好調は長くは続かない。好調の時に準備を。
今日はうまくいき始めた時、好調の時に考えなければならないこと、について話します。ビジネスモデルによってある程度、考え方であったりは変わってくるとは思いますが、うまくいきはじめると、いかにして、その好調を維持、安定化させ、より長い間持続させることができるか、さらに、好調時に悪くなった時のことを考えて次の種を仕込んでおく必要があります。
(1) プロダクトライフサイクル
そもそもプロダクトライフサイクル、という言葉が示す通り、全てのサービス、商品には寿命があり、いつかは絶対に飽きられます。
サービスには、導入期、成長期、成熟期、衰退期があります。
絶対に忘れてならないことは、遅かれ早かれ、絶対に飽きられる、ということです。
飽きがこないように、あの手この手で飽きがくるまでの期間を長くする必要があり、それと同時に、新しいサービスを常に仕込んでいかないといずれダメになります。
世の中の、飲食やら、店舗ビジネスもそうです。
流行に乗って拡大し、流行が過ぎて売上が落ちてくる、そして、大量閉店する、の繰り返しではないでしょうか?
例えば、飲食業態でいうと、ペッパーステーキが、いきなりステーキになり、焼肉ライク、になり、同じステーキ、焼き肉の業態でも、このようにトレンドは変遷していきます。飲食業は特にプロダクトライフサイクルが短いです。
なので、それらを冷静に理解した上で、常にサービスを進化させ続け、新しいサービスも同時に開拓していく、歩みを止めてはいけない、ということです。
世の中を見渡すと、企業の怠慢、慢心から、うまくいったらそこにのっかって拡大、大量出店して、じきにダメになる、の繰り返しです。
うまくいっているサービス、商品も必ずいつかは飽きられます。飽きられないように常に改善しつつ、常に将来の新規サービスを考え続けていく必要があります。
(2) 競合に真似される
人気が出てくると、真似する人が必ず出てきます。例えば、私が属する眼鏡業界では、JINSがあり、ZOFFがあり、OWNDAYSがあり、それ以外にもたくさんの近しいスリープライスの店が当時タケノコのように生まれました。
そういうもんですから、そこに備えていく必要があります。
どうやって真似できないレベルまで進化させていけるのか考え続けると共に、競合が出ないならもはや自分達自身で、社内で競合を作っていく、ぐらいの気概が必要です。
ミシュランの星付きの高級レストランのレシピだけもらっても、星はとれないですよね?それと同じです。
ソニーとAppleの逸話があります。
Appleの代表、スティーブジョブズは社内での共食いを恐れるな、ということを口酸っぱく言っていた、と聞きます。自分たちで自分たちを共食いしなければ、結局別の競合他社に食われてしまうということです。iPhoneを発売した当時もそうでした。iPodの売上が確実に落ちるとわかっていても、iPhoneを売り出しました。さらに、iPhoneの売上が落ちるとわかっていても、iPadを出していきました。ご存じの通り、結果として、全体の売上は大きく伸長しています。
これに対してソニーは、AppleがiPodに対してiPhoneを発売したのと同じように、ウォークマンに対して、Xperiaを発売しました。
ソニーはAppleと違い部門毎の独立採算制をとっていたため、自部門の利益が目減りするような他部門の新規プロジェクトには賛同できないカルチャーがあったそうです。
カニバリを気にせず、競合すら気にせず、もはや自社内で共食いするような業態を生み出し続けていかなければならないです。
この記事に書いてある通り、現状維持は退化、失敗、という視点が必要、ということです。