米国で注目のスタートアップTOP50社

米国を含む世界中で多くのビジネスパーソンが活用する、ビジネスSNS「LinkedIn」。同社が毎年「Top StartUp List」の名の下、急成長するスタートアップを追っている。これらの企業は上場前で非公開情報が多いが、LinkedInの5億7500万人超の会員が日々生み出す何十億ものアクションから抽出した独自調査により「人材を惹きつける企業」として抽出される。

https://www.linkedin.com/feed/news/the-top-50-startups-in-the-us-2510746/

リストを見ると、AI・モビリティ・Fintechといった流行りの企業が並んでいるが、日本ではあまり見ないカテゴリに属する企業も出てきている。例えば、食品や美容といった消費財だ。

https://halotop.com/

2位にランクインした「HALO TOP」。急成長中のアイスクリームメーカーで米国の食料雑貨品店でアイスクリームのベストセラーとして選ばれた。健康志向のトレンドをつかみ、レモンケーキやスモアなどさまざまなフレーバーの低糖度アイスクリームを開発。どれも360カロリー以下。売上高は年間3億5000万ドルに達している。

経営としてユニークなのは、いわゆる「オフィス」を構えていないこと。100名近くの従業員はリモートまたは共同作業スペースで働いている。

https://www.glossier.com/

8位にランクインしたのは、創業3年となる美容ブランド「Glossier」。ファンが友人に口コミで広げ、キャンペーンのモデルを体験し、製品の情報を提供することで、業界に新しい旋風を巻き起こしている。

また同社は、驚くほど男性が支配的な業界の中で、そのスタッフと役員は女性が大部分を占めており、役員にはStitch FixのCEOであるカトリーナ・レイクも含まれている。

優秀な人材を惹きつける企業は、その事業が魅力的なこともさることながら、ユニークな経営や企業カルチャーによって他社を引き離している。日本においても上司も部下もない「ホラクラシー」組織を持つ企業が東証一部に登場して話題となった。採用難の続く人材市場においてどのように優秀な人材を確保し続けるか、各社の試行錯誤は続く。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO35124110X00C18A9000000/?n_cid=NMAIL007

(情報開示) 筆者は現在リンクトイン・ジャパンに勤務している。なお、本記事は個人の見解であり、所属する組織等の見解を代表するものではありません。

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