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「〇〇の未来」〜未来予測のためのシグナル探し

8月のお盆休みを控え、新型コロナウィルスの感染拡大をきっかけに仕事や生活が一変した過去半年を振り返り、これからのことを改めて考えてみようと思っている人も多いのではないでしょうか?

最近の投稿で何度かご紹介したオンライン講座の中の1つに「Futures Thinking専門講座」(Coursera) という未来予測を実践するための講座があり、冒頭2割ほど受講したところ、とても興味深かったのでぜひご紹介したいと思います。

最近では「未来学者」、「フューチャリスト / Futurist」という肩書きを見たり耳にしたことがある人もいるかもしれませんが、講座の前半部分を受けて感じたのは、誰もが「フューチャリスト」になりうるし、10年後、20年後の世界を意識した未来学者がそれぞれの組織にも必要なのではないか、との思いが強くなりました。

実はFuturistというタイトルを使わずとも緻密な調査やデータ分析を踏まえた将来の予測、戦略立案をしているコンサルタント、リサーチャー、新規事業担当に携わる人ももちろん多いとは思いますが、改めて感じたのが誰もが「フューチャリスト的」な思考と実践法を学ぶことの大切さです。

具体的に面白いと感じたのは例えば以下の3点です。

未来として考える際の年数として、2年、5年後、30年後ではなく「まずは10年後の世界を想像してみましょう」という点に不思議と納得感を感じました。10年前の2010年と今を比べてみても多くの変化が訪れたことに驚きます。2030年にどのような世界になっているのか、改めて考えるだけでもとても刺激的です。

未来を予測するためには好奇心を持って、身の回り何気ない日常に潜んでいる「シグナル」を見つけ、そこから「シナリオ」を立てることが大事とのことです。「シグナル」に関しては昨年の日経電子版のテレビCMシリーズの中の「なるほどね」の一言を思い出す人もいるかもしれません。改めてこのCMシリーズ全編を見直してみて、「なるほど」、とシグナルがいろいろなところに潜んでいることを感じます。

自分がどのようなテーマの将来に興味を持つか、「〇〇の未来 / Future of 〇〇」決めた上で、日常的にその分野のトレンドをフォローする方法も紹介されていて、とても実践的でした。
例えば「ニュースの未来」と決めたら、"Future of News" というキーワードで検索する習慣を身につけたり、Google アラートなどでトレンドを定期的にフォローする方法が紹介されてます。その他にも第一線で活躍するフューチャリストなどをツイッターでリスト化して情報収集する方法等も触れられています。

自分自身もデジタルメディア、テック、ニュース消費、教育、シビックテックなど、過去自分が書いてきたことを見ても興味対象が幅広いのですが、いろいろな分野の「海外テック・デジタル系ニュースコンテンツのキュレーション」というテーマに特に興味がある、ということも再確認するプロセスでした。今回の講座も今後残り4割ほど受けてみて、どのような学びが得られるか、ぜひまた後日レポートしてみたいと思います。

ちなみに以下の図は今年6月に閣議決定された令和2年版「科学技術白書」に掲載されている2040年の未来予想図です。個人として、自分の所属する組織、業界の未来を考える際に、何かヒントとなる点があるかもしません。

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*おそらく日本語で「未来学者」と検索するとニューヨーク大学のエイミー・ウェブさんの著作、インタビュー記事を数多く見つけることができると思います。ウェブさんは毎年膨大な量の未来予測に関するレポートを無料公開されていますので、併せてぜひご参照ください。

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Photo by asoggetti on Unsplash

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市川裕康 (メディアコンサルタント)
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