人口のピークを過ぎて本格的な減少フェーズへ 近未来の日本社会の姿とは
こんにちは、電脳コラムニストの村上です。
先日発表された人口動態調査によると、日本人は15年連続で減少し、その減少幅は過去最大となったそうです。
一方で外国人の人口は初の300万人超となり、全体の生産年齢人口の割合は59%で横ばいを維持しました。つまり、日本人の減少分を外国人労働者で補填している構図が浮き彫りとなりました。身近なところでもレストランやコンビニなどで働く外国人を多く見かけるようになりましたので、みなさんの実感とも合っているのではないかと思います。
労働人口の減少については度々本コラムでも取り上げてきましたが、将来の人口予測は様々なマクロ予測の中でも確度の高いものです。そして、今すぐ効果的な対策ができたとしても、それが成果(人口増)として現れるまでには20年以上かかります。よって、人口減少のトレンドはしばらく変わることはなく、それを前提とした社会を考えなくてはなりません。施策としては主に3つありますが、すでに国として正面から取り組んでいるものです。
1) 外国人労働者の呼び込み
2) 生産性の向上(少ない人数で同じ仕事をこなす)
3) 現在働いていない方の就労による労働力の増加(女性・シニアの活用)
2) 生産性の向上については、技術革新によりまだまだイノベーションが起きそうです。生成AIなどの技術は主にデスクワークにしか適用できていませんが、接客などのサービス業に広がることでより少ない人員で運営できるようになるでしょう。ロボットなどによる自動化・無人化はすでに導入されているものですが、より高度なサービスを提供するために「ハイブリッド化」も進んできています。
対面での接客が必要な場面でも活躍できるロボットもあります。
今後の接客から学習したマルチモーダルAIを導入していくことで、簡単な一次対応は機械だけでこなせるようになるはずです。コールセンターなどではすでに音声応答による一次対応が当たり前になっていますね(その他のときだけオペレーターにつながる等々)。
いずれにしても急ピッチで進む労働人口減少に備えるために、残された時間はそれほど多くありません。社会での議論と対話を積極的に進めていくべきだと考えています。
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タイトル画像提供:kei.channel / PIXTA(ピクスタ)