パーソナライズ価値を提供するブランドがZOZOSUITから学べることは何か?
いきなりですが、ZOZOSUITって何で失敗したんでしたっけ?
皆さん覚えておりますでしょうか?
こんな感じのやつですね。
サイズというアパレルにおける最大の課題を解決するイノベーションだと注目を集めましたが、結果はうまくいかずZOZOSUITは生産停止になっています。
ZOZOZSUITの失敗要因はなんだったのか?
ZOZOSUITの失敗要因って結局何だったのでしょうか?
・初期の価格が200円と安過ぎた
・流通Placeの仕組みが整っていなくて配送が遅かった
・実はサイズのカスタマイズは顧客が必要としていなかった
いくつか理由がありそうです。
注目を集めたけど、結果は使わない人、使えない人、サービスレベルが期待以上ではなかった・・・といった厳しい結果になっています。
学び:Productだけが最適化されても上手くいかない
パーソナライズドの価値を提供する場合は、マーケティングミックス4P
①商品Product
②価格Price
③流通Place
④広告Promotion
この4つのレベル全てがデータと連動して最適化されている必要があることがZOZOSUITからの学びだと考えています。
D2C領域でパーソナライズの波がきている
ZOZOから話は少し変わります。
先日にマーケティングトレースのワークショップで、パーソナライズドシャンプーのMEDULLAを分析させてもらいました。
サイトと日経新聞の記事はこちら。
MEDULLAのマーケティングトレース全体像はこちらです。
MEDULLAは、パーソナライズドシャンプーの国内初ブランドであり、既に認知を獲得しています。
さらにサティス製薬との提携や、チャネルとしてサロンとの提携まで行い、供給体制も整えながら順調に成長をしていることがわかります。
ここから、MEDULLAを分析する中で考えた、パーソナライズド価値を提供するブランドに必要な視点を整理してみました。
多くのブランドがパーソナライズドを進める中で、どのような視点を持った方が良いのかを考えるヒントになりましたら幸いです。
マーケティングミックス4P×データ最適化が鍵
MEDULLAに限らずですが、パーソナライズド価値を提供するブランドは、商品Productが個別のニーズを満たせているだけでは使い続けてもらえません。
裏側にあるデータを元に、商品・パッケージ(広告含む)・流通・価格の全てを最適化していくことが求められます。
ZOZOSUITのように、パーソナライズド価値を提供しても、流通Placeが最適化されなければ、顧客は離反してしまいます。
個客マーケティングは顧客接点を最適化するだけでは成功しない
最近、顧客を「個客」と表現されることが増えてきました。
データ量が増え、個別に体験をカスタマイズしやすくなっていることは事実です。
ただ、一つ注意が必要なのは、顧客1人1人に特別な体験を提供することは素晴らしくても、供給体制や価格設定なども合わせてチューニングしないと持続的な成長はできません。
まとめます。
パーソナライズドを考える時のポイント
・どのようなデータを蓄積しているか?
・各データとマーケティングミックス4Pの連動性を考える
・データにより継続的に顧客体験が改善されている状態をイメージする
D2Cの波、データ量が増えてきてパーソナライズド価値を提供することが求められる時代だからこそ、マーケティング戦略の全体像を設計する、マーケティングミックス全体を最適化し続ける発想を忘れないようにしたいですね。