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日本の不動産、どこの国の人が一番買っている?

シンガポール在住FPの花輪陽子です。シンガポールのファミリーオフィスなどで外国人に人気のある投資先が日本の不動産です。

円安の影響もあって、昨年末も日本の不動産を求める外国人投資家が増えましたが、今年も同じことが起きていると肌感覚で感じます。ファミリーオフィスで外国人のお手伝いをしていると、圧倒的に引きが強い投資対象が日本の不動産だからです。しかも、かなり急ぎで欲しいという話が多いと感じます。
 
その理由として、富裕層の顧客の多くが米ドルを保有しており、為替レートから相対的に安くなっている日本の不動産が注目されているからです。
 
麻布台ヒルズの200億円のレジデンスは既に売約済みになっていますが、資産バブルから東京のレジデンスの価格が高騰し続けています。
 
日本の不動産をどんな人が買っているのでしょうか。

英不動産大手ナイト・フランクが指数算出会社MSCIのデータをもとに算出したところ、シンガポールは25日時点で、23年の投資額が30億2900万米ドルと国別でトップとなった。2位の米国の25億7500万米ドル、3位のカナダの10億2200万米ドルを上回る額が東南アジアの小国から流れ込んでいる。

日経電子版

シンガポールの機関投資家の購入などもメディアで聞きますが、最近は米国人の富裕層などアジアだけではなく、欧米など様々な国の方からの問い合わせを多く聞きます。
 
外国人投資家の場合、直接個人で不動産を購入するのではなく、日本に法人を立てて保有するなどのスキームが一般的なようです。それによって銀行融資を受けたり、税金のメリットがあるようです。
 
投資金額によって、有利なスキームを使い、賃貸に出す場合は日本の管理会社がワンストップでサービスを提供するようです。
 
日本の不動産は外国人の購入に対して高い税率を課すこともなく、自由にフリーホールドで保有ができます。多くの国では土地の保有などに規制をかけていたりします。
 
このまま規制をかけないと、バブルが膨らみ続け、都心3区は超富裕層しか住めない世界になるのではないかと思います。
 
現在でも港区にはあまり人がいない(いても年齢層が高い富裕層のみ)という状況です。
 
資産バブルによって、リーマンショック後のあたりから不動産投資をし続けている人はワンルームマンション投資であってもかなりの資産になっている方もいます。

シンガポールは高額な印紙税を課して不動産バブルを早期から潰す政策を取っていますが、日本政府はバブルを放置しているように感じます。当面、このトレンドは続きそうですが、今後の行方を慎重に見守りたいと思います。

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花輪陽子(FP@シンガポール、経営者、著者)
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