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中国で普及しているビデオ会議サービスの比較。テンセントVooVの性能が凄い

日本でもオンラインでビデオを活用した会議や仕事スタイルが増えてきていますね。以前書いた中国でのオンライン活用についてのnoteもたくさんの方に読んでもらいました↓

いち早くリモート社会に突入した中国では、この分野もとっても成長しています。zoomなどの海外勢だけでなく、国産サービスも多々ある。各プラットフォームの成績も出てきてますので紹介しましょう。

■各プラットフォームの発展

緊急事態に伴って、各社ともにかなりの期間で製品やサービスを無料で開放していたこともあり、ユーザーを大きく伸ばしました。

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↑各社の取り組みのまとめ、こんなにたくさん。各社ともさまざまで、無料提供したり参加可能人数の規模を拡大したりと努力していました。

このおかげもあって、今やサービスがこんなにたくさん↓

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これでもごく一部です。そして、これらに関しての情報が日々発信されていて、実用度や会議の効果、使いやすさ、サービスの成熟さなどをたくさんの人が評価し合っています。

基本的な機能には差があまりないですが、「腾讯会议」(海外版だと「voov」)と「zoom」が最も使いやすいと評価されてます。

特に「腾讯会议」はUIや基本機能が使いやすいのはもちろんなのですが、ノイズキャンセリングの性能が良いことや、低速回線時の音声の途切れをアシストする、暗いところでも映りを良くする など細かいところが凄く良いです。

Tencentは企業用のビジネスツール「企业微信」も提供しているので、動画LIVEから普段の会議や業務などをすべてTencentツールで完結することができるので超便利。

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↑3月のデータしか見つけられなかったですが、DAUが右肩で伸びている。

さらに、彼らはAPIを公開していて、これからたくさんのハードウェアとソフトウェアで「腾讯会议」を活用したサービスが提供されていくのでしょう。ビデオ会議プラットフォーマーとして着実に足場を固めていますね。

そして、もちろんビデオ会議市場の未来も可能性にあふれている。先日もnoteに書きましたが、中国ではリモート社会化が予想を大きく超えた速度で進んでいます。

Zoomの株価が大上昇しているのはSNSでも話題に。まだ絶対的な王者となるサービスが決まってないので、今が勝負です。不謹慎ですが外出自粛期間中も激しいシェア獲得争いが行われていました。

ただ、この急成長と各社がシェアを争う中で新たな問題も生まれています。日本でも「zoom」のセキュリティーについて話題になっていたかと思います。

4月30日、「中国国家コンピューターウイルス対応処理センター」は21個のアプリが利用規約範囲外の個人情報利用などの違法行為があるとの報告を公開しました。

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↑ユーザーにプライバシーに関する権限を全部開示していない21個のアプリのうち、10個がビデオ会議アプリです。広く使われているByteDanceの「飞书会议」も含まれています。

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そして個人情報の削除やアカウントの削除機能に不備があるアプリでは、4つのうち3つがビデオ会議アプリです。。

今のところ、盗める情報や攻撃方法などは限られてるようなので神経質になる必要はないようですが、今後どのような展開になっていくのか。

悪いことを企てる人とセキュリティとの戦い、セキュリティの達人以外は理解不能な戦いが続いていくと思うので、個人では情報感度を高めて予防していくしかないと思います。

きっと利用しないでは生きていけない世の中になります。そして先行する中国での動向をチェックするのは日本のみなさんにも有益かと思います。

(参考資料)


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