東京都は週休3日になるんですか?これに対しての中国ネット民の反応と中国の激務事情について
年末の激務の真っ只中なのですが、そんな激務生活のボクにとっても衝撃的なニュースを見て、複雑な感情になりました。そして、中国ネット民たちもSNSで複雑な感情とともに苛烈な議論をしていました。
それは、東京都が2025年4月から職員の週休3日制を導入へというニュース。
新制度では、東京都庁全職員が週に3日の休暇を選択可能となるというもの。この取り組みは既存のフレックス勤務制度を拡張する形で導入され、現在一部職員に認められている「4週間で1日の追加休暇」がさらに進化した形だそうです。
YahooニュースのコメントやXでのバズっている投稿も見ましたが、家庭と仕事の両立をやりやすくして、少子化や人材流出といった社会問題への解決の糸口としてポジティブな意見が多いように見えました。
一方、長時間労働や競争の激しさが問題になって、最近では状況はますます厳しくなっているんじゃないかの中国。日本でも多少報道されていると思いますが、数年前に「内巻」という新たな表現が流行後になるほど社会問題となっています。もう3年以上前に書いたこのnoteはたくさんの人が読んでいて、このテーマは日本の方の関心が高いこともわかります↓
ブラック労働といえば日本だった時代ははるか昔でしょう。今から何年も前から、中国の労働環境は「996.ICU」と呼ばれる激務が常態化してます。996ICUとは朝9時から夜9時まで、週6で働いて、いざ病気になったらICUに行っちゃうほどの重病になるとの意味です。
テンセントやHuawei、Tiktokで有名なByteDanceなどの大手でも、暗黙に996を実行していて、サービス残業はもはや当たり前。中国インターネットビジネスの急成長を支えた人口ボーナスもほぼなくなり競争が激しくなっているのを日々実感しています。
特に、成長が鈍くなっているインターネット企業は旧正月(中華圏の人々の正月) 明けから人員削減を行うところが多いです。そして最もリストラされやすいのが35歳以上のプログラマーや中層管理者。それなりに給料が高く、若者に比べて体力的にきつくなり残業が辛くなりはじめた階層で足元を見られる労働者たち。
そんな、激務でさまざまな悩みを抱える中国ネット民たちは、今回の東京都の週休3日に対しては衝撃を受けました。
もちろん、人口が多すぎて、コメントも多すぎて、リテラシーが多様な中国では、さまざまな意見があります。その中で主流派のコメントをまとめてみると、こういった声を多く見かけました↓
個人的にツボだったのは、東京と似てる会社名の京東(ジンドン)というEC大手(ブラック労働ぶりでも度々話題)でイジられていたこの投稿。
ボクも今月激務だったこともあり、この気持ちわかります。中国で給料良いホワイト企業なんてなかなかありませんから。また、東京都以外にも、週休3日の働き方などの仕組みを整えている会社もちらほらあるようですね。中国でも売れているUNIQLOも↓
ただ、給料については大丈夫なのかなと疑問の声は上がっていました。報道で、既に一部企業では週休3日制導入時に給与20%削減を行っていて、この点が労働者から不安視されているようですね。
多様な働き方の選択肢があることは良いことだと思いますが、個人的には、働く人のキャリアを考えたり日本の経済を考えたら、この流れは良いことなのかな?とは疑問です。日本のSNSでは「経済終わってるよね」と言われている中国ですが、激務してる人は多いですし、多くの人がキャリアアップに向き合ってますし、新たな産業やユニコーン企業も日本とは比べものにならないほど生まれてますからね。
日本の報道と中国ネット民の意見を見て、仕事、そして人生の価値観の違いについて考えさせられました。またこういったバズりの話題を見つけたらシェアしたいと思います。ぜひフォローしてお待ちください!
(参考資料)