チョコ・洋菓子業態の変化と展望~Minimal例より
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チョコ・洋菓子業態の変化と展望~Minimal例より

2度目の緊急事態宣言が発令され、チョコレート業界とっては大変厳しい冬を迎えています。クリスマス、バレンタイン、ホワイトデー。この4カ月で年間の勝負を決めると言ってもいい私たちは、このタイミングの緊急事態宣言はビジネス面で見ると大変な苦境に立たされています。その中、Minimalは1月はECは昨対600%、店舗は120%とこの1年間の血の滲むような努力が少しずつ結実してきています。Minimalを通してのたくさんの失敗と小さな成功を繰り返した中で見えたチョコや洋菓子業態の変化と今後の展望の私見をまとめてみたいと思います。

前例のない中で試行錯誤のバレンタイン

年間に最大商戦となるバレンタインに向けて各百貨店も見えない状況にあの手この手で対策を行っています。

直近でMinimalはサロンドゥショコラと阪急うめだ本店の2つに出店しているのですが、サロンドゥショコラはサイトオープン初日でオンラインで完売しました。コロナ禍だとバレンタイン催事にお客さんが行くというよりは、「ECで買っておこう」となるのだと感じました。

ただ、サロンドゥショコラは時間別のチケット制で、ほとんどの時間帯が売り切れている状況ですし、実際に会場に行った感覚で言うと、入場制限で例年より人数が少なくなっていましたが、催事会場に来るお客さんも想定以上にいらっしゃりました。
バレンタイン催事はお客さんにとっては一種のお祭りで、会場の混雑も含めて楽しいものですが、今年はそのような楽観的な事を言っていられない状況があります。

「人混みに行きたくない」「実際にショーケース見ながら買いたい」「店のスタッフやシェフのこだわりを聞きながら買いたい」という両方のニーズ、葛藤をお客さんも百貨店も抱えている状況です。

状況は解像度を上げて、クリアに分解してみないと正確な事はわからない

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ただ、洋菓子業界全体で現状を細かく因数分解してみると、コロナ禍で巣ごもり需要が上がり、実は街の洋菓子屋さんはとても売上の調子がよくて、人気店は昨対を越えているというのが現状だったりします。

繁華街と郊外や住宅街、地方と都市部で状況はまちまちでありますが、やはり今回の一連のコロナ禍で一番厳しいのはある一定以上の店舗展開をしている企業であるということだと思います。家賃など固定費と人件費の桁が違う事で、政府からの補償では持たないことは明らかです。その中で、今回のバレンタイン時期の緊急事態宣言は追い打ちをかけることは間違いないと思います。

亀屋万年堂は和菓子屋さんですし、実際に亀屋万年堂が経営不振にどの程度陥っていたのかはわからないですが、創業オーナー家が身売りするという状況を考えると、東京神奈川という4月から緊急事態宣言等の影響が直撃した首都圏に29店舗を展開する事からかなり打撃をうけて、内部キャッシュが持たなかったのではないかと思います。

洋菓子屋の多くは実店舗が大きな収益の柱という構造があります。リアルに極端に偏っているといっても過言ではないかもしれません。皆さんも思い出してほしいのですが、手土産や自分用のお菓子を買うときに、自宅の近くの~、駅近くの~、デパートの~とリアルな店舗によって買うという商習慣だったのではないでしょうか。

実際に多くの洋菓子屋はチェーンストア方式で、人が多い一等地に競って出店をして拡大をしてきたという歴史があります。チョコレート屋も同じくですが、さらにはバレンタイン時期に売上が極端に集中するという特性上、百貨店のバレンタイン催事で年間のほとんどを稼ぐというスタイルが多いのです。

つまりは、リアルな買い物をベースに商売が成り立っています。Webだと言われて10年以上経っても、ブランド側もお客さん側も染みついたリアルでの商慣習はなかなか変わりませんでした

以前のnoteでコロナはタイムマシーンだと話しました。10年くらいでゆっくり起こるはずだった変化を半年という短期スパンで急激に起こしました。その変化は仮にコロナが収まっても元に戻る事はないと思います。そう考えると、リアルに依存してきた洋菓子業界にもオンライン化の流れが来ています。上記の百貨店催事でのWebでの売上が2倍~3倍になっている事が顕著な話であると思います。

「店舗の補完としてのEC」から「店舗もECも」に変化しないと行けなくなりました。
(実はコロナ禍が収まるまで現状のまま耐える。という戦法も無くはないですが、実際にいつコロナが終息するのかが不確定ですし、また違うウィルスが発生するかもしれないという変数としてコントロールできない不確定要素が高すぎると経営者としては思っています)

でも安易なオンライン化は怖さもある。

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リアルな店舗の中心のブランドがオンライン化していく流れに私は怖さがあります。実際にお店で話を聞いて購入するのは、体験とセットで買うという事ですが、Webが広がると、初回接点が店舗ではなくオンラインであることも増えます。つまり、体験の提示やコントロールが難しくプロダクトが一人歩きしていくのです。

ブランドのファンになって頂くには、商品がおいしい!と思ってもらえるようにつくることは大前提として、もう一歩先に、「こういう特徴があるんだよ、こういう希少性がある、こういう想いで作っているんだよ」という何かしらおいしい+でその人の心に遺るフックがとても大切だと思っています。

最近ある人からうれしい話をききました。「手土産でMinimalのチョコは喜ばれる、さすが〇〇さんと言われる」と。推測ですが、これはその方がMinimalの特徴をその人がオリジナルで何かしたら一言説明してから渡して頂いているんだと思います。つまり、Minimalの特徴がその方のこだわりとなり、伝えることでその方のブランディングになるんだと思います。感度が高い人、おしゃれな人と。

何か手土産にもっていったり、人に渡すときはこうした体験がとても重要だと思います。実際に私自身の場合でも、手土産渡すときに「こうなんだよ」って言えると相手に対して「つまらないものですが・・・」と自分でもなんだかわかっていないものを渡すよりもちょっとだけ相手のために選んだという気持ちを伝えることが出来ると思います。そのちょっとしたフックをたくさん提供できるのがリアルな店舗での購買体験だと思います。

オンラインで初めて買って頂く人が増えても、商品が圧倒的においしければ関係ないと言えると思います。体験がどうこうではない、体験で一番大事なのは「食べる」という体験だからです。

でも、実はそれでも怖い体験を最近しました。

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今回、日本酒の新政酒造さんとコラボして新政さんのシグニチャー酒であるNo.6の生チョコつくらせてもらいました。

これが予約開始と共にすぐ完売しました。とても大変うれしいことなんですが、そういう売れ方を見るたびに、個人的には嬉しさと同時に怖さを感じます

Webは噂が噂を呼ぶものなので、それ自体は嬉しいことなのですが、新政さんとの生チョコは予約告知から10分程度で完売したり。
今回新政さんとのコラボは主役がお酒で、要はアルコール度が高いチョコレートなんです。チョコ屋として純粋に世の中が期待する生チョコをつくるという選択肢ではなく、あまりにNo.6が美味しかったため、生チョコというキャンパスを使って、No.6という日本酒の味を再現して、食べる日本酒をつくる事ができないかと試行錯誤しました。

「おいしい」は相対的なもので、どこの期待値でおいしいと思って買うかが大事だと思っています。香りや味わいをカカオ豆から表現できる(そのため、余分な香料や脂を最小限出来る)私達だからこそできるNo.6の酸味・旨味・甘味・アルコールに寄り添えるオリジナルのチョコレートを0からつくるという取り組みで、そのとんがり方がおもしろいし、世の中に新しいだと思います。そして、そういうことができることが、ブランドの幅だったり技術だったりするはずで、それをちゃんと伝えるための商品だとしたら、とても良い商品だと思っています。

ただ、その背景を知らずに「おいしいチョコレート屋だよね、話題になってるチョコレート屋だよね」と思って買うと、「ええ、これ生チョコじゃないの?酸味とかもあるし、アルコール感つよいんだけど」となってしまいますよね。そうすると、「あそこはおいしくないチョコレート屋」となる可能性もあるわけです

だからWebって怖いと思っているんです。話題になればなるほど、話題というだけで買う人が多くなると思うので。

だからこそ、Webであったとしても自分達の特徴ややりたい事をきちんと伝える努力をし、そこと永遠に向き合っていかないといけない事だと今は感じています

実は新政生チョコの売れ方に恐怖を覚えて、個人のTwitterで不買運動してました(笑)

*Minimalは店頭・オンラインすべて売り切れですが、2月末に少しだけ再販予定です。

オンライン移行における様々な課題

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コロナ禍の影響でECに取り組むと、売れ筋の商品が変わります。売り方、マーケティングに注目されがちですが、洋菓子の難しいところは1つ目は在庫です。賞味期限が短く、うまく連携がとれないと在庫のロスが発生してしまう。

一店舗で作って、その場から送るという規模であれば問題ないのですが、それだとやはり「店舗の補完としてEC」の規模を抜ける事ができません。

本当にロスなくお客様に届けようと思うと、システム導入をして在庫の見える化をしないといけません

手仕事ですべてやっているクラフトブランドにとって、製造チームの職人側と、店舗やECの販売側と、ビジネスマーケ側、そして発送チーム側の少なくとも4社が連動してデータをリアルタイムで把握することが必要です。

特に職人や店舗スタッフはその辺のリテラシーはこれまで必要でなかったスキルのため、一から教育しないといけません

次に物流業務に課題が山積みです。特に生菓子をオンラインで販売しようとすると、賞味期限が短いのにリードタイムがかかるというのは洋菓子店にとっては致命的です。なので、多くの洋菓子屋さんは焼き菓子をメインに売上を伸ばしていく傾向にあります。

このような組織的、システム的、ビジネス的な課題をマネジメントしながら、どのように組織全体として運用していくか、オンライン販売は相当ビジネスサイドのリテラシーがある人が入らないとうまくいかないとこの半年で痛感しました。

ただ、やってできないことはないと思っています。世の中にノウハウはたくさん落ちているので、自分たちでちゃんと取り組んでいけばできるはずでっす。Minimalもまだ、できてるとは言えないですが、昨年店舗でいうと3店舗減っていますが、12月はECでの販売が大幅に伸びてBtoC全体で売上が昨対を越えているんです。3店舗も減ったにもかかわらずです。EC販売促進でデジタルマーケが進むと、当然既存店舗への集客にもつながり、店舗も12月は昨対で140%というところまで回復しました。

製造側にある課題に加えて、リアルだけからオンラインに移行する際には商品開発も含め、全部やり直さなければならないと思います。

「デジタルマーケできますよ」という話と、
「そういう人材おけますか」
「仕組み作れますか」
「商品開発できますか(味も見た目も形状も)」
「それを量産できますか」
「それを管理するシステムいれて在庫管理して全体を連動させられますか」
「量に対応した発送できますか」
「発送に対応したパッケージできますか」
「お客さんのアフターケアーできますか」
「お客さんの反応をきちんと拾って、デジマや商品開発に活かせますか」

という一連の流れを考える、これはもはや、店舗主体の販売からは、別の新規事業を立ち上げることなんです。意外に、このことを多くの人が気づいていないことが多いと思います。
(もちろんこれはオンライン販売の規模によりますが)

オンライン販売にシフトする最初は「専門店化」が有効

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私のおすすめとしては、ミスターチーズケーキの例にみられるような、スペシャリテを一つ決めて、それをひたすらECで売るのが、オンライン移行初期段階では良いと思います。

単品でいくのは圧倒的に商品開発コストとコミュニケーションコストを下げるからです。そして、それがおいしい!と認知されればオンライン上でブランドとなっていきます。

しかも、オンラインの予約販売にすれば在庫や賞味期限でのロスのリスクも取り除くことができます

実はMininal自体はこの戦略をとれていないため、失敗からの学びです(笑)

現状オンラインで売れている店舗の多くは専門店である事が多いと思います。そして、専門店としてオンライン販売には、化粧品などの単品通販の考え方がある程度応用が利くと思います。ノウハウも探せばリーチしやすいところにあります。

いきなり、店頭にあるものを全部オンラインで!と取り組むのは得策じゃないと思います。お客さんのことを思うと、どうしても店頭のショーケースをまるごとオンラインに起きたくなるのですが最初はシンプルにした方が良いと思います。

オンラインでたくさん商品があると、お客さんは何をどのように買えばいいかわからないし、選べなくなります。そして、結果として売れずにコストだけかさむという状態に陥ってしまいます。だからMinimalもオンライン上のコミュニケーションはなるべくシンプルに、「Minimal初めてならまず人気ナンバーワンのこれからどうぞ」とわかりやすく推すといった工夫をしています。

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洋菓子屋は美味しさで勝負しないと行けません。だからまず「これ買ってください」とシンプルに進める。そして、その先にUXみたいな世界があると思います。買ってもらったらどういったメールを届けて、どういった梱包をして、どういった説明をつけて、どういったアフターケアをするか。それをターゲットの広がりと共に少しずつチューニングしていくことが大事です。

そして、専門店化するにも、そもそも市場性があるのかは見ておかないといけない、そして何でも専門化すればいいということではない。自社の狙いたい規模にもよりますが、マニアックすぎて尖りすぎるとある一定のパイ以上は商売が難しくなります。その辺の見極めをきちんとしておかないといけないと思います。

絶対的に自分たちが専門性を持っているところと、相対的に見たときにここの市場とこの中の専門性が高いっていう客観性みたいなものを両方持っておかないと失敗する可能性が高くなります

コロナ禍をポジティブに捉える

不謹慎な言い方になりますが、このコロナ禍はとてもきつい半面、経営者としてワクワクして部分もあります。私はこの半年間はほとんど休みはとっていないし、仕事一色です。当たり前ですが、この苦境を乗り切るために本気でやっています。そして、本気でやっているといろんな可能性が見えてきます。これは「誰もやってないな」が見えてきます。

コロナ禍で会社は下手すると倒産する可能性があります。どこもそうかもしれません。去年は初めて店舗の撤退もありました。本当に悔しかったです。しかし必死にもがいたからこそ今「こっちに行けばいいんだな」ということが半年前より見えてきました。それは勇気になっています。冒頭に申し上げた、ECが600%越えなどの結果は、Minimalのみんなと一緒にまっとうに登っていけば、目的地にたどり着くんだなという小さな自信に繋がりました。

実はMinimalは派手にマーケティングやってバーンとかなくて、ラッキーパンチも全くない。私がビジネスサイドから発信をしているので、そういうイメージで思われてるかもしれないけど、本当に地道に失敗を繰り返しながらやってきたコツコツ型の会社なんです。スタッフ一人一人、それぞれの持ち場でしっかりやってくれているのがすごく大きいです。だからこそ再現性は高いし、どこでも変化できると思います。

今は何にも見えない状態で旗振っていたときよりは、もうちょっとだけ視界が良好になったし、少しずつ手応えも出てきてます。それが私としてはワクワクしていることの一つなんだなと思います。決して安心してるわけではないですが、ちょっとホッとしています。

以下のクラブハリエさんの事例も素晴らしいし、勉強になるし、コロナだから起こった進化だと思います。

勝ちパターンの多様化 - 事例

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例えば、エスコヤマさんが兵庫県三田市で一種のテーマパークのように広い土地で一カ所に複数業態で展開しています。実際はわかりませんがあれだけ敷地が広かったら三密を避けながら売上が落ちてない可能性もありますよね。入場制限したり、時間帯を工夫したりしてすれば、世界観をつくって感染対策もできてます、という事ができるし、すでにやられているかもしれない。オンラインで販売しながら、買った人達はいつかコヤマランドにいってみたいとなる導線を用意できるとすると、それは今の時代に変化にあった一つの新しい洋菓子の形だと思います。

いままでは駅前の誰もが通る好立地に出店するのが勝ちパターンだったが、実は「手間がかかってもそこで一日遊べるっていうテーマパーク」という考え方をすれば、そっち側の方が、これからコロナの時代に需要がある可能性はあります

これは、ビジネスパーソンが東京一極集中から、地方に分散していくみたいな流れと一緒だと思います。ということを、洋菓子に置き換えると、店舗展開のあり方も、いままでは駅前の一等立地、もしくは百貨店、人が集まるところに偶発的に寄ってくれるお客さんや利便性が良くてすっと来てくれるお客さんをとろうとしてたものが、逆に店舗展開の形としてはテーマパーク化した集積型、地方集積型に変わっていく可能性もあります。

今の社会の変化は多様です。デジタルデバイスが普及し情報の非対称性がなくなる、一方でコロナのようなウィルス蔓延で生活が制限されるなど、正も負も両方ありますが、それを踏まえて、自分たちのチャネルとしてどういうチャネルを持っているべきなのかというのが多様化していく時代だと思っています。これまでのように一等地にチェーンストア化していくという画一的な勝ちパターンが固定されなくて、多様化されていくので、解が一つでは無くなります

小さな会社が一気に有名になるようなジャイアントキリングがおきると思います。また、大手がオンラインにシフトしたときに一極一人勝ちみたいな事もおきると思います。
洋菓子業界も、社会変化に対して一つでない勝ちパターンの多様化が起こり始めています。これまでのやり方ではない「勝ちパターン多様化」が出てきています。社会変化をいち早く自分たちの専門性に合わせて、確立したってところが多分勝つんだと思います。

Minimalも当初そうでした。「素人が始めた板チョコ専門店なんかがうまくいくはずない」と言われましたが、デジタル、Bean to bar、の流れがきて、そこに尋常じゃない情熱と研鑽を投下したからMinimalが生き残っているという意味では、昔にはない新しい勝ちパターンだと思います。

「キャラクター」をきちんとつける事が大事 - 事例 

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リアルもデジタルでも認知を拡げていくにはキャラクターをつけることが大事だと思っています。情報の非対称性が無くなっていくと言うことは、膨大な情報が世の中に溢れると言うことです。とても素晴らしいプロダクトだとしても、それだけだと埋もれてしまう可能性が高い。言うならばプロダクトの投下は太平洋に1滴水滴を垂らした程度です。おいしいを前提に、そのプロダクトにキャラクターという色をつける事で伝わりやすさが変ってきます。色がついた水滴ならその周辺に波紋を拡げていくイメージです。

例えばコロナ禍の発信で、全国的な知名度にまでなった代々木上原のsioという一つ星レストランは、おいしいのは大前提で、そこにシェフの鳥羽さんといったキャラの強い人が前に出ています。さらには、彼の思想である「幸せの分母を増やす」という理念がその色をさらに濃くしています。レシピを公開するものも、テイクアウトするのも、洋食屋に業態を拡げるのも、食を通して幸せな人を増やすためという理念で一貫しているからこそ、sioでディナーしても、1000円程度のバインミーをテイクアウトしても、そこにはsioというキャラクターの色が一貫してのっているのです。

Minimalでやりたいことは、チームでキャラクターを出していく、ブランドでキャラクターをだしていくことです。山下個人が強烈なキャラクターとして前にでることもやり方としてはありますが、個人の依存を下げていくことで、永続性があると思っています。

なぜ永続性が必要かというと、もちろんビジネス的にもそうですが、「チョコレートを新しくする」という文化を創りたいからです。Minimalのようにチョコレートの世界をアップデートしたいとか、社会を変革したい、というときに、山下ができることって結果から見ると全体の1%くらいしか無いのだと思うんです。ただ、山下の役割はあって、それ以外のスタッフやお客さんの役割があって、みんなで作るからこそ、誰も見たことのない大きな世界が描けると思います。もちろんどっちが良いとか悪いとかではありません。

もし新しい世界を描きたい時にはどうしても時間がかかると思います。やはり私達Minimalは個のブランドがどうこうという事にはあまり興味がなく、カカオ産地でチョコレートを楽しむという新しい文化体系ができていく事に興味が強いのです。だから個人であるスーパーシェフが亡くなってしまったら終わりとなるような、一人のキャラクターに共依存すると難しいと思っています。

だから、Minimalのスタッフ一人一人の意思を尊重したいし、そのためにわがままでなくチームワークも求めています。職人チームは顕著で、シェフという絶対的なポジションを置かず、その代わり若い内から商品開発など打席にたくさん立たせることで、個々人がスーパーシェフ級の実力を持ちながら、チームワークを育んでいく態勢にしています。

私の露出が多いと言うことと、このnoteを呼んで頂いている方はMinimalと言うと私を想起してもらえるかもしれません(それはとても嬉しいし、ありがたいことですが)。しかし、あるお客さんにとってはそれが店舗のスタッフだったりします。実は私のこと全くしらない。でも店舗のスタッフの○○ちゃんに毎日会いに行きたいと。

そうなると「ブランド」という器の中の、様々な個性がたくさんあるっていう、多面性がたくさんある状態になります。私はそれを表面積の最大化と呼んでいて、表面積が大きくなればそれだけリーチ出来る。多様性に飛んでいけばそれだけ多様な方々にファンになってもらえる可能性が高まります。肝心なことが多様なキャラクターが出てきたときにその人たちの根っこに共感しているものは一緒だと言うことです。そうなるようにプロダクトとそれを取り巻く体験、ブランド全体、世界観、接客サービス、一人一人の意識をデザインできるかって言うことがすごく大事だと思っています。

2021年は第2創業期

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2021年今年は勝負の年だと思っています。まだまだオンラインやWebは改善出来る部分ばかりです。やっと店舗で作ったものが余ればオンラインで売るみたいな感じからリアル販売もオンライン販売もシームレスにというスタートラインにたちました。

すべてのことに「まずやってみた」というのが現状だとすると、今年は地固めしないといけないと感じています。正直のこのコロナ禍はいろんなところにひずみを起こしました。そしてそれを個人に負荷をかけながら、なんとか乗り越えて、ギリギリで持たせているのが現状だと思います。無理をすると絶対にガタが来てしまいます。

そこをきちんと地固めができて、会社として一回りも二回りもしっかりと成長できるかが、私達のこの先3年から5年の飛躍の幅を決めると思います。そして、それが一番大事です。だからやってみたことで良かったこと、悪かったこと、足りなかったことをきちんと洗い出して、そこを地道に改善していって、私たちとしてのベストの形を模索していきたいと思います。急がば回れと一緒で、ぎゅっとしゃがんだ方が高く飛べる。だからきちんと足腰を鍛えて、誰よりも高く飛べる準備をしたいです。

コロナ禍を経て、本当の意味での第二創業だと思います。私の半径5メートル以内に人が全員いて、私が直接コミュニケーションをとれてやってこれたのが、物理的に拠点も離れて、何十人ってなって、そうすると直接ボクが全部話せない人も増えていきます。

お互いをちゃんとそれを理解しながら前に進んで行く、しかも残念だけど、緩やかではない外部変化があるので強制的にそれをしないとけない、スピード感を持って、会社としては第二創業へ脱皮したいと思います。

バレンタインを機にお近くの洋菓子屋さんでたくさん買って下さい!

そして最後に私からのお願いとしては、この緊急事態宣言下で多くのお店が少なからず大変な状況です。洋菓子は食べて皆さんの気分を幸せにしてくれるものです。ぜひバレンタインをきっかけにお近くのお店でいつもより少し多めに買い物して下さい
おいしい洋菓子がこのコロナ禍を越えて、未来に少しでも多く羽ばたけるように応援して頂けると嬉しいです。

そして、Minimalもぜひ宜しくお願い致します。

上記の展望は私の実体験からくるもので、絶対ではないですが、この経験が少しでも多くの人のお役立てれば嬉しいです。大変な時期ですが、皆で知恵を出し合い乗り越えていけると嬉しいです。
頑張ります。

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山下貴嗣_Minimalチョコレート

最後までお読み頂きましてありがとうございます。このnoteは私がブランド経営やモノづくりを行う中で悩み失敗した中からのリアルな学びです。何かお役に立てたら嬉しいです。良い気づきや学びがあれば投げ銭的にサポートして頂ければ喜びます、全てMinimalの活動に使いたいと思います^_^

少しでも記事がお役に立てれば嬉しいです^_^
脱サラしてコンサル業界から未経験でチョコレート業界へ。「Minimal -Bean to Bar Chocolate-(ミニマル)」代表。1年のうち4カ月程度は赤道直下に買付に。noteではリアルなブランド経営の学びをお届けします。Twitterは@taka_minimal