言ってることとやってることがちゃうやん。
パリ協定成立の機運もあって、近年盛り上がっている「ダイベストメント」。多くの方には釈迦に説法でしょうが、インベストメント(投資)の反対で、投資引き揚げ。温暖化のもととなる化石燃料関連の企業やプロジェクトから投資を引き揚げよう!投資している人はけしからん!ということです。
金融の在り方は世の中の在り方を変えることですので、それ自体はあるべき方向性だと思いますが、一面的な見方や環境原理主義的な判断基準の議論が多いことに危惧を抱いてもいました。まだまだ多くの国で国民の生活が化石燃料に依存する中、それを否定することによる影響、原油採掘のプロジェクトに投資が回らなくなった場合産油国の政情不安が増すことによる影響など、総合的に考えるべきテーマを環境原理主義で語ることは、むしろその取り組みを持続可能ではないものにしてしまいます。
と思っていたらまぁ、ダイベストメントを唱えていた環境団体、WWFやワシントン大学などが化石燃料に投資してました、というのが明らかになったとのこと。言ってることとやってることがあまりにちゃうやん、です。第一報を聞いたときには半信半疑でしたが、各団体の広報が取材に応じてコメントしてるので本当なのでしょうね。
原理主義的ではない考え方ができるんやんと少しホッとするような、他人には原理主義を押し付け自分たちは現実主義という勝手さに憤りを感じるような、複雑な気持ち・・・・。