観光再開でコンテンツツーリズムやインバウンドが注目されてますが。。。
日本では行動規制の緩和などにより、観光再開の動きが活発化しています。コンテンツツーリズムやインバウンドが注目されているようですが、アウトバウンドはさっぱり聞きません。そこで今回はアウトバウンドについて考えてみたいと思います。
日本政府は3月31日に「観光立国計画」を閣議決定したそうです。さらに、インバウンド需要を強化するようですね。
国内の観光需要も増加の傾向があるようですが、筆者が今月(2023年3月)に気になったのは、Vtuberの周央サンゴさんによる志摩スペイン村のイベントのニュースです。
Vtuberによるテーマパークの宣伝といえば、目新しさはそれほどありませんが、なるほどと思ったのがNHKの報道でした。近畿大学の岡本健准教授の解説によると、「コンテンツツーリズム」の新しい形態と捉えることができそうです。
「コンテンツツーリズム」は、いわゆる「アニメ聖地巡礼」というファン行動をもう少し広くかつ学術的にとらえたものだと筆者は考えていますが、近年、例えば、アニメツーリズム協会は、インバウンド需要と連携するような形で日本観光を提案しています。
こういった日本国内の動向を批判するつもりは筆者にはまったくありません。ただ、「コンテンツツーリズム」も「アニメ聖地巡礼」も日本国内に限定したものではないはずです。
日本政府観光局の統計によると、2022年の訪日外国人は9月から年末にかけて順調に増加しているのに対し、出国者数は非常に緩やかです。(画像が細かすぎて見にくいですが、2本のグラフが示す「差」を理解していただければ。。。)
筆者は、日本を出国するという「アウトバウンド」に向けた施策が、官民でもう少しあればいいのにと思うわけです。
コンテンツツーリズムに寄せると、筆者は昨年、「異世界ドイツ」というドイツ観光の新たなあり方について、投稿をしました。
アニメやマンガといった日本が世界で強いポップカルチャー分野で、非常に大きな存在感を示しているのが、「異世界転生」というジャンルです。日本人が慣れ親しんだ、ゲームの世界で、西洋ファンタジー的な世界観をベースにしていると、その元はドイツの中世の文化、景色にも遡ることができそうに見えるというものです。
回りくどい言い方ですが、異世界転生アニメに登場するような木組み建築が立ち並ぶ街並みがドイツにはたくさんあります。城や森、原っぱすら、異世界転生アニメのワンシーンに見えてきて、その世界観を体感することできます。
この異世界転生アニメのような世界観を体験することに大きな魅力を感じ、特に直近の1年くらいは各地で街歩きを堪能してきました。
筆者と同じように異世界転生アニメが好きな方には、ぜひ「異世界ドイツ」を体験してもらいたいと考えていますが、なかなか賛同を得られません。足元では物価高や戦争など、海外旅行のハードルは上がるばかりですが、しかし、だからといって海外旅行を諦めさせない、魅力の発信や各種支援がもっとあってもよいのではと思う次第です。皆さんはどう思いますか?
「異世界ドイツ」いいですよ!
修正(2023年3月31日):初出時に「周央サンゴ」さんのお名前を「周防サンゴ」と誤って表記してました。失礼しました。
タイトル画像:ロンネブルク城の入り口(左)とナッサウ城の塔(右)、筆者撮影。
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