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起業家としてダイバーシティやアート思考に取り組んできた僕が、何故いまメタバース事業に人生を賭けるのか?あるいは日本をアップデートするための3つの成分


お疲れさまです、メタバースクリエイターズ若宮です。

これまで「uni'que若宮です」という自己紹介でしたが、今回から変わりました。

実はこの2023年4月3日に『株式会社メタバースクリエイターズ』という新会社を設立しまして、これから「メタバースの人」として日本から世界をリードするメタバース事業を全力でやっていきます。

とはいえ、やっていることが多すぎて何の人だかわかりづらい僕なので、今日は、これまで「起業のダイバーシティ」や「アート思考」への取り組みをしてきた僕がどうしていまメタバースに取り組むのか、その想いについて書きたいと思います。


日本から世界をリードするメタバースプロダクション

「株式会社メタバースクリエイターズ」は、こんな会社です。

1) メタバースの日本のトップクリエイターが集まるクリエイタープロダクション
2)自治体や企業などと協創パートナーとしてメタバースコンテンツを創出
3)グローバルプラットフォームのメタバースを通じて日本の文化を世界に発信

そもそものきっかけは、2年ほど前に遅ればせながらMeta Quest2を購入してVRChatを始め、「ああ、これは2000年くらいのインターネットの感じがする…!」と感じたことでした。メタバースは基本的にユーザーが自由にワールドやアバターなどのコンテンツをつくることができるUGC型の世界です。一部の人が熱狂的に、そして自由にコンテンツをつくって遊んでいて、そこに新しい文化が生まれてきている。

僕は即TSUKUMOでゲーミングPCを買い、zenさんのYouTubeでモデリングを学び、ワールドとアバターを自作しました。(そして溢るワニへの畏敬…)

こちらが当時の写真で残っていた、自作アバターとワールドです。

懸命な読者の諸君はお気づきの通り、zenさんのかぼちゃの下位互換派生系です
謎のこけしワールド。こけしでパルテノン神殿をつくろうとして挫折

そして自作のクオリティに絶望しながら(いちおう一級建築士なんですけど?)、その一方ですごいクリエイターの作品に出会い、心が折れていきますw


インターネットやYouTubeもそうでしたが、世界を変える文化の黎明期は、何の役に立つかわからないジャンクなものから膨大な時間を費やしたものすごいクオリティのコンテンツまでごった煮のエネルギー値の高いカオス感があると思っています。今のメタバースはそんな「前夜」の空気があり、「メタバース原住民」と言われるようにそこに「住んでいる」人がいて、すでに居場所になっている。

今はまだ「一部のオタクの趣味」のように思われるかもしれませんが、かつてのインターネットもそうでした。そしてご存知のように、そこから数年でインターネットは生活の中心になり、社会を大きく変えてしまいました。

インターネット、スマートフォンとモバイル・インターネット、新しい情報空間が開けるとそこに新しいコンテンツが大量に生まれていきます。インターネット時代の「サイト」のように「場」としての「ワールド」や、「アカウント」「アイデンティティ」としての「アバター」を企業や自治体、そして個人が複数持つ時代が到来するでしょう。

コンテンツへの需要が増すとコンテンツをつくれるクリエイターへのニーズが一気に拡大します。しかし現状、報酬や契約面などの環境の整備は不十分で、一部ではクリエイターが金額の相場が確立されていないために報酬の交渉をきちんとできていないところもあったり、活躍の機会も限られていることも知りました。

このままではクリエイターの文化が育つどころか萎んでいってしまうかもしれない。こんなにすごい人たちがいるのに!?

こうして僕の「才能や可能性を見つけるとまだそれに気づいてない社会に届けたくなる病」が発動してしまいます。

世界よ、この才能を知れ!

起業家や芸術家もそうですが(ちょっと社会に理解されづらいような)クリエイションの力を信じてきた身として、クリエイターとともにメタバースのカオスな可能性を広げていきたい!そのためにはクリエイターがもっとのびのび活躍できる機会と環境をつくらなくてはーーーーああああ!!!

そんな病的な想いでこの度、クリエイターの可能性を羽ばたかせるプロダクション『メタバースクリエイターズ』を立ち上げました。

なので今回プレスリリースを出して何がうれしかったかというと、界隈の「ガチやん…!」リアクションです。

そうなんですよ!この布陣やばいんですガチなんですよこんなもん日本に留めちゃダメですお!


これからの日本に必要だと思う3つの成分

そしてこの「世界よ、この才能を知れ」病に加えて、ある時ふとこれまでの自分の活動はメタバースのうちに結晶するんじゃないかという感覚を覚えました。

それは、僕がこれからの日本に必要だと思う3つの成分です。

①ダイバーシティを加速する

2017年に起業して以降、ずっと取り組んできたテーマに「ダイバーシティ」があります。uni'queでは「起業のダイバーシティを増やす」ということを掲げ、

①事業のあり方のダイバーシティを増やす
 ↑そのために、
②起業家のダイバーシティを増やす
 ↑そのために、
③働き方のダイバーシティを増やす

ということをやって来ました。メタバースは、ダイバーシティの面でも大きな可能性を持っていると感じています。


以前、こちらの記事でも書きましたが、

アバターでコミュニケーションが行われるメタバースでは、性別や年代、国籍などといった「物理身体」の属性がほとんど関係なくなります。実際メタバースクリエイターズではクリエイターのみなさんと一緒にプロジェクトをしながらも、大半の方の物理の顔も年齢も知りませんし、下手をすると性別もわかりません。

VRChatで海外のユーザーともよく交流しているのですが、アバターのメリットを実感しています。VRChatで出会って色々と話して盛り上がって、だいぶあとでその人が「ブラジルの高校生」だと知ったり、物理の属性がわからないからこそとてもフラットに会話できます。(物理身体で出会ったなら「アジア人のアラフィフのおじさん」の見た目に警戒やバイアスが生まれ、こうは話してもらえなかったかもしれません)


メタバースでのコミュニケーションは、物理的距離を超えるだけではなく、物理身体の属性からも「オフグリッド」されて、新しい関係性を結べる可能性があると思っています。たとえば男性と女性ではどうしても男性が見下ろす形になりがちですが、アバターなら小さな動物になったり巨人になったりもできます。僕のようなアラフィフ男性になると人を見上げたり撫でられることはほとんどないのですが、メタバースでは愛らしい猫になって可愛がってもらえたりします。(これは昨年の企画展でも探求したテーマでした↓)


物理的な距離や物理身体の制約がなくなれば、障害があっても活動がしやすくなります。遠方まで出勤できなくても、メタバースのクリエイターやパフォーマーとしてなら他の人と同じ用に活躍することができます。僕が目指してきた働き方のダイバーシティを、メタバースならさらに拡張できるかもしれません。


②クリエイティビティを加速する

もう一つここ数年僕がやってきた活動に「アート思考」があります。著書も出していますが理論的発信だけでなく、現代アーティストのみなさんと企画展をしたり企業のプロジェクトを一緒にしたりと、領域を横断して社会とアートの接点を増やす活動をしてきました。

「VUCAの時代」と言われますが、日本では教育の影響もあってか型にハマったり周りに合わせることに慣れてしまい、自分らしいユニークさを発揮する機会がまだまだ少ないように思います。

特に優秀な人ほど、大学入試などの試験を勝ち抜いてくる中で「誰かが用意した正解」を当てることに長けていき、それが染み付いてしまいどうしてもどこかにある正解を探してしまいがちです。

「アート思考」とは「芸術家のように価値を生み出す」ということであり、既存の常識や「正解」に囚われず、自分の中から沸き起こるものを創り出すマインドセットをもつことです。


メタバースでは世界も、自分自身も、何もかもをつくることができます。発想次第で本当に自由にものづくりができるのです。僕は以前建築を仕事にしていましたが、物理世界には構造や法規などさまざまな制約があります。メタバースでなら、こうした制約に囚われずまったく新しい建築体験をつくったり、ありたい自分に自らbe(なる/ある)こともできるのです。

創るためのコストや物資が圧倒的に少ないのもメリットです。地球環境を考えても、大量の資源を消費してハコやモノを大量につくり、廃墟やゴミを生み出す時代は限界を迎えつつあります。極めて低コストに試行錯誤や制作ができるメタバースは、人間の創造性を解放するでしょう。想像力さえあれば主客ともに、つまり世界のそのものをつくり変えることもできるのです。


そして、メタバースは「マンガ」や「アニメ」に次いで日本のクリエイティブで世界をリードできる産業になれる予感がします。「萌え」「推し」「二次創作」などから生まれるコレクティブ・クリエイションは日本のお家芸ですし、昨今のVTuberの成功もそれを証明しています。

メタバースで日本の創造性を解放し、マンガ、アニメに続く世界をリードする産業に、それがメタバースクリエイターズのビジョンです。


③グローバルを加速する

そして3点目、日増しに必要だとひしひし感じているのが「グローバル」という成分です。

日本はこれから人口が減り内需が下がっていきます。一方で2040年問題とも言われるように、老朽化したインフラの維持・改修にお金が必要です。

日本では世界的にみても異常なほど安い「食」をはじめとして、デフレが続いてきました。それに相関して賃金も上がらず、原価の高騰をうけて数十円の値上げをするだけでもお詫びをしないといけないような状況です。

しかし一方で、グローバルな視点で評価されればもっと高い価値の観光・文化資源やコンテンツ資源がたくさんあります。北海道のニセコのように、国内では陳腐化していた価値が外国人旅行者によって再発見され、高価値化された事例も生まれています。

「儲け」のためだけでなく、大事なのは適切な価値を再発見することです。先細る国内需要だけに頼らず、グローバルの視点で価値付けされることで外貨も含めて経済が回り、そこではじめてサステナブルを実現できる文化やまちも増えてくるでしょう。


日本はどうも内向きで、日本人だけで固まりがちなところがあります。これにはいい面もありますが、閉塞感も生みます。

VRChatを始めとするメタバースは大半が海外ユーザーであり、国境や国籍関係なく非言語でもコミュニケーションできるグローバルなプラットフォームです。これを活用すれば、日本はもっともっと世界とつながっていくことができるはずです。

しかし現状、日本企業や自治体のメタバース施策は国内ユーザーのみをターゲットにしており、日本のクリエイターも日本人だけをターゲットにしています。これはとてももったいない。

メタバースクリエイターズは設立直後からグローバルを向いて事業を展開していきます。外国籍の方も含めてグローバルなチームをつくり、Japan to globalを強力に推し進め、日本の文化やコンテンツをメタバースを通じて世界に届けていきます。


日本よ、世界を牽引しよう

これまでの人生で取り組んできた「ダイバーシティ」と「クリエイティビティ」、それに加えて「グローバル」、実はこれら3つの成分をすべて加速できるのがメタバースだと思っています。

「メタバース」という言葉はバズワードになったり幻滅されたりします。しかしそれはこれから確実に拡大し、そこにインターネット以上の広大な情報空間が開けていくでしょう。「ガチ勢」のメタバースクリエイターズと日本の閉塞感を飛び出し、これから広がる新しい世界で、マンガやアニメのように世界をリードする産業をみんなでつくりませんか。

世界から注目されるクリエイターやコンテンツを日本から生み出し、世界をリードするチャレンジを応援、なんなら一緒にチャレンジいただけたらうれしいです!

もういい大人なので、恥ずかしがらないでもう一回いいますね

日本よ、世界を牽引しよう!



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