プレゼンは「うまく話す」ことではない。
みなさんこんにちは、澤です。
前回の記事も、とてもたくさんの方に読んでいただいてうれしいです!
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さて、今回のテーマはボクにとっては18番でもある「プレゼン」です。
まずはこの記事。
ボクは日立の「半分中の人」です。
Lumada Innovation Evangelistという肩書きで活動しています。
本職は日立のLumadaの啓蒙活動なのですが、他にもDE&I推進やマネージャー育成など、多面的にお仕事しております。
キャリア採用を進めてはいるものの、まだまだ新卒一括採用が人材獲得の中心である事は間違いありません。
その新卒採用でプレゼンが判断基準になるとのこと、これは実に胸熱です!
さて、「プレゼンが選考基準になる」と言われると「口が達者なやつが有利になるってこと?」と思う人がいそうですね。
実際「この人はプレゼンテーション上手だなぁ」と思われる人は、話し方も洗練されていることが多いのは事実でしょう。
ただし、「プレゼンの良し悪しは話し方だけで決まる」というのは完全な勘違いであり、口が上手いだけで採用してしまうとしたら、面接する側に問題があります。
プレゼンの本質は「話し方」ではない、とボクは定義しています。
話し方やスライドの作り方の重要性は、全体の2割程度と思っています。
もちろん、その2割を大事に考えなければ、残りの8割を台無しにしてしまう可能性はあります。
ただ、話し方やスライドで中身までよくなるかというと、ボクは極めて否定的です。
新卒採用に関して言えば、「誰でも手に入れられる情報を元にして」「一般的に綺麗と言われるスライドのテンプレートを使って」「TEDで有名な人たちの話し方を真似して」採用面接に臨めば、合格間違いなしでしょうか?
そのような輩を採用したのだとしたら、採用担当者の目は節穴と言わざるを得ないですね。
採用において最も大事なことは「入社後に会社という器を使って社会に貢献できる人を見極めること」であり、「調子よく話す人を評価すること」ではないはずです。
でも、どうしてもプレゼンテーションでは「見た目9割」的な方向に行きやすいのも事実です。
これは、話す側も効果を実感しやすいこともあって、陥りやすい罠とも言えます。
この罠にハマらないようにするためには、どうすればいいのでしょうか?
抽象的な表現にはなりますが、プレゼンテーションにおいて大事な事は「未来を語ること」です。
過去の話をいくらしても、それほど意味はありません。
それどころか、「過去の成功体験にしがみついている」ということの証明になってしまうかもしれません。
話す側も聴く側も、「未来の話をしているかどうか」に着目する必要があります。
未来というのは、これからいくらでも変更できるものです。
その未来に対してどう自分が関わっていくのか、何をしていくのかを語るのがプレゼンだと思っています。
「素晴らしいプレゼンには、自分の過去を語るものもあるじゃないか」と思う方もいるでしょうし、事実そのようなプレゼンはあります。
では、なぜそのプレゼンが素晴らしいかといえば「その人の過去を知ることで自分の未来をよくすることができる」と思う人が増えるからです。
すでに何かを成し遂げた人たちの過去の体験は、自分の未来を変えてくれる材料になります。
でも、その成功者達も、その成功体験だけにしがみついているのだとしたら、多くの人の賛同を得る事はないでしょう。
魅力的なプレゼンができる人たちは、大抵の場合ずっとアップデートを続けていたり、未来をよりよくするための活動を続けていたりします。
その上での「自身の過去の話」なので、単なる過去の自慢話とは訳が違うのです。
学生の採用面談に限らず、プレゼンは「自分と相手の未来をよくする事」が基本中の基本です。
製品やサービスの紹介でありがちな単なる仕様やデータの説明や、自分の希望ばかりを押し付けるようなものは、いいプレゼントは呼べないとボクは定義しています。
そのために何を語ればいいかは、まず自分の棚卸しから始める必要があります。
これ書き始めると1万字くらい軽くいってしまうので、今日はこの辺で。
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この本、出版してから6年経ちますが、いまだに結構売れているんですよね。
ありがたいことです。感謝。