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大型上場が景気判断をかく乱

5月の景気動向指数で、基調判断が「悪化」から「下げ止まり」に上方修正されました。

機械的な判断ですから文句を言うわけではありませんが、この上方修正は特殊要因の影響が大きいと思います。

というのも、景気動向指数の基調は一致CIの3ヶ月移動平均を元に判断されるのですが、背景には構成系列である法人企業統計の営業利益が、景気が最悪だったはずの1-3月期に異様に増加したことが影響しているからです。

そして、中身を見てみると、前年比増加分の全てが純粋持ち株会社の利益激増で説明できますから、これは某企業の大型上場に伴う一時的な要因でかさ上げされている可能性が高いといえるでしょう。

なお、バブル期を上回ったとされる昨年度の税収の上ブレも大型上場の要因が効いてまして、その税収増加分である4000億円を除けば、バブル期をまだ上回ってません。

このため、この機械的な景気動向指数の「下げ止まり」判断を鵜呑みにしてはいけないでしょう。


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第一生命経済研究所経済調査部首席エコノミスト。あしぎん総合研究所客員研究員、跡見学園女子大学マネジメント学部非常勤講師を兼務。総務省消費統計研究会委員、景気循環学会理事。専門は経済統計、マクロ経済分析。

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