良い顧客体験とは、期待値<満足値
今日は良い「顧客体験」をテーマに書いていきます。
顧客体験=カスタマーエクスペリエンス(CX)が大事ということは、マーケティング、デザインの世界で言われています。
顧客体験が大切であることは、誰もがわかっていることだと思います。
では、1つ質問です。
顧客体験が良い、とはどういう状態でしょうか?
この質問に対する答えが、チーム内でバラバラになってしまっているケースが多いのではないかと思います。
顧客体験って、顧客に価値を提供できている状態のこと・・
とか意味不明です。
ということで、マーケティングのフレームワークをもとに「良い顧客体験」を整理していきたいと思います。
顧客体験が悪いは、期待と満足のギャップにある
最初に顧客体験が悪い状態を考えてみます。
書き出してみましょう。
・期待していたより商品の品質が低い
・期待していたより空間が汚い
・期待していたより価格が高い
・期待していたよりアクセスが悪い
こんな感じでしょうか?
上記の状態を整理するとこのように整理できます。
逆に、良い顧客体験とは、期待していたより満足した!状態ですね。
無印良品は期待通りの体験を提供するから満足できる
無印良品を例に整理してみましょう。
顧客は特定のブランドやサービスと出会う前に何かしらの期待をしています。
例えば、無印良品に行くとなったら、安くも高くもなく良質なものを期待して店舗を訪れるはずです。
この期待をもって無印良品に行ったとします。
無印良品は、期待を裏切らず、絶妙な価格設定・品質・利便性をもって買い物体験を提供してくれます。つまり満足するわけです。
この期待値と満足値がバランスとれている=無印良品は良いブランドであり、人気があると言えます。
※無印良品のブランドイメージについては、過去日報の無印良品に学ぶ「これでいい」というポジショニングに書いています。
4Pマーケティングミックスと顧客体験
顧客体験は期待値と満足値のバランスであるとお伝えしてきました。
最後に、もう少しマーケティングのフレームワークも使って、現場で使いやすい形式をご紹介します。
代表的なフレームワーク4P。
この4Pの要素ごとに、期待値と満足値がどうなっているかを整理することをオススメしています。アンケートやユーザーインタビューをする際は、この4Pの視点で満足値と期待値を聞くだけでも、ブランド戦略が機能しているかを確認することができます。
こちらの図は、4Pの4つの要素で期待値>満足値となっている=顧客体験が良いと言える状態です。
最適なマーケティングミックスを構築するために、4Pの各要素において
期待値<満足値
の状態をつくるようにしたいところです。
※ビジネスモデルや事業フェーズよっては、期待値>満足値の状態を意図的につくり出すケースもあるので、上記はあくまで考え方のご紹介です
自分たちのサービスが良い体験を提供できていると思っていても、もしかしたら、顧客は商品は期待<満足だけれど、価格と利便性は期待>満足で改善余地があるかもしれません。
定期的に顧客体験をチェックして、ブランドロイヤルティを高めるための体験設計をしていきたいですね。
良い顧客体験とは良いマーケティングミックス
個人的には、カスタマージャーニーマップを描くより、マーケティングミックスの4P/4Cなどを突き詰めた方が、顧客体験は高まると考えています。
まとめ
この3つだけ意識するだけでも、漠然とした顧客体験という言葉をくっきりさせ、改善アクションをとる切り口が見出しやすくなります。
①ブランドイメージをつくるということは、顧客の期待値をコントロールすること
②ブランドロイヤルティを高めるとは、期待を上回る満足体験をつくること
③良い体験のチェックは、4Pのフレームワーク項目ごとに期待と満足をチェックすること
以上、本日の日報でした。