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企業はNotionをどう導入すべき? Notion人気の裏側と、Z世代スタートアップでの活用事例
ここ数年で一気に有名になり、今では有名アプリに名を連ねる万能メモアプリ「Notion(ノーション)」。
メモやタスク、ドキュメント、データベースなど、仕事で使うさまざまなツールを1つにまとめることができ、ビジネスシーンではもちろん、プライベートや学生の間でも幅広く利用されています。
先日、僕と私と株式会社ではメンバーに向けた「Notion研修」を行いました。社内での本格的なNotionの利用開始に合わせて、SNSでNotionの活用法について発信を行うNotion公式アンバサダーのReiさんをお招きしての実施です。
日々の仕事をNotionでより効率化するための基本的な使い方から発展的な活用方法まで、1時間かけてたっぷりとお教えいただきました。
今回は、僕と私と株式会社がNotionの本格的な利用を開始したワケや具体的な活用方法、Z世代の間でNotionが人気となっている理由についてお話します。
いま、Z世代でNotionがアツい!学生でも利用するワケ
Notionはメモやノートの作成から情報共有、タスク管理に至るまで、さまざまな機能を1つのアプリに凝縮したオールインワンツールと呼ばれています。
ビジネスシーンで頻繁に利用するメモや議事録、関数の計算、資料、ドキュメントなども作成・管理できることから、これまでMicrosoft Officeや、Googleなど、さまざまなツールを使い分けてきた人に革命を起こしました。
また、最近は「Notion AI」と呼ばれる生成AIが追加されました。文章やアイデアのブレインストーミングはもちろん、書いたメモを翻訳したり、表やデータベースとして情報を出力したりすることも可能です。
▼詳しい活用術はこちらの記事をご覧ください。
そんなNotionは、若年層の利用者が多いツールでもあります。下記のデータでは、Notionを利用しているユーザーの70%以上が20〜30代のユーザーであり、他のメモアプリと比べても若者のユーザー数が多いことが分かります。
たしかに、僕と私とメンバーでも、自身のタスク管理やバケットリストの作成、制作した作品や仕事のポートフォリオサイトとしても活用している人もおり、さまざまな用途でNotionは利用されているようです。
また、Notionは他のメモアプリと比べて学生の利用率が高いツールでもあります。
日本のなかでは大学での活用が非常に進んでおります。これは早稲田大学のNotion研究会のTwitterですが、大学機関でもご自身の授業の管理、教授と生徒の宿題やクラスの管理を中心に学生の中でも広がっていて、昨年と比較すると1.7倍の学生の方にお使いいただいています。
学生によると、スケジュールやタスク管理、趣味への活用だけでなく、授業用のノートや課題にもNotionを使っているとのこと。それだけ多くの若者がNotionに慣れ親しんでいるのでしょう。
僕は、NotionがZ世代に人気な理由として3つのことが挙げられると考えています。
1.スマホやタブレットでも使いやすい
最近の学生は、手書きのノートやパソコンでなく、スマホやタブレットも活用して授業を受けています。レポートや資料作成など時間のかかる作業は自宅でパソコンを使い、講義ではiPadやスマホのメモ機能を使うのです。
そんなときに重要なのが“互換性”。スマホで書いたメモをパソコンで表示する、パソコンで入力したデータを外出先でも見られるようにすることが必要になります。Notionはどんな媒体でも快適に使えるよう設計されているため、「外出先や移動中にちょっとだけ作業をしたい!」「パソコンの持ち歩きが面倒…」という方にもおすすめです。
2.デザイン性が高く、自由にカスタムする楽しみがある
Notionの見た目的な特徴といえば、シンプルなデザインと操作性。
モノトーンな配色が好きな方や単純にメモとして使いたい方はそのままでも楽しめますし、自分でカスタムすることでさまざまな使い方ができます。画像やデザインをうまく取り入れることで自分好みのNotionページを作れるのです。
Z世代はハイクオリティな製品やアプリが多くある時代だからこそ、自分らしさや独自性を大切にできるプロダクトを好みます。特にデザインに興味がある人の間では、Notionワークスペースがかなりカスタム・活用されている印象です。
▼Notionのカスタマイズについてはこちらの記事が分かりやすいです。
3.SNSで使い方が拡散されており、Z世代の目に届きやすい
そんなカスタム性や機能の多さから、インターネット上には多くのNotion活用術やおしゃれなNotionを作るための方法が集まっています。
特に多いのは、TikTokやInstagramでのNoitonに関する発信。やり方次第では凝ったビジュアルのページを作成できるNotionは、画像や動画で魅せるSNSとの相性が抜群です。
Z世代がよく利用するSNSで、勉強や趣味、仕事と、さまざまな場面で使えるNotionの柔軟性が紹介されたことで、より関心を惹きつけたのではないでしょうか。
「時代に置いていかれるな」Notionリニューアルと研修を行ったわけ
僕の経営する僕と私と株式会社は、メンバーのほとんどがZ世代で構成されています。
そんなぼくわたが、このタイミングでNotionの活用と研修を始めたのは、僕自身がNotionの魅力に改めて気づいたからです。
実はぼくわたでは、設立当初からメンバー向けデータベースとして「Notion」を活用していました。ギルド型組織のぼくわたにとって情報を蓄積し、アップデートしていくことはとても重要であり、大量の情報を自由にカスタムして保存できるNotionは社内の情報を管理する際にとても便利だったからです。
ただ、今振り返ると当時はNotionをあまり活用しきれていなかったように思っています。なんとなく便利そうだからと、わかる範囲で使うばかりで、本来の力を全く知りませんでした。
個人的にも「このままではいけない」と感じましたし、メンバーにもNotionの本当の魅力を知ってもらいたいと思ったことから研修を実施し、この機会にデータベースも全面リニューアルを行いました。
ぼくわたのNotion活用術
ぼくわたでは現在、基本的には社内情報の管理場所としてNotionを活用していきます。社内マニュアルのほか、福利厚生、研修のアーカイブなどがまとまったメンバー向けのポータルサイトのようなイメージです。
WordPressやコーディングなどの専門知識を必要とせず、簡単にメンバーだけがアクセスできるサイトを作れるのもNotionの魅力ですよね。
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Notionの本格的な活用開始に合わせて、メンバーのプロフィールやナレッジなどの閲覧可能なセクションの追加や、これまでGoogleドキュメントでまとめていたマニュアルの一覧化を行いました。
デザイン面も大幅にアップデートしたことでより使いやすくなり、僕も気に入っています。
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まずは社内の情報共有を目的に。どこまでNotionに頼るか選べるのも魅力の1つ
今回のアップデートの目的は、メンバーに会社情報を偏りなく確実に周知するための「ぼくわたNotion」を迅速に作成することでした。
そのため、会社概要やマニュアルなどこれまで他のツールで作成していた資料やデータベースはあえてNotionに移行せず、ほとんどがリンクを貼って遷移する形で対応しています。
すべての情報をNotionにまとめ、営業管理や各プロジェクトの議事録も管理することはできたのですが、今回はここまでに留めました。
これまで他のツールで議事録や資料作成を行ってきたぼくわたがいきなりすべての機能を移行するのは、リスキーだと考えたからです。
また、ジョインしたメンバーには早期より自分の得意分野で花を咲かせてほしいと考えていることも理由の1つです。Notionが使いこなせずに戸惑ったり、採用を諦めるメンバーが発生したりしないよう、まずは直感的に利用できる範囲でNotionを利用することにしました。
今後、研修の内容やメンバーのNotion活用率によってはもう少し踏み込んで会社としてNotionを利用することがあるかもしれません。僕個人としてもこれからよりNotionを活用して、効率的に仕事を進めていきたいです。
***
僕と私と株式会社では、今後も研修やNotionでのナレッジ管理などを通してぼくわたメンバーが新たな情報・ツールに触れるきっかけや成長機会を作っていければと考えています。
このnoteではZ世代経営者の僕がZ世代の最新事情や考えたことを発信していますが、これはメンバーが「自分たち(Z世代)とはこういう世代だ」と改めて認識・言語化してもらうための発信でもあります。
これからも皆さんの役に立てる情報をお話したいと考えていますので、応援していただけたら嬉しいです!
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。他にもこんな記事を書いているので、ぜひご覧ください。スキやコメントもよろしくお願いいたします!
※このnoteは個人の見解です。
今瀧健登について
今瀧健登 / Imataki Kent(Twitter:@k_hanarida)
僕と私と株式会社 代表取締役
日経COMEMO キーオピニオンリーダー
一般社団法人Z世代 代表
1997年生まれ。SNSネイティブへのマーケティング・企画UXを専門とし、メンズも通えるネイルサロン『KANGOL NAIL』、食べられるお茶『咲茶』、お酒とすごらくを掛け合わせた『ウェイウェイらんど!』などを企画。
Z世代代表として多数のメディアに出演し、"サウナ採用"や地方へのワーケーション制度など、ユニークな働き方を提案するZ世代のコメンテーター。
日経COMEMOではZ目線でnoteを綴り、日経クロストレンドでは、「今瀧健登のZ世代マーケティング」を連載中。
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