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労働人口減少の解決策は「郷土愛」?シビックプライドが注目される理由とは

こんにちは。日経COMEMOのKOLをしております、大林と申します。
普段は複業マッチングプラットフォーム「複業クラウド」を運営する株式会社Another worksの代表をしております。

労働者人口の減少

近年、日本の労働者人口減少が大きな課題となっています。

以前より課題視されていたのは地方自治体であり、都心一極集中による人口流出が要因の1つであるとされてきました。そこで、地方での働き手を増やすべく、転職というタイミングをキーポイントに、地方活性に向け「Uターン・Iターン」を通じた地方移住という考えが生まれ、促進されてきたのです。

しかし、ここ最近では、都心部での人口減少もニュースとなっています。総務省が15日発表した2021年10月1日時点の人口推計によると、千葉県では前年同期比で0.15%減少し、人口に占める高齢者の割合が増加しているといいます。

シビックプライドとは?

このように全国的に労働人口の確保が急務となっている現在、私が改めて注目しているのが「シビックプライド」という考え方です。簡単に言うと、郷土愛、故郷へ錦を飾る、という考え方です。

まちへの「誇り」「愛着」「共感」をもち、「まちのために自ら関わっていこうとする気持ち」のことを「シビックプライド」といいます。
シビックプライドが向上すると、ボランティア活動、自治会活動、住民同士のコミュニケーションなどが活発になり、地域コミュニティが活性化され、住民の「住み続けたい」という気持ちが膨らみます。

相模原市役所 さがみはらみんなのシビックプライド条例スタート!!より引用

宮城利府町の熊谷大町長によると、「今後の街づくりや人口増加に向けた施策を進めていく上で、『通過されるだけの町』というイメージから自己完結できる町に育てるべくに、シビックプライド(郷土愛)が必要」だといいます。

また、茨城県ひたちなか市では、移住・定住促進事業の一環として「シビックプライド」の象徴となるロゴマークを、全国から応募を募り、市民投票で決定したといいます。

シビックプライドを持ち、まちへ参加する方法

このように、全国の自治体で行われている、シビックプライドを醸成するための取り組みに、私たちはどのように関わることができるのでしょうか。

まず1つ目の選択肢は、まちの公募へのエントリーや、意見交換会への参加です。茨城県ひたちなか市のようなロゴマークの募集を始めとし、まちでは、市民参加型のプロジェクトを多数展開しており、自治体HPなどで検索することで接点を見つけることが出来るでしょう。

もう1つの選択肢として、私が提唱しているのが「複業」という新しい形での参画です。

1つ事例をご紹介します。
人口減少を課題とする富山県南砺市では、若者の地元での就業促進や就労機会確保のため、民間の複業人材と共に戦略立案を行っています。
まちの魅力創りと発信において、誇りや愛着というシビックプライドは欠かせない要素です。このプロジェクトには、南砺市職員がまちを愛し、複業アドバイザー、そして、市民の皆様と共に「まちに参加」していく、熱い想いが込められています。

このように、「複業」という新しい形で、まちの職員とのディスカッションの段階からプロジェクトに関わり、まちのために自分のスキルを活かしていく働き方は、究極的な郷土愛だと言えるのではないでしょうか。

他にも、徳島県阿南市では、SNSを利用した発信や、阿南市の魅力に共感してくれる人の集客に課題を感じ、5職種7名の複業アドバイザーを登用しました。広報でのプロジェクトでは、阿南市を内部・外部に適切な情報を届けることができるまちづくりを、まちの職員、民間の複業アドバイザーが一体となり進めていきました。

本プロジェクトで登用された複業アドバイザーの中には、徳島県生まれのアドバイザーがおり、生まれの故郷へ複業を通じて参加していく、まさにシビックプライドを体現されています。

コロナウイルスの台頭により急速なオンライン社会化が進み、DXが取りざたされている今だからこそ、シビックプライドを中心に人の想いが変革を生む時代です。一人ひとりの「人」の想いが、まちを変えるきっかけとなるでしょう。

COMEMOや、Twitterでも日々発信しておりますので、是非ご覧ください!


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