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なぜLIXILの株価は急騰したの?〜株主総会を巡る意外な事実〜

皆さま、こんにちは!エコノミストの崔真淑(さいますみ)です。おかげさまで、新刊「30年分の経済ニュースが1時間で学べる」も一万部突破と好評を頂いております。これも、皆様の支えがあるからこそです。

 そして、もう一つご報告があります。6月24日に株主様の賛同を得て、東証一部に上場している化粧品メーカーでお馴染みの、株式会社シーボンにて社外取締役に選任されました!このような機会があるのも、皆様のおかげです。いつも励ましやあたたかいお言葉をありがとうございます!

*LIXILを巡る大きな変革

今回は私も経験させて頂いた、株主総会を巡る見解を記していきます。実は、株主総会を巡ってはリフォームでもお馴染みのLIXILのニュースが注目されています。LIXILといえば、同社の創業家と機関投資家などの株主側の意向が対立していることで有名でした。今回、このニュースが報道されたように、株主側が提案した取締役人事案が株主総会で可決されました。株主側の意見が通ったということで話題になったのです!そして、そのインパクトで同社の株価も急騰しました。でも、株主側の提案が通るってそんなにすごいことなのでしょうか?

*株主総会で株主提案が通るって滅多にない!?

そもそも株主とはどういう権利を有する人でしょうか?図表で示したとおり、当該企業の株主総会等を通して経営に参画できる権利と、配当などの利益を享受できる権利を保有した人です。

(図表は崔真淑著「30年分の経済ニュースが1時間で学べる」が抜粋)

そして、2014年に当局からも(スチュワードシップコードという)株主総会を通して、機関投資家などのプロ投資家は、株主として投資先企業に積極的に意見を提示しましょうね!というのが、最近の流れです。そうは言っても、米国の実証研究を中心に株主議決権を通して当該企業に物を言うのは限界があることが指摘されています。下記は、私がサーベイした研究一覧です。

(作成:崔真淑 無断転載はお控えください)

サーベイした米国の実証研究が示すのは、下記です。だからこそ、株主提案が通るってのは滅多にないんですね。

①そもそも上場企業株主が分散しており、株主が一致団結して株主提案をしようにも膨大なコストがかかること。

②機関投資家は上場企業の企業年金を運用などもしており、議決権で反対票を投じるなどができにくいこと。

③そもそも議決権行使をしても機関投資家の報酬に跳ね返りにくい構造

*LIXIL株の急騰の背景

まとめると、同社の株価が、上述株主総会の結果に反応して株価上昇したのは、滅多におきない株主提案がとおり、株主が一致団結して経営環境をよくしよとしたことが好感されたのだと思います。アクティビストなんてのも昔はよく聞きましたが、実は成功確率って低いのです。今後の同社にも注目です!

ここまで読んでくださりありがとうございます!

応援いつもありがとうございます!

また、新刊や社外取締役就任へのあたたかいお言葉にも感謝です!

崔真淑(さいますみ)



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MBA in Finance。一橋大学院博士在籍。専門はCF。GNC代表。昭和女子大研究員。テレ東『昼サテ』NHK、日経CNBC『崔真淑のサイ視点』等で解説。図解137点の新刊「30年分の経済ニュースが1時間で学べる」http://tinyurl.com/yya2cvqv
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