効果が2倍になる。「想像」して「描写」を言葉にする、リモートワーク時代の褒め方
最近、褒められてうれしかったことは?そう聞かれて皆さんはなんて、答えるだろうか?ぜひ1分ほど時間を設けて、自身の記憶をさかのぼって考えてみてほしい、その答えが見つかると、きっと心の奥がポッと温かくなり、気持ちよくこのnoteを読み進めてくれるのではと思う。
仕事ができない....私を救ってくれた言葉
「褒められてうれしかったことは?」という問に対して、私は一つの言葉がパッと思い浮かんだ。
それは、私が社会人3年目、PR代理店に勤めていた時、クライアントが私に投げかけてくれた言葉だ。
「蓑口さん、資料を出すのがとても早いですね」
とってもシンプルで何気ない言葉だが、当時のわたしにはとても響いた。
外資系の代理店に勤めて3年目だった私は、いろいろな仕事機会をもらうも、ミスや勘違いは多いし、上司に言われた資料を何度作ってもボツになるばかりで、自分はこの仕事に向いていないのかもしれないと思うことが多かった。
そんなことを給湯室で、泣きべそをかきながら先輩に相談していたら、
「何もできない、ではなく、出来ることを探してやるんだよ!」
と喝をいれられ、たしかにそのとおりだと.....と思い直した
そしてその日から、
「いま私にできることを探してやる」
「いま私にできることを探してやる」
とぶつぶつ頭の中で唱えながら、出来ることを探すようになった。
そしてある時、打ち合わせ中に私自身が発言することはできなかったが、クライアントに向かって話をする上司が、より話しやすいように、それに合った資料クリアファイルから取り出して、「すさっ」とテーブルに出すことは出来ると思い、1時間半の打ち合わせ中ずっと、資料を「すさっ」とテーブルに出すということをやり続けていた。
クライアントはそれを見ていて、
「蓑口さん、資料を出すのがとても早いですね」
と言ってくれたのだ。
仕事ができるとか、仕事が速いとかではないが、私が「いま私にできることを探してやる」と考えて動いていたことを言語化してくれたことが私はとても嬉しかった。
そして、自分は何も価値を出せていないのではなく、小さくても出来ることがある。自分は役に立てると思い始めることができた、そんな言葉だった。
相手に届く「褒める言葉」を生み出すたった一つのコツ
これは私の一例だ。
では、このような相手に響く「褒める言葉」はどう生み出せるのか?
現在、1歳時の子供を育てる時期であることから、子供の褒め方について勉強する中で、あるYoutubeチャンネルを見ていると『描写や気持ちを具体的に言語化するといい』という。それだけで効果が1.5~2倍程あると言われていた。
ご飯を作ってくれた人への褒める言葉で考えてみる
「ご飯が美味しい。」
だけではなく
「今日のお味噌汁のじゃがいもの薄さがとても食べやすくて美味しい。」「体調が悪かったから優しい汁物があって、塩分が身体にしみてとっても嬉しい」
描写や気持ちを具体的に言語化すると効果がアップするという。
子供への褒め言葉として考えてみる
【例:褒める×描写】
車のおもちゃで遊びたいなと思っていたのに、○○くんは、後から来たお友達に貸してあげたんだね。
【例:褒める×気持ち】
車のおもちゃで遊びたいなと思っていたのに、○○くんは、後から来たお友達と楽しく遊べたらと思って貸してあげたんだね。
などなど、自分が良かれと思ってとった行動を、誰かに描写してもらえることで、より自己肯定感やモチベーションがアップするという。無理に「すごい」「いい子」などとは言わなくていいらしい。
もらえないとやらない褒め言葉に要注意
一方で子供にすぐに言ってしまう「すごい」「いい子」という言葉には注意が必要とも言われていた。これらは、ご褒美言葉と言って、子供を動かすという意味では、即効性がある一方で、もらえないとやらないということにも繋がりかねない。
子供にとっての、「お菓子や、おもちゃをあげるよ」という言葉と同じ効果があるという。
職場でも、何でもかんでも「すごい」と言ってしまうことや、オーバーリアクションになってしまう褒め言葉にも同様の注意が必要なのだ。
リモートワーク時代だからこそ「想像」して「描写」を言葉にする大切さを考えていきたい
リモートワークが当たり前になる中で、目に写ったものを具体的に褒める、本来のあるべき褒め方が難しくなっている。
だからと言って「できない」と決めつけてしまうのは早すぎる。
目に見えるものを褒めるのではなく、目を閉じて、相手の状況を想像し、相手がどう考えて行動してくれたのか。その行動や、気持ちを言葉にすること。
そんな新たな習慣を身に着けていくことで、リモートワーク時代でも心地よく、安心感をもって働ける人が増えていくはずだ。
最近、褒められてうれしかったことは?
私自身、褒められる経験をこれからもしていきたいし、家族や、同僚の行動や気持ちを想像するゆとりを忘れないようにしていきたい。
■参考記事&動画
https://comemo.nikkei.com/n/ndd2c10c358bd
https://www.youtube.com/watch?v=3_FCMkbZOQw
https://www.youtube.com/watch?v=NY2LCBouTnU
#COMEMO #褒められてうれしかったこと