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AI時代、「偽情報」抑制は、経済成長に必須かも


「ウィキペディア創設者VSマスク氏」とのタイトルは、あまりにもショッキングだが

日本経済新聞の「テクノ新世」の記事のタイトルが、私の目を惹きつけました。

ウィキペディア創設者VSマスク氏 偽情報に抗う新SNS
テクノ新世 もっと人間らしく(1)

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC2829W0Y4A320C2000000/

というタイトルだからだ。しかし、このジミー・ウェールズ氏の主張に、私は、深く同意します。それは、AI時代の重要な点を、指摘しているからです。

私は、2023年11月13日、ポルトガル、リスボンで開催された、Web Summit 2023に出席しました。今回は、Web Summitという名前とは異なり、カンファレンスの大きなテーマの一つが、AIでした。そして、Opening Nightに、ジミー・ウェールズ氏が登場し、「ウィキペディア創設者VSマスク氏 偽情報に抗う新SNSテクノ新世 もっと人間らしく(1)」で触れている内容についても言及している。

その時のセッションは、以下で公開されているので、確認してみてほしい。

パプリックな生成AIの問題は、どの情報で学習させるか?

現在私たちが、一般的に使える公開されている生成AIは、インターネット上に公開されている情報も、学習用のデータとして使っています。多くのインターネットの情報は、真実、または真実に近いものが多いでしょう。

しかし、昨今「X」では、インプレッションを稼ごうと、「人気のある、真偽不明」の記事が増えていることも事実です。この記事を、生成AIが学習に使ったら、その生成AIが出力する結果は、信頼に値するものでしょうか。そして、それを、企業が事業に使ったら…

実は、生成AIの品質は、今後の経済成長には、少なからず影響を与えます。

生成AIは、「話題ではなく」、「公共財」。社会的なルールが必要

生成AIは、もう「話題」ではなく、企業や組織がビジネスや仕事に使う、通常のツールです。ある種の「公共財」になり始めています。

日本でも、諸外国のように、生成AIに関するルールを議論する時期になったのではないでしょうか?

まぁ、ないことだと思いますが、日本語版の生成AIだけが、「偽情報で学習」していたら、日本の経済成長は、…。生成AIについては、有益に活用するために議論すべきことが沢山あるのでしょうね。

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本間 充 マーケティングサイエンスラボ所長/アビームコンサルティング顧問
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