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変化の激しいデジタルスキルやツールをどのように学び続けるか

前回の記事で『総務省が今後5年間で「デジタル弱者」高齢者1,000万人の受講を目指している「デジタル活用支援推進事業 」構想』のことを取り上げて以来、「デジタル人材育成」関連の動向にとても強く興味を持って注視してます。

5月21日には自民党デジタル社会推進本部の小委員会が2025年度までに技術者ら計175万人の育成を求める提言を取りまとめ、近く政府に提言予定とも報じられてます。

記事によると、各地域の経済団体や教育機関などが協力して、データサイエンティストを25万人、エンジニアやシステム管理などにあたるオペレーターを計150万人育成するとのことです。2025年まで残り4年半で本当に実現可能なのか、という気はするものの、9月のデジタル庁発足に向けて、こうした機運が高まっているこを改めて感じます。

デジタル人材育成に関しては例えば自民党による「デジタル・ニッポン2021」、経済産業省による「デジタル時代の人材政策に関する検討会」の資料を見てみると、いろいろな角度から現在の課題や方向性が描かれてます。また日経新聞の記事の中にも「データ分析と現場つなぐDX人材 アサヒが530人育成」(5/17)、「ヤマト「DX人材1000人育成」 教育プログラムの全貌」(5/20)、といった、主に大企業における育成する人材の数値がタイトルに含まれる記事が目立つようになっていることを感じます。先程の自民党提言案同様、経営層へのリテラシー研修、データサイエンスやプログラミングスキル習得などへの注目が高いようです。

大企業に所属せず、データサイエンスやプログラミングを今から学ぶことが困難な人にとっては、どのようにデジタルスキルを学習すればいいのだろうか?そう感じる人も多いのではないでしょうか?

以下のようなN高校での最先端の取り組みや、プログラミングの言語の詳しい知識がなくてもサイトやアプリを構築できる、いわゆる「ノーコード技術」を学ぶ機会が広がっていることも紹介されてます。とはいえ、まだいわゆる「普通」の文系ビジネスパーソン、地方、中小、フリーランスなどで働いている人にとってはハードルが高いと感じる人も多いことと思います。

ノーコード開発ツールをオンラインで学べる教育サービスなども魅力的ですがそれなりの基礎的な知識や費用が必要となることが想定されます。

無料で活用可能なツールや優良学習コンテンツが共有されるメディアやコミュニティの可能性

例えば、無料で活用することができるデジタルツール、或いは無償で提供されている質の高い記事、動画コンテンツなどが体系立ててキュレーションされ、コミュニティの中でそうした学びやリソースが共有されるような環境があれば価値があるのではないか、と、あくまで個人の妄想レベルではありますが、とても可能性を感じます。

この記事を書こうと調べる中で例えば以下のような動画コンテンツは無料で、かつ参考になる、と思えるものでした。一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)による新講座「AI For Everyone(すべての人のためのAIリテラシー講座)」には、既に8,000人近い人が登録しています。また、総務省統計局が提供する入門編講座として「社会人のためのデータサイエンス入門」なども無料で提供されてます。

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その他、日々の業務、作業をほんの少し効率化、省時間化してくれる(一部有料ではあるものの)多くの無料ツールが、日進月歩で進化しています。最近国内でも話題の「Notion」、個人的に昨年から毎日利用しているノート・テイキングツールの「Roam Research」、今月新しく見つけてとても便利に感じているウェブブラウザのタブ管理ツールの「workona」、その他にもニュースの情報収集等にはAI機能も活用できる「Feedly」というツールを日常的に活用しています。

「データサイエンティストを何万人育成!」という話は例えば日経新聞や多くのメディアなどでもよく目にするのですが、こうしたちょっとした日々の業務を「マイクロ・トランスフォーム」してくれるようなデジタルツール、活用法に関しての情報がもっと流通すればいいのに、きっとそんなニーズがあるのでは、ということを改めて感じます。

9月のデジタル庁発足に向けて今後ますますデジタル人材育成のニーズや機運が高まる中で、無料で活用可能なツールや優良学習コンテンツについて自分なりに情報発信に力を入れてみたいと思います。

Photo by Headway on Unsplash

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