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情報技術と身体性

コロナとジョギング

2020年の初夏に、長距離を歩くようになりました。1日に25kmから30kmくらい。散歩というには、やや長めの距離を、数時間かけて歩くようになりました。炎天下を、やや早歩きで。感染症対策もあってオフィスに行かず、自宅にこもって仕事をする、その合間に。気分転換もかねて。通勤をしなくなった分、1日に2〜3時間を別のことに費やせるようになったことが、長時間の散歩を可能にしてくれました。

半年ほど経って、2020年の冬から、走るようになりました。毎朝、3kmからはじめ、3ヶ月くらい経った頃には、5kmくらい走るようになり、週末には10kmから15kmくらい走るようになり、毎月100kmくらいを走るようになりました。

スマートウォッチによる計測


2021年の初夏に、ウェアラブルデバイスで計測を始めました。そのデバイスが睡眠スコアを提示し、疲労回復の度合いを数値化してくれるようになりました。毎朝のランニングと、昼間の仕事のストレス、夜にはくたくたになって、眠る。朝に目覚めたときに、前日の疲労が、どの程度回復しているのか。数値化されることで、自分の体感との一致や差異などを感じることで、自分の状態に意識を向けるようになりました。

飲酒や夜更かしなどの生活習慣に対する見直しが自然と進みました。カンブリアナイトの「みえる」「わかる」「できる」「かわる」のサイクルを、この2年ほど、生活の中で、実際に体験しています。

自分のニューノーマル

感染症対策という強制的な生活変化は、自分にとっての新しい生活をつくる、よいきっかけとなりました。この身体性を伴う変化は、生活の様々な側面に影響を与えてくれました。

仕事は、かなりの部分をオンラインで行うようになり、都内のオフィスに行くことはほとんどなくなりました。出張か自宅か、という極端な生活となりました。身体性を伴うコミュニケーション。その必要性の有無。もしくは、それをしたいと望む欲求の有無。そうしたことに、とても意識的になりました。

仮想空間の身体性

昨今、メタバースがバズワードになっていますが、デジタル空間に、どのように身体性を持ち込むことができるのか、ということがひとつのテーマとなっています。一方で、デジタル空間に存在するものを、どのようにして実空間に取り出すことができるのか、ということもまた大きなテーマになると考えています。

最先端の情報技術は、身体性を伴う形で、生活の様々な側面に大きく作用する。そういう時代が、いよいよコンセプトだけではなく、現実的なプロダクトやサービスとして活用できる、そんな時代に入ってきたことに、ワクワクしています。

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