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境界線が分断された結果、境界線が無くなった世界で

東京都の感染者が100人をついに超えたと報道がありました。Plug and Playでもここ1ヶ月ほどWFH(Work From Home)を全世界(14ヵ国30拠点)で実施しています。数日前、スペインとシリコンバレーの同僚で罹患した人が出たと言う連絡があり、心配しています。

2月20日にat Will Work のカンファレンスを完全オンラインで実施してから、もう1ヶ月半ほど経ちますが、この1ヶ月半の変化はあの時想定していたもの以上です。

思えば2月頭にはイタリア(なんとミラノ)・オランダ・フランス・ドイツと4ヵ国を周る出張をしており、at Will Work のカンファレンスの話をしつつ、Plug and Playでも3月5日・6日に実施する成果発表会の実施・延期・オンライン開催をどうするのか、ヨーロッパ時間の深夜に何度も議論を重ねていました。

最終的に成果発表会は中止。登壇するスタートアップの半数が海外のため、そもそも参加できない(その時はまだ渡航制限は中国・武漢のみでしたが)、日本へ渡航したくないなどの意見が寄せられ、実施を断念したのでした。

私がミラノに行ったのは、デザイナーがミラノオフィスにいて、フランス・ドイツをメインとした出張だったものの、せっかくの機会なので今後のプランについても色々話そう!と行ったのですが、空港で熱を測る医療関係者がいて、数値をクリアしないと入れませんでした。それが2月7日。きっとあの頃から色々なことが起こっていたのかもしれません。

WFHはシリコンバレーの方が動きは早く、あっという間に様々なイベントがオンライン化され、先日実施した「Technology Solution Addreesing COVID-19」(新型コロナウイルスに立ち向かうためのテクノロジーとは)」と言うオンラインイベントでは、急遽の開催にも関わらず多くのスタートアップが登壇し全世界から1500名ほど視聴されたそうです。

昨日、仕事とは関係ない方々と偶然、Zoomでお話をする機会があったのですが「こんなに世界が同時に同じことに立ち向かっている」と言うコメントがあったのが印象的でした。戦争と違い”全員が同じもの”に立ち向かっているのは、おそらく初めてなのではないでしょうか。

人類は感染症と常に闘っていると言う方もいますが、これだけ同時に起こると言うことと、テクノロジーの進化でニュースで知るのではなく、直接様々なソースから世界の状況をリアルタイムで把握できる、と言うのが今までとの大きな違いだと思います。悲しいニュース、悲惨な状況、そしてこの状況に立ち向かおうとする様々な人の情報が、オンラインにはあふれています。

さっきのシリコンバレー本社のオンラインイベントもそうなのですが、今回の事態で国と国との境界線がどんどん無くなってきているのを感じます。特に本社でやっていたイベントは基本的にオンライン配信なし。現地のスタートアップの話を聞くにはシリコンバレーまで行く必要がありました。

皮肉なことに”実際”の国と国との境界線は分断されている今、テクノロジーが”オンライン上”の境界線を無くしていくと言うこの状況は、改めて考えると不思議でもありこの状況のためにここ10年間のテクノロジーの進化があったのだと思わずにはいられません。

ちなみにZoomだけではなく、オンラインの会議やイベントのツールも驚くほどたくさんあります。ありすぎてテストしきれていないのが現状。また使ってみてよかったツールはレポートしたいと思います。

悲しくて滅入るニュースが多い中で、日経さんのこんな取り組みはとても素敵だと思いました。本当はお花見を楽しめる素敵な季節。こんな桜の楽しみ方ができるんだ、と言う新しい発見ができる機会だったよねと話せるようになりたいですね。


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