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学びと仕事に役立つデジタルツール〜13年目の調査、2019年版のトップ200は

英国在住のコンサルタントが2007年から毎年行っている公開アンケートにより選ばれる「Top Tools for Learning」の2019年版が先週リリースされました。個人によるプロジェクトですが、過去13年間、毎年定点観測的に開催され、今年も46カ国、2,524人からの投票、推薦が寄せられたとのことです。
時代の流れとともに必要とされるツール、流行っているアプリも変化していくなかで、こうした定点観測はとても貴重な資料的価値があるのではないかと思います。気になった調査結果について簡単にご紹介したいと思います。

【1】2019年度版のトップ10のツールは?
13年間もランキング調査をしているとトップ10に関してはもはやおなじみのツールが並ぶ結果になっているようです。当初教育分野の方を中心に投票が行われていましたが現在は教育関係者は2割程度で、ビジネスや個人での利用も含めた総合ランキングとなっていますが、Youtube, Google, Twitterなどが上位を締めています。ワード、パワーポイント、グーグル・ドキュメントなどはもはや鉛筆、そろばんのようなイメージでしょうか。10位のビデオミーティングサービス、Zoomも国内で少しずつ利用が増えているサービスです。

1 →     YouTube
2 ↗1   Google検索
3 ↘ 1  PowerPoint
4 →    Twitter
5 →    LinkedIn 
6 →    Google Docs & Drive
7 →    Word
8↗3   Wikipedia
9 ↘1   WordPress (ブログプラットフォーム)
10 →   Zoom
*↗→↘は前年比

インフォグラフィック(出典:Top Tools for Learning 2019 )

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【2】個人利用とプロフェッショナル分野における学びのためのツール[Personal & Professional Learning 2019] TOP 100のランキング・分類は?
200件の総合リストの他に、個人利用と仕事の分野で学習目的のツールランキングのリストはこちらです。

PPL100: Top 100 Tools for Personal & Professional Learning 2019

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トップ10はほぼ重複していますが、4つのカテゴリに分けて、それぞれの人気ツールが紹介されています。4つのカテゴリは以下の通りです。

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▶DIDACTICS(教授法):体系だって知識を習得するためのプラットフォーム。例えばLinkedin Learning、コーセラなどのMOOCsなどがある。
▶DISCOVERY(発見):知識習得のための発見を促進するツール、ニュースキュレーションツール、ポッドキャストサービスなどの人気が急上昇中。
▶DISCOURSE(会話):他の人とのやり取りを促進するサービス。Twitterは引き続き上位、その他Slack, Microsft Teams、Facebook WorkPlaceなどのチャットサービス、Zoomなどのビデオカンファレンスツールが順位を上げている。
▶DOING(実践):学ぶためには実践が必要ということでブログプラットフォームのワードプレスやマインドマッピングサービスのマインドマイスター(MindMeister)などがランク入りしている。

【3】需要が増えつつあるコンテンツ・キュレーション・サービス- Wakelet
個人的に今回のリストの中で一番注目をしたのは今回始めて79位にランク入を果たした無料コンテンツ・キュレーションサービスのウェイクレット(Wakelet)です。キュレーションツールは全体で8つもランキング入りをしていますが、上昇率、そして実際に自分で使ってみてとても便利、と思えるものでした。

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Wakeletは気になる記事、ツイート、Youtube動画、PDF、Spotifyのプレイリストなど、あらゆるウェブ上の情報をトピック毎のリストに保存することが簡単に出来て、自分専用、或いは公開する形でオンライン上で簡単に共有することを可能にします。類似サービスとしてブックマークサービスのポケットなどがあるかもしれませんが、ポケットはあくまで自分専用の利用が中心で、ウェブ上で公開・共有する点に関しては「Wakelet」のほうが便利そうです。

便利と感じるのは、Chromeブラウザーにエクステンションをダウンロードするだけで読んでいる記事やページを簡単に保存、整理出来ること、またTwitterの各投稿にも保存ボタンが表示されることで気になる投稿を体系だてて保存・共有することが可能になります。保存した「コレクション」は以下のように簡単にリンクを共有することが可能です。noteやブログに書くほど自分の中で体系だてて説明する段階になくても、ある特定のトピックについて気になる投稿や記事を備忘録的に保存しておくにはとても威力を発揮しそうです。

いかがでしたでしょうか?国内での利用と比べると馴染みのないサービスも含まれているかもしれませんが、日々のデジタルライフをほんの少し点検・改善する際に参考にしていただけたら幸いです。

*2020年版も公開されています





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市川裕康 (メディアコンサルタント)
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