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人口のピークを過ぎて本格的な減少フェーズへ 近未来の日本社会の姿とは

こんにちは、電脳コラムニストの村上です。

先日発表された人口動態調査によると、日本人は15年連続で減少し、その減少幅は過去最大となったそうです。

総務省は24日、住民基本台帳に基づく人口動態調査を発表した。1月1日時点の日本人は1億2156万1801人で前年から86万1237人減った。減少は15年連続で、前年比の減少幅は1968年の調査開始以来、最大となった。

外国人は11.01%増えて過去最多の332万3374人となり、初めて300万人を超えた。新型コロナウイルス禍の影響で21年から減少していたが、新型コロナを感染症法上の「5類」に移行した23年から増加した。増加幅は過去最大の32万9535人だった。

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一方で外国人の人口は初の300万人超となり、全体の生産年齢人口の割合は59%で横ばいを維持しました。つまり、日本人の減少分を外国人労働者で補填している構図が浮き彫りとなりました。身近なところでもレストランやコンビニなどで働く外国人を多く見かけるようになりましたので、みなさんの実感とも合っているのではないかと思います。

労働人口の減少については度々本コラムでも取り上げてきましたが、将来の人口予測は様々なマクロ予測の中でも確度の高いものです。そして、今すぐ効果的な対策ができたとしても、それが成果(人口増)として現れるまでには20年以上かかります。よって、人口減少のトレンドはしばらく変わることはなく、それを前提とした社会を考えなくてはなりません。施策としては主に3つありますが、すでに国として正面から取り組んでいるものです。

1) 外国人労働者の呼び込み
2) 生産性の向上(少ない人数で同じ仕事をこなす)
3) 現在働いていない方の就労による労働力の増加(女性・シニアの活用)

2) 生産性の向上については、技術革新によりまだまだイノベーションが起きそうです。生成AIなどの技術は主にデスクワークにしか適用できていませんが、接客などのサービス業に広がることでより少ない人員で運営できるようになるでしょう。ロボットなどによる自動化・無人化はすでに導入されているものですが、より高度なサービスを提供するために「ハイブリッド化」も進んできています。

奈良交通は、複数の観光バスを1人のガイドが同時に遠隔案内できるシステムを導入した。まず20台のバスに通信機器やカメラを搭載し、修学旅行向けにサービスを始めた。バスガイドの人手不足に対応しながら、多様なサービスを提供することで乗客の満足度を上げる。

これまでの1台に1人が乗車するスタイルではなく、奈良市の本社ビル内に設けた専用ブースでガイドが複数のバス車内を映したモニターを見ながら案内する。乗客は車内2カ所のカメラとマイクを通じて会話や質問もできる。複数のバスで同時に動画コンテンツを見たり、学習やゲームをしたりすることもできる。

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対面での接客が必要な場面でも活躍できるロボットもあります。

アバターインは2020年に設立した。ANAHD発スタートアップで、アバター(分身)ロボット「newme(ニューミー)」を開発する。ニューミーは車輪を備え、自由に動き回れる。頭部に配置したモニターは遠隔で操作する人物の顔を映し出す。対話者は画面に表示された発話者の表情を見ながら会話できる。

小売りやサービス業を中心に人手不足が課題となるなか、ニューミーは接客や案内などの用途での活用が期待される。実際、接客の効率化を試す実証実験が各地で広がっている。これまでに中部国際空港(愛知県常滑市)や松山空港(松山市)で空港内や観光地の案内に導入された。

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今後の接客から学習したマルチモーダルAIを導入していくことで、簡単な一次対応は機械だけでこなせるようになるはずです。コールセンターなどではすでに音声応答による一次対応が当たり前になっていますね(その他のときだけオペレーターにつながる等々)。

いずれにしても急ピッチで進む労働人口減少に備えるために、残された時間はそれほど多くありません。社会での議論と対話を積極的に進めていくべきだと考えています。

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タイトル画像提供:kei.channel / PIXTA(ピクスタ)

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