「好き」が消費の原動力へ 若者中心に増える非コスパの動き
こんにちは、電脳コラムニストの村上です。
タイパ、コスパと言われて久しいですが、引き続き個人消費が全体として力強さを欠く状況が続いています。一方で、よりお金を使うのはモノよりコト(体験)にシフトいるのではないかと論じる方も多数います。
実際にデータを見てみると、大学生の趣味に投じるお金は30年前のバブル期並に回復してきています。
コト消費の中には「トキ消費」、つまりリアルの体験でその時にしか味わえないものを重視する動きが見られます。コロナ禍を経て、仲間と共に一期一会の機会を楽しもうという志向が強まっているのでしょう。
端的な例として、推し活が挙げられます。推し活の中心は体験もありますが、思い出として残るモノです。その動きについて以前このような記事を書きました。
そろそろ来年のカレンダーが売り出されるシーズンですが、現在ではスマホでスケジュール管理をすることが当たり前になったためカレンダー市場は低迷を続けています。テコ入れのために推し活のブームに乗り、カレンダーと一体になった神棚のようなものも出てきたようです。
若者がモノを買わなくなったと言われますが、若者向けクレジットカード事業が好調である丸井グループの青井浩社長は、以下のように指摘しています。
長引くデフレの影響で単価が下がっている、もしくは高級品をがんばって手に入れようとする動きはトーンダウンしているのかもしれませんが、数量で見るとまた違った様子がみてとれます。実は消費ニーズ自体は弱くなっているわけではなく、何にどう使うのかがより問われているのかもしれません。
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タイトル画像提供:Bongkarn Thanyakij / PIXTA(ピクスタ)