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テレワークにおける、オンライン×バーチャルオフィス×物理的対面の理想のコミュニケーション検討

こんにちは、ベーシックCOO&リデザインワーク代表の林です!
日経COMEMOさんから「テレワークに効くコミュニケーション」テーマで募集がありました。
これまで、テレワークにおけるコミュニケーションに関するnoteもいくつか書いてきましたので、改めてまとめてみようと思います。

テレワークと物理的対面でのコミュニケーションについて、わかりやすく特徴をまとめると以下になります。

・テレワーク  :業務効率・生産性向上に強みを持つ
・物理的対面  :創造性と人間関係構築に強みを持つ

更に詳細をまとめたものは、もう2年前になりますが、以前書いたnoteを参照くださいませ。


テレワークの業務効率・生産性向上の強みについて

テレワークでのコミュニケーションは非常に効率的・生産性の高いものにすることが出来ると思います。
アジェンダに沿って、参加者が事前に資料に目を通し、論点を洗い出して、会話して、議論をまとめていく。日々の明確になっている課題やアジェンダについて業務推進をしていく上では、会議室の移動もないですし、話したいと思っていた内容もフラットに話せるため、効率的・生産性が高いと感じているのではないでしょうか?

物理的対面の創造性と人間関係構築に強みについて

一方で、相対的に物理的対面でのコミュニケーションに対して、テレワークコミュニケーションで主に課題となるのは、創造性人間関係構築(孤独を防ぐ効果も含む)になると思います。

創造性とは、2つのことを意味しています。一つ目は、オンラインでのコミュニケーションは、目的合理になりやすいので、普段の業務推進に関わらない人とのコミュニケーションは減りやすいです。
実際、僕自身がコンサルティングをしている企業では、リモートになって、自部署とのコミュニケーションは変わらないかやや減ったという回答に留まるのに対して、他部署、特に普段業務を一緒にしない部署とのコミュニケーションは減ったと回答している企業が多いです。

物理的な場所でのコミュニケーションは、普段業務を一緒にしない部署や人と、たまたま顔を合わせて会話するという価値を生んでいます。

二つ目は、アジェンダが明確ではない、あるいは、まだ具体実行フェーズではない、概念や戦略のブレストは、コミュニケーションスピードが早い(同時に複数の人がわっと話す)ことや、みんなが熟考していて沈黙があること(オンラインで沈黙時間が続くと、何となくまた次回考えてから話そうとなりがち)などを踏まえると、オンラインよりも、リアルでのコミュニケーションが良いと感じています。

次に、人間関係構築は、もちろんオンラインでも可能ですが、リアルオフィスや、リアルでのランチや飲み会でのコミュニケーションで関係を構築するのと比べると、チーム作りや個人間での人間関係構築は難しくなっていると感じます。実際、京都大学総長の山極壽一先生も、霊長類は、五感を共有することで親しくなっていくと話をされています。


ベーシックでの事例共有

テレワークでのコミュニケーション課題(創造性と人間関係構築力)を補完するためのベーシックでの施策を紹介させてください。

まず、コミュニケーションの大前提として、半期単位で誰が何の仕事をしているか、そして、その達成基準が明確になっていることが、テレワーク・リアルのコミュニケーションに関係なく非常に重要なことだと思っています。

そのため、ベーシックでは、半期単位で、各事業部ごとにミッションツリーの作成、一人一人のミッション設定会議を開催し、丁寧に設計しています。

その上で、下記施策に取り組んでいます。

創造性を補完する施策

・役員月次オフサイトミーティングのリアル開催
毎月最終金曜日に、終日外部の会議室を借りて、中長期議論や、ミッション・ビジョンの描きなおし、ありたい組織議論などをしています。
アジェンダも輪郭はありますが、あまりかっちりしすぎないようにしていて、そういえば、こういうことに違和感がある、わざわざ会議で言うほどではなかったので言ってなかったが、話してみるなどといった会話も出てきます。そこから新しい議論の広がりや、新しい事業のタネ・戦略筋の議論が出来たりしているので、おススメです。

・オフラインコミュニケーション補助
会社にあるバー・イベントスペースにて、就業時間終了後、飲食の補助を実施しており、各部署が、オフィスでオフサイトにて普段の業務を少し離れた未来議論などを開催し、その後、そのまま打ち上げが出来るようにしています。その結果、リアルでの中期的議論を活性化することを目指しており、実際にオフサイト回数が増えています。

・四半期キックオフリアル開催
リアル開催を行うことで、部署同士、部署間での会話を目指しており、
参加率が高いため、様々な部署との交流を図る機会を目指しています。

関係性構築を補完する施策

関係性構築を補完する施策は、他社でも多く展開されているので、取り組んでいる事を簡単に共有します。

・オンボーディングランチ
部署の人同士、入社同時期の人同士、入社いただいた本人が、話してみた
い人とのランチなどを人事がフォローしながら入社3か月までで数回セッティングをしています。

・オンライン飲み会補助
働いている場所が遠い、家族対応もあるので、飲みに行く時間の確保が難しい、サクッとオンラインでいろいろ話したいという方々が、普段の業務以外の話ができることを目指しています。

・四半期ごとに部署を超えたオンラインシャッフル懇談会の実施
 オンライン懇談会にて、普段全く話さない部署と関係構築を促進

・オフラインコミュニケーション補助(前述)
単純に、オフィスにいる人同士でそのままサクッと交流できることも目的としています。

オフィスの今後

また、現在オフィスの在り方も見直しています。
リアルオフィスは、既に半分をコミュニケーション・イベントスペースにしていますが、更に全体をコミュニケーションを重視したオフィスへのアップデートを検討中です。
オフィスの価値は、以前まとめたオフィスの在り方の整理で書きましたが、物理的対面の強みを最大化になると思っています。

また、ベーシックにも投資を頂いているOneCapitalさんが投資されているバーチャルオフィス「oVice」も導入検討しています。活用した感想としては、
テレワークの課題である、創造性における他部署の人とのコミュニケーションアジェンダが明確ではないちょっとした雑談の発生には効果がありそうだと思っています。また、面白いのは、同じ場所で働いているという感覚が醸成されるという点です。

会議が終わった後も、そのまま少し会話できたり、オープンスペースに人がいることを確認して、少し話しかけたりといった、今までのオンラインコミュニケーションでは生まれなかったコミュニケーションが生まれる実感を感じています。

テレワークでのオンラインコミュニケーションの強みを最大限生かしつつ、今後はバーチャルオフィスの活用も踏まえ、物理的対面コミュニケーションの強みを掛け合わせて、理想のコミュニケーションを目指していきたいと思っています。

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#日経COMEMO #テレワークに効くコミュニケーション


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林 宏昌(リデザインワーク・スキルキャンバス代表)
経営戦略、人事戦略、働き方について、自身の経験を通じて得た気づきや学びを書いていきます。フォローしてもらえると喜びます! リクルートにて営業→経営企画室長→広報ブランド推進室長→働き方変革推進室長→リデザインワークを創業+ベーシック取締役COO+情報イノベーション大学客員教授