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スケールアップ企業と心理的資本。そして氷河期世代の強み
僕の所属するSmartHRは、スタートアップから「スケールアップ企業」というフェーズに移ろい、事業も組織も変革のさなかにあります。
そのなかで、個人的に最近すごく感じていることのひとつに「心理的資本」の重要性があげられます。しばしばnoteでも触れていますが。
心理的資本は、平たくいうと困難があったとしても前向きに立ち向かっていく力と言われていて、これは「HERO within(内なるヒーロー)」という4つの因子からなるものです。
Hope(≒希望)
目標達成のために複数の方法を考え、それを実行しようとする意欲。
Efficacy(≒自己効力感)
「自分ならできる」と自身の力を信じ、困難な状況でも努力すれば達成できるという自信。
Resilience(≒回復力)
逆境やストレスに直面しても、適応しながら立ち直る力。
Optimism(≒楽観性)
ポジティブに物事を考える力。
なぜスケールアップ企業において心理的資本が重要なのか?
VUCAと呼ばれる時代にあって、世の中の変化が目まぐるしいことは多くの人が実感していることと思います。そのなかで、SmartHRのようなスタートアップフェーズからスケールアップフェーズに移り変わっていく過程で、さまざまな場面で変革が求められています。
代表的なものとして、数年前までの状況として「ブリッツスケーリング」で、トップラインをどれだけ伸ばせるかを重視してきましたが、現在は「ソリッドスケーリング」を掲げ、利益成長を伴いながら、事業規模を拡大させていこうという戦い方にスイッチしています。(社内では「ソリスケ」の合言葉で親しまれています)
当然、成果の生み出し方やそのスタンスも変わってきますし、組織デザインのあるべき姿にも関わってくるので、現場レベルの働き方ではかなりの変化があります。ガラッと役割やポジションを変え、経験のない課題に取り組む、といったシーンも珍しくありません。
そしてこれは一過性のものではなく、このような変革期は度々訪れるのではないかと想像しています。
そんな、まだ見ぬ障壁や荒波が次々押し寄せるからこそ、それを乗り越えていく心理的資本は、もはや今持つスキル以上の必須要件と言っても過言ではなさそうです。
困難を乗り越えてきた「氷河期世代」の高い心理的資本
そんな折、興味深い記事を拝見しました。
「バブル崩壊やリーマン・ショックを乗り切ってきた経験があり、そのころの様子をリアルに話せる点が氷河期世代の強み。社員の意識改革や経営改革に取り組む中小企業などにとって、貴重な戦力になる」。リクルート・ハイキャリアカスタマーサービス2部の秋吉侑美キャリアアドバイザーはそう指摘する。
個人的に、共感の嵐でした。
この記事で直接言及されている世代ではないものの、自分自身リーマン・ショック後の氷河期にあって就職難からフリーターの道を選びつつ、その後の地道なステップアップと挑戦で今の自分があると自負しています。
また、SmartHRで僕の管掌するサービスクリエイティブマネジメント本部、ひいてはブランディング統括本部を見渡しても、今の変革期を牽引しているマネジメントやメンバーにも多く氷河期世代の方がいらっしゃいます。(もちろんそれ以外の世代の方もいますが)
皆がよく口にしていることには「氷河期のなかで、求められることは何でも挑戦してきたし、これからもそのスタンスで挑みたい」「その過程で得られた経験から、何歳になっても成長できるし、困難もきっと乗り越えられると思える」といったようなメッセージがあり、まさに心理的の塊だなと。
もちろん中には思い出すと胃が痛くなるような過去もあるでしょう。自分もそうです。しかし、それらも含めて原動力にしつづけられる氷河期世代の強みは、VUCAの時代だからこそ活きる力だなと感じています。
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