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災害時に、ニュースキュレーションに、コミュニティ運営に〜ツイッター公式アプリがホーム画面でリストを5つまで表示可能に(iOS対象)

多くの人にとってはあまり記憶に留まりにくいニュースだったかもしれません。ただ、ツイッターを利用している人、またツイッター上にあふれる情報を収集・整理(キュレーション)することに重要性や可能性を感じる人にとっては、とても大きなニュースだったのではないのでしょうか?

ツイッター公式アプリ(iOS)において「リスト」を5つまで選択し、ホームタイムライン上で簡単に右や左に画面をスワイプすることで、各リスト内で選択したアカウントによる最新のツイートを閲覧することが可能になりました(現在はiOSのみ対象のようです)。

実際にどのようなことができるかは以下のツイートをご覧ください↓

実際にリスト機能を活用することでどのようなことが実現出来るか、日常的に登録リストを更新したり、頻繁に利用している人以外はピンと来ないかもしれません。ツイッター社の公式ヘルプセンターの「リストの使い方」を覗いてみても今ひとつ分かりにくいと思います。

簡単に説明すると、ある特定のテーマ、ジャンル、組織、志向性など、カテゴリー別に整理集約したアカウントによるタイムラインのみが閲覧出来るようになり、効率的に情報収集やコミュニケーションが可能になります。逆にいうと、リスト機能を利用せず、自分がこれまでにフォローした全てのアカウントが存在するホームタイムラインのみを見ていると、友達やニュースサイト、著名人、企業など、ジャンルや目的も異なる多くの投稿が溢れ、情報洪水の中で溺れてしまいがちです。

ツイッターにはこうしてリストを活用したり、検索ボックスにキーワードを入力することで、特定のハッシュタグを含む投稿のみを集中して閲覧するなど、溢れる情報の中で文脈に基づいた情報を閲覧することが可能です。ツイッターのヘビーユーザーの方は主にデスクトップにおいて「TweetDeck」というサービスを利用することで、こうした細やかな情報収集をしている方もいるかもしれません。今回の新しい公式アプリでのリスト利用の開始はモバイル環境でも各リストのタイムラインにアクセス出来るという点で、とても画期的であると、個人的には強く感じています。

例えば、どのようなことが出来るでしょうか?いくつか例を挙げて説明してみたいと思います。

【1】災害時の情報収集に
日常的には使わないかもしれないものの、いざ、という時のために用意しておいたほうがよいのでは、と思うのが災害時に必要とされる公的機関や地域の自治体などのアカウントリストです。
例えば、「Twitterライフライン」というツイッター社の公式アカウントには、以下のように各地域の公的機関のアカウントが既に地域ごとに登録されたリストが用意されています。こちらを「フォロー」することで、簡単に自分のタイムラインで表示することが可能です。

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【2】効果的なニュースキュレーションの手段として
みなさんは普段色々なニュースメディアを通じて日々の情報収集していると思います。特定の新聞社やニュースサイト、或いはヤフー、スマートニュース、ニュースピックスなどのキュレーションサイトやアプリなどを利用する人も多いと思います。そんな中、ある特定のテーマやトピックに特化したニュースを特にフォローしたい時に、リストを活用することで、より精度が高い情報との出会いの可能性が増えるかもしれません。
例えば以下のリストは「デジタルジャーナリズム」というテーマに基づいて作成したリストです。英語での情報が中心ですが、特定の分野での大きなニュースが話題になっている場合には、自分がフォローしている人や組織がどのようなコメントを添えて投稿しているかを知ることでより多面的に情報にアクセスすることが可能になります。また、リスト機能の便利な点は公開されているリストであれば簡単にフォローすることができる点です。

【3】コミュニティや地域特定の話題をフォローする際にも便利
その他にも自分の好きな趣味、或いは自分の所属するコミュニティ、友達、職場、専門分野の人、ある地域に関係するアカウントなどに絞ってアカウントをリスト化しておくことで、効果的にそのコミュニティの中で起きていることをいち早く察知することができます。大きなイベント、カンファレンスに参加する際なども事前にアカウントが分かっていればこうした利用が可能になります(現在はハッシュタグなどの検索結果をリスト化して簡単に閲覧する機能は実装されてないようですが、将来的のサービス改善を期待したいところです)。

なお、ご興味ある方は以下のような方法でウェブサイトで検索することで、既に作成されているリストを効果的に検索することが可能です。特にニッチなトピック、地域名、趣味などについてのフォロースべきアカウント、リストを探す際、役立つかもしれません(〇〇の箇所に検索したいキーワードを入れて検索してみてください、いろいろな人が既に作成したリストを見つけることができます)

"site:https://twitter.com/*/lists 〇〇"

いかがでしたでしょうか?少し「マニアック」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが😅、【1】の災害時のリスト利用の部分だけでも、もしもの時のために確認してみてはいかがでしょうか?

昨日投稿した記事の中でご紹介した「Wakelet」というサービスと組み合わせることで、ツイッターを中心とした情報の「収集、保存、整理、共有」のプロセスがとても便利になったように感じています。
こうしたコンテンツ・キュレーションについては今後も少しずつ定期的に追いかけていきたいと思います。よろしければぜひお付き合いください。


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