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その会議、時間泥棒になっていませんか?

これまでに会議の良し悪しのポイントや、オンライン会議・ハイブリッド会議の質を高めるポイントについて記事を書かせていただきました。

会議の質をどのように高めるかについては、様々なアプローチがありますが、そもそも今実施している会議は必要なのかという視点で会議を見直してみることも大切です。今回は必要な会議、不必要な会議について考えていきたいと思います。

そもそも会議とは何?

多くの人が日々、会議をしているのではないでしょうか。仕事をする上で多くの時間を使う会議は、そもそもどういうものなのでしょうか。

会議(かいぎ)は、関係者が集まり、特定の目的(議題)に関して意見交換・審議し、合意・施策などの意思決定をすること、およびその物理的構成員の集まりを意味する。また、「会議」には、それらの集まりを計画・管理・運営する組織(合議体)の意味もある。

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上記にもあるように、未来に向け必要な施策など参加したメンバーで意思決定をしていく場が会議と言えるようです。
では、皆さんが日々行っている会議はそうした場、時間になっているでしょうか?そのことを考えることで、必要な会議、不必要な会議が何であるかが見えてくるのではないでしょうか。

会議の目的

会議は仕事をしていく上でどのような目的で実施するものなのでしょうか。上述の通り、会議は意思決定をする場なのですが、その他にもいくつかの目的があり実施されていると考えています。

  1. ビジネス上必要な意思決定をする場
    ビジネス上抱えている課題を共有し、その課題解決のために必要なアクションを参加者で決定する場としての会議があります。経営会議を含む社内会議の多くは、ビジネス上必要な判断をするための場として実施されていると思います。

  2. 心理的安全性を高める場
    チームのマネージャーとメンバーが実施する1on1 (1対1で行われる会議)は、日頃から意思決定の考え方、キャリアの方向性、大切にしている価値観などを共有する場としてとても大切です。1on1を通じて心理的安全性が高い関係になっていることで、いざ問題が発生した時にも速やかに共有が出来ますし、ビジネス上必要な意思決定の場においても自分自身の考えをしっかりと述べることが出来ます。

  3. 企業のカルチャー、方向性を共有する場
    全社会議を実施することで、その企業のカルチャー・価値観をメンバーに伝えたり、企業が今どのような立ち位置、方向を向いてビジネスを展開しているかをシェアする場としての会議があります。

  4. お客様、クライアントとのコミュニケーション
    そして、自分たちのサービスを説明したり、お客様の課題をヒアリングする場としての会議があります。例えば営業活動をしていく中で見込み顧客とのアポを取り実施する会議はこちらの目的となります。

このように、会議を実施する目的は大きく4つあり、しっかりと目的を持ち、実施される会議には意義があると考えています。

不必要な会議とは

"会議の目的"の箇所で書いた通り、会議には目的があるわけですが、残念ながら全ての会議が目的通りの内容にならないケースが散見されます。
では、ちゃんとした目的がある会議にも関わらず、"不必要"な場になってしまうのはどのような会議なのでしょうか。

共有されない会議

会議の内容は誰かが議事録を取り、その内容が社内にオープンに共有されることが重要だと考えています。様々な議論がなされ、その中で新たなアクションが決まっていく会議の議論内容、アクションに関しての決定事項を誰でもアクセスできるようにすることで他のチームからのフィードバックを得たり、プロジェクトの被りを防いだりすることもできます。逆に言うと、会議の内容が社内にシェアされない会議に関しては実施の価値が半減してしまうと言えます。(もちろん、人事的内容などシェアできない内容がある会議はその限りではありませんが)

シンプルな事案の意思決定をする会議

会議を実施するということは、当然ですが参加者の時間を使います。会議に参加するメンバーが会議の場でコミュニケーションを取ることで、参加者が議題の内容をより深く理解することが出来、そのことで新しい視点やリスクが見つかりアウトプットの質が高まる場合はその会議に価値があると言えます。しかし、意思決定する事案がシンプルな内容の場合には、Slackなどのテキストコミュニケーションで当事者間で意思決定してしまった方が、会議に掛かる時間をセーブするということはもちろんのこと、意思決定のスピード的にもメリットがあると言えます。

実施することが目的の会議

そして、会議の内容が形骸化しても特にテコ入れもせず継続している会議が最も不必要な場となります。最初は意味があった会議もあるタイミングで会議実施の目的を果たすことは多々あります。それにも関われず途中でやめたり、内容を変更することをせずに継続している会議が数多くあるのではないでしょうか。特に経営陣や上司が始めた会議は継続の可否についてメンバーから意見しづらく継続してしまうケースが多いと思われます。
続いている会議をやめることは決してネガティブなことではありません。会議をやめることは、メンバーが新たに意思決定が必要な課題に取り組み、ビジネスが成長する上でも重要な意思決定なのです。

必要な会議にするための取り組み

では、会議を"必要な場"にするために必要なアクションとしてどのような取り組みがあるでしょうか。

会議参加者の定期的な見直し

特に定期的な会議は一度始まると、参加者が固定化されることが多いのではないでしょうか。しかし話す内容やタイミングによって意思決定に必要な参加者は変化していきます。定例の会議であっても定期的に参加者を見直し、新たな参加者を呼ぶことも含め考えることが大切です。

会議内容の定期的な見直し

こちらも定期的に開催する会議で重要なアクションですが、会議のフォーマットは定期的に見直すことをお勧めします。良いと思っていたフォーマットも繰り返し実施していくうちに参加者のマンネリ化を生み出してしまいます。マンネリ化が起こると会議の進行はスムーズになっても、参加意欲が低くなり良いアウトプットが出てこなくなるのです。
全社会議などでも同じフォーマットで開催を続けていると参加者の集中がない状態が生まれ、カルチャーや方向性のシェアを目的にしていても内容が届きにくくなってしまうのです。
会議を実施する以上は参加者の関心度が下がっていないか、集中力が下がっていないかを確認し、面倒であっても定期的に内容や実施時間などを見直していくことが大切です。

事前の共有

その会議で相談したい内容、参加者の取り組んでいる事案のアップデートを事前に共有しておくことも大切です。事前の共有によって、その会議で相談したいことが何であるかを参加者は事前に知ることが出来、課題解決のための調査など事前準備が出来ます。また、参加者からのアップデートは会議の時間を使わなくても事前の共有で十分伝わることは多く、会議の場では不明点だけを確認することで時間も有効に活用できます。

まとめ

仕事をしていく上で、本当に多くの時間を費やしている会議の質を高めていくことはとても大切です。不必要な会議を中止することで、チーム全体の生産性が上がり、その時間を他に必要な意思決定の時間に当てることもできるのです。
その会議が本当に必要なのか、今実施している会議は形骸化していないか、修正すべき内容はないかを常に意識することが大切です。
せっかくの皆さんの時間を有意義に使っていくことで、自分自身はもちろんのこと、会社、そして社会にとってもポジティブな時間、場が生まれていくと思います。

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