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Money is Time 時間価値を中心に考える一年にしたい 後編

こんにちは、ベーシックCOO&リデザインワーク代表の林です!

先日、年々お金よりも時間の方が大切だと思うようになってきたという想いをnoteに書きました。

今回は、時間価値を中心に考えた際に、何が課題だと感じていて、どのように対策を立てるかについて書いていきたいと思います。

時間価値を抑え込む6つのタイムトラップ

私たちの時間価値を抑え込んでいるタイムトラップについてまずは整理していきたいと思います。

時間の価値を抑え込むタイム・トラップ
①テクノロジー
②お金重視
③時間の過小評価
④ステータスとしての多忙
⑤手持無沙汰嫌悪
⑥約束と楽観

TIME SMART(タイム・スマート) - お金と時間の科学 - アシュリー・ウィランズ

①テクノロジー
時間は、塊の大きさによって価値が異なると感じています。
5分×12回の細切れの60分の価値と、誰からも邪魔をされることのない、まとまった60分では、同じ60分なのに、価値が全く変わると感じています。
しかし、便利にはなったものの、slackやTeams、zoomその他のデジタルテクノロジーの進化により、いつでも誰とでも連絡が出来るようになった反面、気をつけないと、時間が細かく切り刻まれるトレンドになっています。

僕たちは、「自律のパラドックス」にはまっています。生産性を高め、いつどれだけ働くかを自分で決めるためにテクノロジーを活用しているはずが、絶え間のない接続によって、仕事中の時間が細分化されたり、余暇のはずの時間に仕事が入り込んできたりと逆に自分で全体の時間を自律的に管理できなくなっているというトラップです。

②お金重視
僕たちは、より多くのお金があると幸せになれるという幻想をもっています。収入は約800万円以上稼いでも幸福度は頭打ちになるということがわかっていながらより多くを求めて自分の時間を投入してしまう。

お金も重要ですが、幸せになるためには、時間の重要性にもっと目を向けていく必要があると思います。
最近では、FIREというコトバも出てきて、お金よりも時間を重視する生き方にも注目が集まってきています。

③時間の過小評価
時間を過小評価してしまっているため、時間をお金に変えることに喜びを感じる一方で、お金を時間に変える投資は行わない。
例えば、何かをネットで買うと決めたときに、色々なサイトをチェックして比較して、500円安くものを買うのに1時間かけたりしていませんか?
時給換算すると500円の割に合わない活動なのに、1時間時間を無くしたのに、調べる限り最安値で買えた!と喜ぶのは明らかに、時間を過小評価していると思います。また、家事を外注したり、移動をタクシーにすることで、時間を買うということについても、お金かけるよりも、自分の時間をかけてやった方が良いという考え方になりがちなので、改めて、時間の価値を見直した上で、TimeとMoneyの関係を見極めていく必要があります。

④ステータスとしての多忙
過去には無いくらい「仕事」が生きる上で重要になってきている時代になってきています。仕事は人生の意義の中でも中心的な価値であることは過去からそうだと思いますが、どのような仕事に就くのかが、人生の目標になったり、どのようなキャリアを過ごすのかが人生において重要性をより感じる人が増えています。
そのような中で、仕事で成功する、成果を出すために、多くの時間を費やすことを積極的に行ったり、朝から夜まで仕事の予定が詰まっていることに、誇りを感じたり、頑張っていること自体を評価する傾向があります。

管理職の中には、成果ではなく、朝早くから働いて夜遅くまで働いている人を頑張ってる!と評価しがちであることも相まっています。
結果的に、多忙であることにステータスを感じ、更に仕事に時間を投資するというトラップに陥ってしまうのかなと思います。

⑤手持無沙汰嫌悪
哲学者のブレーズ・パスカルは、「人類の抱える問題はすべて、部屋に一人きりで静かに座っていられないことから生じる」と言っています。
せっかく余暇の時間が出来たのに、また予定でいっぱいにしてしまったり、仕事で空き時間が出来るとついつい予定をいれてしまい、手持無沙汰であることを嫌うことで、時間をつぶしてしまうということが起こってしまいます。

⑥約束と楽観
僕たちは、自分の未来の時間について楽観的過ぎるという罠です。
今は予定がいっぱいだけど、3か月後などの未来はいまよりもずっと時間があると楽観的に思ってしまい、実際にスケジューラーを見ると割と空いている。そして、頼まれた未来の予定をイエスと軽く返事をしてしまい、近づいてきてしまった!いろいろ入れすぎた!となってしまうということが良くあります。

タイムトラップに対する対策

タイムトラップに対して、今の自分がどうかを簡単に振り返りつつ、課題があるポイントについては、対策を考えていきたいと思います。

僕が相対的に乗り越えられているタイムトラップ

以下の3つです。
①テクノロジー
②お金重視
④ステータスとしての多忙

乗り越えられていると思う対策やスタンスについて補足します。

①テクノロジー
僕自身、時間の塊の重要性をとても強く理解しているので、いくつか意識して取り組んでいます。
・仕事を終えた後には、slackなどの連絡は見ないようにしていて、翌日の
 朝にまとめて見て返信するようにしています。
・早起きの習慣によって、毎朝誰にも邪魔されずに没頭して仕事や読書をす
 る時間を1.5時間ほど取るようにしています。
・中長期の戦略などじっくり考えたいときにはカレンダーに3時間など先に予定を抑えて、その時間は通知を気にせず、集中するようにしています。

②お金重視
おかげ様で家族で一定の収入を保てていることもあり、仕事が面白くて、ミッション・ビジョン達成に向けて自分の意思で働く時間を増やすことはありますが、お金をもっと稼ぐために、残業時間を増やしたり、終電まで働くという考え方はありません。年々お金よりも時間が優先であると考えが強くなっているので、これも大丈夫そうです。

④ステータスとしての多忙
30代前半くらいまで結構はまっていたなぁと思います。朝から夜までMTGや業務がパンパンに詰まっていることを誇らしく思っていたり、忙しいんだよね!と言いながら、実際の充実とも相まって、多忙であることを望んでいた気もします。

転機は、実際に、マネジメントするメンバー数が増えてきた時に、林さんと話そうと思うと、今週はいっぱいだから来週の木曜日に時間入れましたと言われることが増えてきたことです。

メンバーが僕と何かを話したいと思ってから、会話できるまで1週間かかるとかは事業成長を阻害するし、意思決定や相談に時間がかかりすぎていて、明らかに自分がボトルネックであることが理解できました。
今では1週間結構予定が詰まっている状態を恥ずかしい、理想とは遠いと考えられるようになってきましたが、割と日中のスケジュールは埋まりがちなので、このトラップも今でも注意が必要です。

僕が相対的にはまっているタイムトラップ

以下の3つです。
③時間の過小評価
⑤手持無沙汰嫌悪
⑥約束と楽観

③時間の過小評価
コスト削減のために、時間を使うことはもう辞められているかなと思いますが、時間を創るためのお金の投資はもっと取り組める余地があるなと思っています。

先ほども書きましたが、何かを購入する際に、色々なサイトを見て、最安値を探して買うというような活動はやめています。
例えば、30分いろいろなサイトを探すのに時間をかけて、お金を節約するよりも、時間の方が貴重なので、その時間があったら、仕事や家族との時間などに充てたいと思うからです。

一方で、時間を創るための投資については、タクシーなどは活用できているものの、家事などはもっと投資したい領域です。

家事を誰かに頼むということは、何となく自分たちで家庭を回せていない感覚があったり、家事をしてもらっている間に自分たちがゆっくりしていることへの罪悪感があったりと、別の価値観とぶつかって、なかなか踏み込めていません。
ここは、2022年踏み込んでみて、今後どうするか考えたいと思います。

⑤手持無沙汰嫌悪
これなんか、ばっちり当てはまっている気がします。なんか時間がぽんっとできると何かすぐに人に会う約束をしたり、遊びの計画を詰めたりしてしまいがちで、本来自由だった時間をどんどん埋めていってしまう傾向があるなぁと思っています。

コロナによって結果的に、休日ゆったり過ごすことも増えてきました。時間を大切だと思うからこそ、活動を入れがちなので、何も予定がない幸せをただただ感じられる、そんな生き方にも挑戦していきたいと思います。
実際に取り組みたいことは⑥約束と楽観と合わせて考えています。

⑥約束と楽観
最も見直したいと思っているのは、このテーマです。
ついつい楽観的に将来の予定の約束をしてしまいがちです。
予定が空いていると、頼まれると断れない性格もあり、ついついYESと言ってしまいがちです。
そして、一定のルールで断ることを決めても運用できるイメージがわかないので、ここは、将来の余白時間を年間通じてカレンダーにいれることにしました。そして、その時間や日にちには、1か月前まで予定を入れないという運用を始めてみます。
結果何が起こったかは書いてみたいと思います。
強い意志をもって、崩し的にならないように頑張ります(>_<)

二回にわたって、人生の中で日々希少価値が高くなっている時間について考えて書いてみました。みなさんも、是非時間とお金というテーマについて考えて、時間を軸に人生や過ごし方を見直してみてはいかがでしょうか?

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経営戦略、人事戦略、働き方について、自身の経験を通じて得た気づきや学びを書いていきます。フォローしてもらえると喜びます! リクルートにて営業→経営企画室長→広報ブランド推進室長→働き方変革推進室長→リデザインワークを創業+ベーシック取締役COO+情報イノベーション大学客員教授