「夜の飲食店」より「昼の飲食店」でのランチに注意
東京都は新型コロナウイルスの感染対策として、8月3日から23区内の飲食店やカラオケ店に午後10時閉店の時短営業を要請していましたが、9月15日から終了することを決めました。
都市部での感染者増加の背景には「夜の飲食店」での感染機会が指摘されてきたことからできるだけ人が集まる時間を短縮すること、すなわち酒類が入ると多くの人は会話も増え、店での滞在時間も長くなってしまいがちなことからすれば感染拡大の一つの要因を抑えるためには一定の効果があったのかもしれません。実際に最近の感染者の属性をみると「夜の飲食店」での感染機会が疑われる事例はほとんどなくなっています。では時短営業の要請を終了することによって感染者は以前のように増加に転じるのでしょうか?
おそらく繁華街への人の流れによっては一時的に増加に転じることは予測されると思われます。しかし、多くの人たちは注意深く、しっかりとした感染対策を意識しながら夜の街へ繰り出すのではないでしょうか?一方で店舗側も集団発生が起きないような最大限の感染対策を講じながらの通常営業となるでしょう。ウィズコロナが新たな日常となった現状で感染者を完全になくすことはきわめて困難である以上、いかに自分が感染者にならないか、感染者になった場合にいかに他の人にうつさないかが重要なポイントとなります。これまでの事例からやはり「夜の飲食店」での飲酒機会では感染者になるリスクが日常生活よりも高いことから、そのような機会があった場合には自分が感染源の可能性を常に意識したうえで他の人にうつす可能性のある2週間程度の行動を考えるようにすべきです。
しかし個人的には、「昼の飲食店」での「ランチ」の方が圧倒的に他の人へのリスクが高いと考えています。一人でランチに行くと狭い店舗の中で食事が終わったにもかかわらず、マスクを取ったまま30分近く大きな声で会話をしている人たちを連日のように見かけます。勿論食事中はマスクを外さなければなりませんが、環境としては「夜の飲食店」での会食機会と何ら変わりはありません。店を出るときに皆さん一斉にマスクをつけるのですが、そのタイミングは食事が終わった時ではないのでしょうか?特に外出時は常にマスクをしなければ不安で仕方がない人は至近距離でマスクなしで大きな声で会話をしていたことに対しては不安に思わないのでしょうか?満員電車やスーパーなどでマスクをしっかりとしていても、長時間にわたりマスクなしの会話をして感染する機会があれば、普段の努力が水の泡です。また自分がもし感染源だったとしたら、他の人はすべて濃厚接触者にあたり、感染リスクは「夜の飲食店」での感染と全く変わらないどころか、「昼の飲食店」はリスクと思っていない人が多いことからも、知らぬ間に拡げてしまう可能性も高く、こちらの方がはるかに感染拡大リスクが大きいと思います。現在も100-200名の感染者が連日報告されていますが、その多くが会食機会であることは変わっていません。減少に転じるためには「夜の飲食店」での感染よりも「昼の飲食店」でのランチのとり方に対する意識を改める必要があると常々思っており、毎回メディアで訴えているのですが賛同できますか?
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