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売らないお店

丸井グループの青井浩社長は、2018年12月中旬に行われたアナリスト向け事業説明会において「今後も『売らない店』を志向していく」と宣言されました。

デパートはこれまでビルの地下から最上階まで、ずっとモノばかりを売ってきました。

モノ余りの時代において、顧客の関心がモノからコト、サービス、体験へと変わっていくことを想定されており、飲食や体験型サービスなどが提供できないとお客さまは来てくれないし、お金を使っていただけないため、そういった店舗を増やしていく戦略だと説明されています。

丸井グループの夢は、モノを売っている店舗がまったくなくても、すごく人気があって、にぎわっている商業施設をつくるこだと説明されています。

丸井が2019年も「売らない店」に突き進むワケ

私は、ほぼすべての書籍はAmazonで購入していますが、本屋さんにもよく行きます。平積みの本を眺めて気になった書籍をめくっていると、思いがけない出会いがあったり、デジタルでは未だ実現できていない体験ができるし、何よりワクワクする空間です。

少し後ろめたいのは、そこで見つけた書籍をAmazonで買ってしまっていることです。特に休みの日はカバンを持っていないので、単に荷物が増えるのが面倒だという理由に負けてしまっています。

書店だけでなく、店舗でしか提供できない体験はまだまだあって、人を魅了することは確実に可能です。しかし、しっかりビジネスモデルを構築しないと、所謂ショールーミングのみで売り上げをデジタル企業に奪われてしまうことを危惧しています。


このままでは実店舗が淘汰されてしまうことになり、中長期的に考えると誰の特にもならないので、既存の小売企業が新しい事業の形を確立されることを切に願っています。

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遠藤 直紀(ビービット 代表)
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