ストレスとうまく向き合うための8つの習慣。正しくコントロールしてパフォーマンスを上げるコツ
皆さん、こんにちは。今回は「ストレス管理」について書かせていただきます。
引用させていただいた記事は、「宇宙飛行士を取り巻くストレスをいかに処理するか」という内容ですが、一般的な職場環境においても通ずる部分が多く、ストレス管理のためのヒントがいくつもありました。
ストレス耐性が強い人の特徴とは何でしょうか。
また、ストレスとうまく向き合い対処していくためには、どんなことを意識すると良いのでしょうか。
記事の中にあった「8つの能力」とも照らし合わせながら、どのような習慣や能力を身につけていくべきか考えてみます。
■ストレスを感じる要因とその反応
ストレスを感じる要因は、「環境の変化」や「人間関係」、「仕事での業務量の多さやプレッシャー」など多岐にわたります。働く上でストレスに悩む人は多く、心の病による休職や離職が増加していることは深刻な社会問題の一つで、それはコロナ禍でさらに加速された印象を持っています。社会環境や市場環境がこれだけダイナミックに変化している中、その動きにどう対応していけば良いのか分からず、大きな不安や悩みを抱えている人も少なくありません。
ストレスを受けた時、心身に起こる変化は以下のようなものがあります。
・疲労、倦怠感、過食、食欲不振、眩暈、不眠、動悸、頭痛などの身体的なストレス反応
・緊張、抑うつ、不安、焦り、怒り、苛立ち、落ち込みなどの心理的なストレス反応
このような反応が起こってしまうならば、いかにストレスがかかる環境から逃げればいいのか、ストレスを極力感じないようにするにはどうすればいいのかという視点になってしまいがちです。
ですが、引用した記事の中には、
「ストレスは悪いものではなく、正しく使えばパフォーマンスは上がる」
という指摘もありました。
適度なストレスは、仕事や人生に対して“張り”や“緊張感”、“刺激”や“原動力”を与えてくれるものでもあり、ストレスをただ「避ける」「耐える」のではなく、「コントロールする」ことができるようになると、上手に向き合うことができ、仕事のパフォーマンス向上へとつなげることもできるのです。
■ストレス耐性が強い人の習慣
変化が激しい現代社会においては、ストレスを一切感じずに生きていくことは難しいですが、中にはストレスにさらされても心身ともに健康を維持しながら働いている人もいます。そのような人たちは、ストレスの受け取り方や捉え方、向き合い方に工夫があるのだと思います。
ストレス耐性が強い人の習慣を8つ挙げてみます。
これまで見てきたように、ストレス耐性が強い人は、もともと耐性があってメンタルが強いというわけではなく、あくまで「ストレスを逃がす環境や心が折れない環境を作る」ことが上手、ということが分かります。
逆に「ストレス耐性が弱い」という悩みを持っている人がいたとして、それはその人自身の問題というよりも、取り巻く環境に問題があるかもしれない、といった視点を持つことで、少し気持ちがラクになることもあると思います。
個人的にも「どうやってストレス管理をしているのか」を聞かれることが多いのですが、以下のように答えることが多いかもしれません。私なりに意識している8つの習慣を記載します。
■ストレス管理のために身につけるべき能力
引用した記事には、ストレス管理のためには以下の8つの能力が必要であると書かれていました。
これらをもう少し一般的な職場環境に置き換えて考えてみると、ストレスに対して上手に向き合っていくためには、以下のような能力やスキルが必要なのではないかと思います。
ストレスへの対処法には、「正面から向き合う」、「避ける」、「一時的にその問題から離れる」など、様々な対処の仕方があります。
どんな対処法であれ、一つひとつに真面目に向き合い過ぎず、また常に完璧な状態を目指し過ぎず、ある程度のミスを許容し、ある程度のレベルで妥協をするという、心の余裕が必要なのだと思います。
日常生活から全てのストレスを排除するのではなく、不要なストレスを排除した上で、残りのストレスを効果的に管理することが大切なのではないでしょうか。
■企業がすべきこと
企業側の目線で社員のメンタルヘルスの問題を考えた場合、過度なストレスを抱えた社員は、本来のパフォーマンスを発揮できないだけでなく、休職や離職につながりやすく、チームの業務遂行や組織の目標達成にも悪影響を与
えてしまいます。
厚生労働省の「労働安全衛生調査」の結果によると、現在の仕事や職業生活に関することで、強い不安やストレスとなっていると感じる事柄がある労働者の割合は 54.2%となっているようです。
企業ができる取り組みを以下の通りまとめます。
社員の状態をタイムリーに知る
→労働時間や業務量は適切か、職場の人間関係はどうか、仕事をする環境は問題ないかなどまずは社員の状態を正しく素早く「知る」ことが必要で、定期的に社員のリアルな声を拾うことを仕組み化しないといけません。
ストレスやメンタルヘルスに対する社員の理解を促進する
→社員が自分自身でメンタルヘルス対策を行えるような、基礎的な知識をインプットしてもらうことが重要です。企業側が研修などを通して教育を行い、ストレスケアの重要性や手法を学んでもらう機会を設ける必要があります。
ストレスチェックなどを活用し社員のコンディションを把握する
→労働衛生安全法により、企業が年に一回従業員に対してストレスチェックを行う制度が義務化されています。社員自身がストレスに気づき、メンタル不調を未然に防ぐこと、さらにストレスの原因を把握し改善対策を進めることが目的になります。
サポート体制を整備する
→上司や同僚など現場だけでなく、会社の人事、産業医、カウンセラー、外部の専門機関など、複数のサポート体制を整備する必要があります。
同調圧力を排除する
→「みんな忙しいんだ」「みんな頑張っているんだ」という同調圧力は、心身の違和感を抱える人に対して、何の策も打たずにギリギリまで労働を強いてしまうことにつながりかねません。こういった風土になっていないか、部署単位・チーム単位で細かくチェックしていく仕組みがあった方が良いと思います。
これまで述べてきた通り、ストレスマネジメントは、従業員の心身の健康を守るだけでなく、企業の健全で持続的な発展のためにも、これからの企業経営に欠かせないものです。
従業員の健康管理を経営的な課題と捉え、戦略的かつ計画的にあらゆる取り組みを行う企業の姿勢は、より一層求められています。従業員の健康への投資は、それだけリターンも大きいはずです。
経営層や管理職が、しっかりとそれらを理解して社員と接しているか、問題点があれば環境改善のために動けているかで、中長期的な会社の競争力にも影響していくことは間違いありません。
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