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コロナ前の日常に戻りたくないのか??私は早く戻ってほしい

 3月13日からマスク着用は場所を問わず個人の自由となり(といってもこれまでに義務化されたことは一度もなく任意にしてくださいと指針がでただけですが)、4月からは学校での感染対策も大きく変わろうとしています。3月13日は多くの人たちがマスクを着用していたままであまり変化は感じませんでした(やはり「脱マスク記念日」だったが周囲はほとんど変わっていなかった|水野泰孝 Global Healthcare Clinic (nikkei.com))が、4月に入ってからはだいぶマスクを外している人もみられるようになりました。昨年はオミクロン変異株が主体となった流行が繰り返されましたが、2020~2021年にかけて起きたような大きな変異はみられず、亜系統の変異(言うなればマイナーチェンジ)がこまめに起こっている(2022年9月に98.4%を占めていたBA.5は3月時点で22.4%まで下がり、他を亜系統が占めている)状況で、発生から3年が経過し、ようやくウィズコロナからアフターコロナへのシフトチェンジが加速しそうな予感です。

 この時期、多人数での飲食機会など感染が起こりやすい場面が増えたことからか、最近2週間で感染報告数は前週比より増加していることは確かですが、ちょうど本日「コロナを終わりにすべきではない」「日常に戻すべきではない」とも捉えられる2つの記事が気になりましたので紹介します。
① GW明けの東京を襲うコロナ感染者急増不安…新変異株「XBB.1.5」系統が主流化(日刊ゲンダイDIGITAL) - Yahoo!ニュース
 読者の目を引くためには仕方のないことかもしれませんが、なぜ「東京を襲う」「感染者急増」というような不安を煽るような言葉を使うのでしょうか。さらに有識者が「感染しないように高齢者へのワクチン接種を早くするべきだ」と根拠の低いコメントをしているわけです。現在のワクチンは感染しないようにする役割は以前ほど大きくはないにもかかわらず、このようなことを言い続けること自体が大きな問題であると考えます。これではコロナ前の日常に戻りたくても全く前に進むことはできません。
 さらには何かと政府に対する批判をし続ける人たちからの意見を強調した記事もありました。
② “マスクはがし”“死者数隠し”…9波到来でも岸田首相は「コロナは終わった」ことへ(女性自身) - Yahoo!ニュース
「いまだに検査→診察→治療という迅速な流れが構築されていない日本において死者数や感染者数のタイムリーな発表をやめてしまうということは「もう国は何もしません。自己責任でやってください」というメッセージに等しい」とコメントがありますが、昨年あたりからは「検査・診察・治療」はかなりスムーズにできており自身で管理される方も多くなったと感じています。すなわち、国がお膳立てしなくても自己責任で対応できているのです。それはオミクロン株に置き換わってからは明らかに軽症化しており、外来診療においてはほとんどの方がかぜ症状で回復している背景があるからで、死者数や感染者数のタイムリーな発表の意義はもはや高くはありません。2021年のデルタ株の流行時期には確かにこのような問題はありましたが、現在は全く異なった状況と思います。そんなにコロナ禍を終わらせたくないのでしょうか?
 多くの人たちはこのような不安を煽るような記事にはあまり気にせずに日常生活を送ると思われますが、過信してしまう方も少なくはないでしょう。決してコロナウイルスがなくなるわけではなく、日常的な感染対策をしなくても良い訳ではないのですが、コロナ禍によってゆがんでしまった社会をもとに戻すべく、もう少し前向きな提言ができないのでしょうか。

 結局のところ、周りが変わらなければ変わらないし、多くの人が行っていることが美徳のような社会ではいったん浸透してしまった(いうなれば)文化を変えるのは並大抵のことではないのでしょう。そういう意味でも日付を指定した線引きは必要であり、3月13日、5月8日はコロナ関連記念日となるのでしょう。
マスク、行動制限を「お願い」で乗り切った日本 未だに「マスクを取ろう」と言えない空気が(古市憲寿)(デイリー新潮) - Yahoo!ニュース

#日経COMEMO #NIKKEI  #新型コロナとの付き合い方


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