過酷ファッションショーで話題のワークマン #マーケティングトレース
ワークマンのファッションショーが話題になっています。
話題性も高いワークマン。
その裏側のマーケティング戦略はどのようになっているのかを #マーケティングトレース していきます。
ワークマンの財務分析
ポイント①直近決算の営業利益率20%超
ワークマンは営業利益率は20%を超えており、企業体質としても非情に優れた会社です。
作業服カテゴリーでは圧倒的な売上を誇っていることが、競合と横並びでみてもわかります。
ポイント②店舗数の多さとホワイトフランチャイズ
ビジネスモデルのポイントとしては、店舗数の多さとホワイトフランチャイズと評される、フランチャイズ店舗の継続率の高さ
国内店舗数が839店(2019年4月現在)と“ユニクロ超え“を果たし、25年には1000店の目標を掲げるワークマン。出店増を支えているのが、店舗の約9割に当たるフランチャイズ(FC)契約店だ。FC契約の初回継続率はほぼ100%。店の売り上げ1億2000万円(平均)の約1割がオーナーの収入になるといい、「ホワイト」フランチャイズだとオーナー希望者が殺到している。(ダイヤモンド編集部 相馬留美)
参考記事は下記です。
フランチャイズでしっかり儲かる仕組みがあるということは、マーケティング戦略が優れていると言えるはずです。
ここから具体的なマーケティング戦略を読み解いていきます。
ワークマンの4Pマーケティングミックスを整理
ワークマンのマーケティングミックスがどうなっているのか?
図解して整理してみました。
焦点は、最近話題になっている「着るこたつ」にあてて分析していきます。
大元の情報源は下記の記事です。
ワークマンの商品・価格戦略
ポジショニング戦略は、機能性高く低価格のポジショニングを一貫している。
ワークマンは、ワークマンというコーポレートブランドに、さらに商品ブランドをつくりブランド認知をコントロールしています。
ユニクロが、ヒートテックやUTなどの商品ブランドをつくっているのと同じ構造ですね。
3つのPBの売上高は初年度が30億円、18年3月期が60億円の実績で、19年3月期は115億円を超える見通しだ。
ワークマンの広告戦略
今までの機能性×低価格の軸に、デザイン性やトレンド性を組み込んでいるのが、最近のワークマンのマーケティング特徴です。
典型的なのが、冒頭でも紹介したファッションショーです。
特に注目したいのはワークマン女子の存在が出てきていること!
「機能性」と「低価格」に、「かわいさ」をプラスして着こなしている女子が増えているようです。
最終的には、THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)のようなブランド浸透を狙っているのではないかと考えています。
THE NORTH FACEのInstagramからブランドイメージを共有しておきます。
女性も日常の中で気軽に着るアウトドアファッションというポジショニングです。

ワークマンの出店戦略
ちなみに、ワークマンプラスに関しては、マーケティングトレースコミュニティ運営をしてくれている、多田くんがフィールドワークもしてまとめてくれているので引用します。
ワークマンの成功要因を分析
ワークマンの成功要因を分析していきます。
まず、市場のトレンドとして
・ファッション業界全体として高機能・低価格のカジュアル化にシフト
・逆に百貨店アパレルなどの高級ファッション衣料の領域は苦戦
この2つの特徴があり、この流れにワークマンはうまく適応しています。
・ブロガーも巻き込んだ商品開発(4PのProduct領域)
・ワークマン女子といったカテゴリーワードの創造(4PのPromotion領域)
をしている点が、ワークマンの成長を支えていると考えています。
ちなみに、組んだブロガーもかなりイケていて、「ちょっとキャンプ行ってくる。」さん。
ターゲット層であるカジュアルにキャンプを楽しむ層にリーチするタッグの組み方をしています。
トレンドへの適応とあわせて、今まで培ってきた経営資源を組み合わせて競争優位性を生み出している構造です。
経営資源①800店舗を超える店舗網
→ECサイトからの受け取りは店舗でも自宅でもできる強み
→地方のロードサイドに店舗がある強み
ここはワークマンならではの強さ。
ECサイト経由で、都心の若者への認知率、好意度、配架率も高めているので、都心・地方ともに顧客を獲得できる状況になっている。
②市場のトレンドに合わせて動ける組織文化
もともとワークマンは「ダサい」というイメージがあるブランドであったけれど、機能性に優れた作業服から、かっこいい作業服へとブランドイメージを転換。
このリブランディングのタイミングで、各商品ブランドやワークマンプラスが生まれている。
それで社内でスタイリッシュ宣言をして、会社としてかっこいい作業服へ舵を切った。すると、じわじわと一般のお客さまが増えていった。今ではかっこいい作業服が約2割を占める。ポテンシャルを感じて「ワークマンプラス」の開発に踏み切った。
こういった思い切った戦略転換ができる組織体制や文化があるからこそ、市場や社会トレンドへの適応ができているわけですね。
マーケティング戦略は組織文化と表裏一体。
このワークマンの組織領域は、別途深掘りしていきたいと考えています!
以上、ワークマンのマーケティングトレースでした!
最後まで読んで頂きありがとうございました!