「国際収支の未来」は「日本の未来」
既に各社から報道が出ております通り、3月26日、財務省は神田財務官を主催とする国際収支分析を専門とする懇談会「国際収支から見た日本経済の課題と処方箋」を発足させました。今後複数回の会合を経て、具体的な提言が出されることになっています。若輩者ではありますが、私も委員として拝命頂きました。問い合わせも多いゆえ、簡単に紹介だけさせて頂きます。
会合の議論に関し、私が何かを申し上げることはできませんが、第1回会合のリードスピーカーにご指名頂きました。その際の資料は既に財務省HPで公開されております。こちらは以下からお目通し頂けます。私の資料は委員説明資料②でございます:
とはいえ、私のnoteやコラム、テレビでの発言などを見てくださっている方はもう私の基本姿勢はご存じの通りかと思います。この2年間、「日米金利差だけで円相場動向を理解するのは不適切であり、構造的な議論、とりわけ需給に関する分析を深めるべき」と強調して参りました。今年に入ってからは以下のような論説はよく見て頂きました:
当初は「行き過ぎた不安ではないか」との反駁も多く頂きましたが、今や財務省に有識者会議まで立ち上がり、私自身も議論に参加できるような状況になったことを嬉しく思っています。デジタル赤字、戻らぬ投資収益、家計の円売りetc….過去2年間、全て過去2年間のnoteで執拗に議論を重ねてきたテーマです。そうした大きな構造変化は近年の国際収支統計から概ね読み取ることができます。その辺りの問題意識は2022年9月、以下の書籍にまとめました:
「国際収支の未来」は「日本経済の未来」を映すと言っても過言ではないと私は考えています。やり方によって日本はまだ間に合うのだ、方法はあるのだという発想を持ちつつ、会議を通じ、微力ではありますが、効果的な処方箋の提案に貢献していければと思います。
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なお、先般お伝えの通り、4月以降、国際収支に象徴されるような構造的な議論や時間軸の長い議論は全てメンバーシップ限定の論点とさせて頂く予定です。事情は以下に書かせて頂いた通りです。もしご関心を持って頂ければ、是非、メンバーシップに立ち寄って頂き、議論に触れて頂ければ嬉しいです。多くの人に向けて、深く・分かりやすくやっていくつもりです: