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安定したいなら、不安定であり続けることを。楽しく働き続けたいなら、仕事を通じた成長を。と思う話

ラーニングエージェンシーさんが発表された、「【新入社員意識調査】今年の新入社員が仕事を通して求めること」を読みました。サマリーの中で気になったポイントは以下です。

・6割強が「安定した生活を送る」を希望し、過去最も高い割合
・「楽しくてやりがいのある仕事をする」がやりたい仕事として最も多い
・成長の実現や、リーダーやマネジメントになる思考は減少

ということでした。今の新入社員意識はこうなっているんだなぁと学びを得ています。一方で、社会人経験を積んできた中で、上記の価値観や希望を実現したいなら、逆説的ですが、
不安定な道を選んだ方がよい。仕事を通じた成長を大事にした方が良い。と思ったことを老婆心ながら書かせていただきます。

「安定した生活を送る」は、仕事を通じて成し遂げたいこととして、過去最も高い割合を占めました。また、今後やりたい仕事としても「安定的に給与が得られる仕事」が増加傾向にあります。

「楽しくてやりがいのある仕事をする」は、今後やりたい仕事として最も多く選ばれました。一方、「自分の成長に繋がる仕事」「人脈が広げられる仕事」は減少傾向にあります。「成長の実現」よりも「仕事の安定性」や「楽しく働く」ことを重視する価値観が、これまでよりも強く見られます。

また、将来担いたい役割として「リーダーとなり、マネジメントに携わりたい」が過去最低値となっています。

ラーニングエージェンシー 新入社員意識調査

安定したいので、安定した業界・会社を選ぶという考え方もありますが、
10年単位で見ると、業界構造や会社の業績は大きく変わる不安定な社会になってきています。

22年4月~9月だけでも名だたる企業が早期・希望退職を実施しています。

そのような不安定な社会において、安定して収入を担保できる、安定して仕事ができるようになるためには、変わり続ける社会の中で、変化対応できるようになることが一番安定だと思っています。

そういう意味では、企業規模の大小や業界に関わらず、会社として組織として今どのような変化対応に柔軟に取り組んでいるのか?が重要です。一定のルーティンをミスなく推進しているのと、変化対応しながら仕事をしていく習慣が身に着くのとでは、その先の安定度は全く異なってきます。

安定的でありたいなら、一定の不安定さ、変化対応をしている会社や業界を選んでいくのが大事だと思います。

また、楽しくてやりがいのある仕事をしていくためには、継続して仕事で役に立つことや、結果として裁量が一定あることなども、楽しくてやりがいのある仕事をしていく上で重要なポイントになると思います。

それを支えるのは、仕事を通じた成長だと思います。

そのため、楽しくてやりがいのある仕事をしていきたいと思っているが、仕事を通じた成長の実現への興味が下がっているというのは、その相関関係がまだわかっていないだけなんだと思いますので、是非成長の実現も大事にしていってほしいなと思います。

仕事を通じた成長は、人間的な成長や、精神的な成長、具体的なスキルの成長など様々な観点がありますが、僕個人としては、以前もnoteに書いた、仕事を通じて「ポータブルビジネススキル」を身に着けることがとても重要だと思っています。

どこの業界でも、どの会社でも、変化に対応する上においてもとても役に立つと思うからです。

安定的でありたいなら、一定の不安定さ、変化対応をしている会社や業界を選び、楽しくやりがいをもって働きたいなら、仕事を通じた成長、特にポータブルビジネススキルの獲得を是非目指してほしいです。

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林 宏昌(リデザインワーク・スキルキャンバス代表)
経営戦略、人事戦略、働き方について、自身の経験を通じて得た気づきや学びを書いていきます。フォローしてもらえると喜びます! リクルートにて営業→経営企画室長→広報ブランド推進室長→働き方変革推進室長→リデザインワークを創業+ベーシック取締役COO+情報イノベーション大学客員教授