昔話は隠居してからごゆっくりどうぞ
「令和の列島改造」だの「楽しい日本」だの「人財尊重社会」だの上滑りな言葉ばかり並べ立て中身のない話。
全てにおいて述語が「真摯に議論する・熟議する・検討を進める」ばっかりで結局何も実行しないんじゃないの。これじゃ首相じゃなくただの評論家だよな。
ReHacQで1時間の動画が流れていたけど、これホントに酷いね。
よほど時間が余っている人はご覧ください。とにかく、ひとつひとつの話が昔話から始まって長いし、長くてもおもしろいならともかく中身が無くて退屈すぎるし、爆睡する大学教授の話みたいだ。
何より質問に対する答えがなくてイライラする。こんなんでトランプ大統領と会談できるのかねえ。
聞きたいのは、「103万円の壁どうすんの?」って話なのでそこまで飛ばして見ると案の定これ。
だそうですよ。
税のプロねえ。確かにプロはプロでも、増税のプロでしょう、と。そりゃあ、増税のプロからしたら、机上の計算で「ここまでしか出せませんわ」というよね。
だってそこには庶民がどういう感情で、どういう行動をするかというものがまったく考えられていないから。まさに東大出てお勉強はできるのかもしれないが情緒的知性皆無の典型。
で、「178万円にあげる目的が、働き控えの人たちを労働市場に人をだすことなのか、所得が向上して消費を拡大することが狙いなのか」とかまた「なのか、なのか」の連発でどうでもいい評論家みたいなことを言い始める。
少なくともその両方の効果はある。税制度というのは政治がやることでもっとも劇的に人々の行動を変えるものなのでね。
103万円とか130万円とか150万円とか税金や年金や社会保険料にかかわる壁が複雑にあるんだけど、ああいうものがあると本当に働き控えが起きるわけでさ。
それは配偶関係別でそれぞれの所得の中央値見れば明らか(こういうので平均値だしてる奴とかいるけどホントに意味ない。中央値で見ないと)。
何よりこれほど明らかになるのか、と驚くのが、既婚女性の35歳以上の年収中央値がきっちり130万円で止まっているのがわかる。中央値だから既婚女性の半分は130万までしか働かないということ。
年収が130万円以上となると扶養から外れて国民年金や国民健康保険の保険料を払う必要が出てくるため。これがあることで半分がここまでしか働かないという結果を作る。
そしてそれは店側の人手不足も生む。
逆にいうと、123万円じゃ働き控えの解消にならないし、消費の拡大にもならない。どっちの目的も達成できない。まあ、政府(財務省)としてはそんなことどうでもいいんだろう、税収が減らなければ。
で、結局この話になる。
針飛びしたコードプレーヤーのように同じ事を呪文のようにリピート再生。財源が、財源が…。
加えて「次世代にツケを回すのはおかしいでしょう」とか立憲の野田代表と同じことを言っている。もうこの二人はダメだ。
それに対して、インタビュワーの高橋氏から、衆院選であれだけ世論の後押しがあったものに対して、財源がないないばかり言うのではなく、財源を生み出す努力をするのも政権の責任じゃないか、みたいなド正論を言われてこんな顔している始末。
他にもツッコミたいところは山ほどあるけど、こんなことに時間を割くこと自体が大いなる無駄なのでやめておこう。
最後に、「楽しい日本」とか「今日より明日は良くなる」みたいなことに対して、言い出しっぺの自分が「楽しいは本当にわかりにくて価値観でね」とか「今日より明日は良くなるをどうやって実感持ってもらおうかだし」とか言うの、マジで意味がわからん。
なんでそんなに他人事なのか。それを決めて実行すんのがあんたの仕事なんじゃないの。
と思っていたら、官邸のスタッフがこんなことを言っていた。
その通りすぎる。官僚に叱られる首相w
このスタッフが首相やればいいんじゃない?
もう、単に首相の座に座っただけで満足したただのおじいちゃん。これは早くやめていただかないと。次の選挙までとかとても待ってられない。隠居して思う存分昔話をしてください。首相に必要なのは昔話ではなく、未来を描き今どうするかの話。