『Z世代の美容トレンド2023』を、Z目線で予測してみた。
Z世代のあいだで、「ジェンダーレスコスメ」や「ジェンダーレスネイル」が流行っており、自己表現の1つとして美容を楽しむ人が増えてきました。
僕自身も肌をキレイに保ちたいという想いから、大学生時代から毎日スキンケアをしており、仕事で人前に立つときは、肌を補正してくれる化粧下地を使っています。
今回は、そんな「Z世代×美容」について、来たる2023年のトレンドを考察してみました。
“シェア”が好きなZ世代に新たなトレンド
最近では若者のあいだで恋人や夫婦、家族でスキンケアやメイク用品を共有する「シェアコスメ」が流行っているといわれています。
実際に、ドラッグストアやデパートの化粧品売り場に行ってみると、並んでいるパッケージも従来の女性向けをイメージした華やかなものから、男女問わず使うことのできるシンプルなデザインが増えてきていると実感します。
リモートワークの普及により、zoom会議などの画面上で自分の顔を見る機会が増えたことも、男性の美意識を上げるきっかけになったといいます。
実際に、株式会社ランクアップが2020年に行った「コロナ禍のテレワークでの男性の意識変化」に関するアンケート調査によると、オンライン会議によって美意識が上がったと31%の男性が回答しています。
また、コロナ禍によって外出頻度が減ったことから、使い切れない量の化粧品を家族やパートナーと一緒にシェアすることは、「コスパ」を重視するZ世代にとって理にかなっていると思います。
また、2022年5月には人気コスメブランド「fujiko」とメンズコスメブランド「MENCOS」から、2つのブランドが共同開発した男女兼用リップ「全人類リップ」が発売。
「唇ボーダレス化」というコンセプトや「全人類」というネーミングがおもしろく、シェアコスメのトレンドに近いコンセプトだと感じました。
今後はジェンダーフリーコスメブランドが増えるだけでなく、シェアコスメの流行によって、すでにファンを持つ女性向けブランドと男性向けブランドのコラボが増えそうな予感。
どちらのノウハウも取り入れられた、新たなジェンダーフリーコスメが誕生する未来が期待できると感じます。
デパコス市場もZ世代の囲い込みへ
また、化粧品のなかでも高価格帯であるデパコス(デパートコスメ)を販売する企業も、Z世代に注目し新たな顧客として呼び込むために、製品のジェンダーフリー化に取り組みはじめています。
実際に松屋銀座では、2022年秋に化粧品売場を拡大し、ユニセックスに支持されるブランドを新たに誘致しています。
Z世代はジェンダーフリーに対して関心が高い世代であり、そこに取り組むブランドに好感を持つ割合が高いと感じます。
上の世代に比べてトレンドに敏感であるため、新たなコスメやメイクの手法もすぐに取り入れてくれるので、トレンドの変化が激しい美容とも相性がいいです。
また、デパコスの魅力はパッケージの高級感や使い心地の良さだけでなく、ブランドの世界感や、少し高いお金を出して買ったという「経験に基づく特別感」です。
持っているだけでいつもよりちょっと自信を持つことができ、ブランドの世界観を身にまとえるデパコスは、「自分らしさ」や「自己実現」に対して関心の高いZ世代と親和性が高いんじゃないかと思います。
今はまだ、身だしなみにお金をかけることに対して抵抗感があるZ世代の男性も多いかもしれません。
しかし、今後さらにジェンダーフリーの考え方が社会に広がり、Z世代が将来的にある程度の収入を得るようになれば、消費が今以上に促進される可能性が高いと考えています。
個人的に気になる「まつげ・眉毛サロン」市場
コロナ禍によって、人前でマスクを付ける生活が日常になったことから「目元だけはキレイに保っておきたい」という需要が急速に拡大しました。
そんななかで、SNSの美容トレンドに頻繁に上がってくるようになったのが、まつげパーマや眉毛のアートメイクです。
特に、Z世代女性のあいだではビューラーを使わずにナチュラルにまつ毛をカールさせることができるまつげパーマ「シンデレララッシュリフト」や、まるで海外セレブのようなカッコいい眉毛を作れる眉毛パーマ「ハリウッドブロウリフト」などがトレンドワード。
眉毛に特化した美容サロンへの需要はZ世代男性にも広がっており、眉毛のアートメイクをしたり、メンズ眉毛専門サロンで定期的に眉毛を整えるZ世代男性も増加しています。
僕はそんな美容サロンのなかでも「ネイル市場」に注目しており、ジェンダーニュートラルをコンセプトに掲げるネイルサロン「KANGOL NAIL」を企画しました。
このようなジェンダーレスに対応した美容サロンは、今後も需要が拡大していくと考えています。
加速するジェンダーフリー美容。これからも市場拡大に期待大
2022年のZ世代の美容トレンドを追っていると、「自分らしさ」「ジェンダーフリー」「コロナ禍」の3つのキーワードがポイントになっていると感じます。
「自分らしさ」という点では、今後も自分だけの製品を作れる「オーダーメイドコスメ」や「パーソナライズコスメ」が流行っていく予感がします。
製品だけでなく、パーソナルカラー診断や骨格診断など、「自分はどんな色や洋服が似合うのか」など、その人それぞれの特徴を診断するサービスもさらに拡大していくのではないでしょうか。
また、「ジェンダーフリー」は今後も世界的に価値観として浸透していくことが見込まれており、トレンドに敏感な美容ジャンルでは特に注目していきたいキーワードです。
最後のキーワードとなる「コロナ禍」による生活様式の変化は、美容にも大きな影響をもたらしました。現在はマスク生活やzoomなどのオンラインミーティングなどが美容に色濃く影響していますが、今後はアフターコロナの消費拡大や美容への需要の変化が気になるところです。
今後もZ世代の目線から、さまざまなトレンドとその後の予想を行っていくので、ぜひnoteをチェックしてみてください!
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