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月2本の発信を1年半続けた私が考える、仕事に役立つ情報発信術。ニュースをインプットするだけでなくアウトプットすることの意味

皆さん、こんにちは。今回は「#ニュースからの学び」について書かせていただきます。

以前、こちらの記事に少し書かせていただいた通り、日常生活の中で情報をインプットし、それをアウトプットする習慣を身につけていると、その量と質を上げていくことで視点が高くなり、日々の業務や目標に直結する成果へとつながりやすくなります。
さらに、その積み重ねが学習意欲の向上へと発展し、リスキリングや学び直しの必要性が叫ばれているような今の時代においても、その変化に対応しやすくなります。

日常的に頻繁にニュースに目を通したり、ビジネス書を読んでいる人でも、せっかくインプットした情報を十分活用できているかと問われると、そうでない場合が多いのではないでしょうか。

 情報を“活用”するためには、どのような習慣を身につけていけば良いのか、具体的にポイントを挙げていきます。

■情報収集の失敗例

まずは、情報収集、そして情報活用において、陥りやすいワナについてまとめていきます。

①何のために情報収集しているのか、目的が分からなくなってしまうケース
→たとえば、なんとなく「ネットサーフィンをしながら」、なんとなく「テレビをつけっぱなしにしながら」という状態でニュースや情報を取り込んでいても、それはただ「情報に触れている」だけであって、情報を収集していることにはなりません。しっかりと目的を持った情報収集をしていくと、直接的にその情報を「使う」「利用する」「参考にする」「発信する」などのアクションにつながっていきます。

②大量の情報に溺れてしまうケース
→目的を持って情報収集したとしても、大量の情報に埋もれ、取捨選択するだけで精一杯という状態に陥っている人は少なくないはずです。情報はただ闇雲にたくさん集めれば良いわけではなく、必要な情報をすぐに来たるべきタイミングで取り出せるように、何らかの形で常に「整理」「精査」しておく必要があります。

③単なる「情報感度が高い人」で終わってしまうケース
→日頃からたくさんの最新の情報をインプットしていて、トレンドを抑えている人や専門的な知識を持っている人であっても、それを発信・活用する場がなければ、どんどん劣化していってしまいます。情報感度高く、あらゆる情報を収集した後に、その中から自分の意見を持ち、その見解を発信する機会を意図的に作っていくことで、本来の意味の「情報活用」ができるようになるのではないかと思います。


■情報発信のメリットとデメリット

次に、情報発信におけるメリットとデメリットをそれぞれ挙げていきます。

【情報発信のメリット】

  • 情報を整理して人に物事を伝える力が向上する

→インプットした情報を理解し、自分なりに言語化していくことは、人に分かりやすく伝える訓練にもなります。人に伝えることが上手になると、人に教える機会や、人に説明したりプレゼンする機会も増え、さらにアウトプットの質も向上していきます。

  • インプットした情報を記憶に残しやすい

→情報発信をする過程で、情報を整理したり、情報を深く理解したりするため、単にインプットするだけに比べて、記憶の定着に効果的です。

  • 人とのつながりが増える

→自分から情報を発信すると、それまでリアルで接点がない人からその内容を見られる可能性が高まり、人脈が広がったり、新たな仕事の機会につながります。情報を発信する度に、それを見た人や興味を持ってくれた人から「新たな情報が集まってくる」という良いスパイラルも生まれます。

【情報発信のデメリット】

  • 手間がかかる

→テーマを決める時間、情報収集する時間、記事を書く時間、編集する時間など、手間がかかることは間違いありません。ただこの手間が自分の血肉となって後々仕事に活きていくのであれば、十分なリターンを得ることになります。

  • 実名で発信することのリスクがある(炎上リスクなど)

→書き手の意図したことが伝わらずに(または炎上リスクに十分備えることができずに)、発信した情報が誤って受け手に伝わってしまう可能性があります。特に多様な考えや価値観を持つ人が多い中で、他者がどのように捉えるか、十分想像してから情報発信をする必要があります。

  • 良い反応もあれば悪い反応もある

→これは全てにおいて言えることですが、たとえば世の中のニュースや情報に対して、受け手がそれぞれ別の感想や意見を持つように、基本的に発信されているものに対しては肯定的に受け取る人もいれば、否定的に受け取る人もいます。時には、気分を害するようなこともありますが、反応があるだけでありがたいと捉えられると良いと思います。


■ニュースを読んで書く習慣の作り方

「情報をアウトプットしろ」と言われても急にはできない人も多いと思います。私自身ももともと何かを発信するという習慣がなく、特に若い頃は「自分が日頃から、仕事に必要なニュースや情報を最低限ちゃんと収集していれば何の問題もないだろう」と思っていました。

ですが、せっかくインプットしても、人間ですので時間が経つにつれて忘れてしまいますし、ただインプットしているだけでは、仕事の成果に直結しているようにも、意思決定の選択肢が増えているようにも、スキルアップにつながっているようにも全く思えません。同期やチームの後輩と話している分には、なかなか政治・経済・金融・株式市場などのニュースの話にはなりませんが、社外のお客様や、キャリアも経験も豊富な外部の目上の方と話していると、自分のインプットの精度がいかに低いかがすぐにバレてしまいます。

つまりは、「ニュースを読む」だけでは全く不十分で、そこに自分の意見や他人の意見を重ね合わせた上で、より多面的に、客観的に情報を受け止め、自分にとって、またはチームや組織にとって、有益な情報へと「転換」していかなければならないのです。

以下に、私自身が日頃から意識している「インプット」と「アウトプット」のコツを記載します。

たとえば、この記事ですが、約3時間で書き上げています。日経COMEMOさんにお声がけいただき、キーオピニオンリーダーとしてnoteを書き始めたのが2020年8月、今から約1年半ほど前ですが、最初の頃は一つの記事を書くのに、業務の合間を縫ってではありますが、2週間程度の時間をかけていました。

また、職種的にも人の前で話す機会が多いのですが、意見を求められるような場面で、すっと頭の中で情報を整理して、自分の意見を発信することがnoteを書き始めてからは非常にスムーズになりました。これは日頃から情報のインプットとアウトプットを繰り返していないと、すぐにできることではないと思います。

私自身のアウトプットの質が向上しているかはともかくとして(笑)、日常的にニュースを「読む」→「自分の意見を考える」→「書く」→「発信する」→「検証する」のサイクルを作り続けていれば、それがインプット力、アウトプット力の向上につながることは間違いないと思います。


■情報発信はキャリアアップにつながるのか

最後に、これらの情報発信を続けることで、どんな効果が期待できるのかについて触れたいと思います。

『仕事の報酬は仕事』ではないですが、私は常に「ムダな仕事なんて一つもない」と思っています。それは、「効率性や生産性を無視して、時間も労力もかけて大変な仕事でも継続する必要がある」という意味ではなく、一つ一つの仕事は、必ず次の仕事や新たな挑戦の機会につながっていくものであって、地道な努力をすっ飛ばして、急に大きなやりがいのある仕事だけを手に入れることは難しい、という意味です。

「いい仕事をすれば、もっといい仕事が集まってくる」のと同じように、「情報を発信する人に、もっと情報が集まってくる」のです。

一つ一つの情報発信によって、何かがすぐに大きく変わる、すぐに大きなメリットを得られるということは決してありませんが、情報発信は続けていけばいくほど、確実に知識もスキルも積み重なっていきますこの積み重ねが後々大きなリターンとなって自分に返ってきます


これだけSNSが普及している今の時代において、情報を発信することの価値をまだまだ本当の意味で分かっていない人が多いのかもしれません。普段からニュースを見聞きしたり、読書をしたり、自発的にセミナーや研修を受講するなどインプットを頑張っていても、アウトプットする機会がないと、価値が生み出されません。学んだ知識や得た気づきをもとに実際に行動に移してみて、初めて価値が生まれるのだと思います。

「インプットした情報を繰り返しアウトプットする」「アウトプットをするために繰り返しインプットする」というサイクルを習慣化することで、自己成長につながるだけでなく、新たな仕事のチャンスを得たり、社内外の人との信頼関係を円滑に構築できたり、職場での評価向上やキャリアアップにつながっていくのではないでしょうか。


#日経COMEMO #NIKKEI  #ニュースからの学び

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