそうです。

https://jp.reuters.com/article/amazon-jobs-ai-analysis-idJPKCN1ML0DN

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遠藤 直紀(ビービット 代表)
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