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【ご意見募集】世界に羽ばたくIT企業はなぜ日本から育たないか

磯貝 高行(日本経済新聞社 編集局総合編集グループ次長)

米グーグルやアップルなど巨大IT(情報技術)企業がデータを独占して膨張するなか、日本から世界に羽ばたくIT企業はなかなか育ちません。日本企業はデジタル化とグローバル化が既存の産業構造を崩す「未踏」の領域にどう挑むのか。日本経済新聞は楽天の三木谷浩史会長兼社長にインタビューし、グローバル化の壁について聞きました。三木谷氏は①言語の問題、②失敗を応援しない文化、②データ活用における日本のスタンス――など、様々な問題点を指摘しています。経済の競争力にも直結する世界的なIT企業を輩出するために日本と日本企業には何か必要か。皆さんのご意見をうかがいます。


コメント (23)

隆一 加藤(営業 新製品開発)
日本は類を見ない同質社会だと思います。「世間並み」という言葉が示すように独自の独自の文化の中でのんびり暮らしている。求める幸せは大企業の社長から新入社員まで実は根っこは同じだと思う。簡単にグローバル化といっても中国やインドのように国として対応は出来ない、又は中国やインドは国としてまとまっていないからかもしれない、全く別の方法で目覚めるか、遺跡になるかが100年後の日本だと思う。但し個人として日本以外で働く人はどんどん増える。もっと日本人とは何か、戦後も振り返らず来たことと向き合うことが国を変えて行く出発点になると思う。

堅田正樹(高島市役所 環境センター 技術員)
日本の独特の言葉を英語にすることが難しく、何においても失敗した場合には相手にされなく、見捨てられる傾向があり、データも日本人向けを採用している様な感じだと思います。世界に目を向けた対応を行えば良いと感じます。

■池田真優 芸術革命家(画家)

こちらに、インタビュー形式で寄稿させていただきました。
以下同じ内容です。
こちらに、インタビュー形式で寄稿させていただきました。
以下同じ内容です。

何故日本から世界的なIT企業は生まれないのか。

その理由は、「そもそも何故起業家になるのか」が根本的に異なるからだ。

今回は、米国シリコンバレーでベンチャー企業のデータベース事業を行い、CVCのソーシンング事業、M&Aの仲介事業を実施しているhackjpn CEOの戸村さんにお話を伺いました。

池田真優
「米国シリコンバレーでは世界的なIT企業が生まれるのに、日本では難しいのでしょうか?」

戸村さん
「まず一つはカルチャーの違いだと思います。
米国の起業家は、人類全体の課題(社会課題)を解決するために起業する人が多い。一方で日本では、儲けるために起業する人が多い印象があります。」

池田
「例えばどのような面ですか?」

戸村さん
「1995年以降に創業された日本を代表するIT企業を思い浮かべてみてください。mixi、グリー、DeNA、LINEなどがありますよね。これらの企業には共通点があります。それはゲーム事業で収益の大部分を成していることです。」

池田
「なるほど」

戸村さん
「一方で、米国のIT企業を思い浮かべてみてください。Tesla、Google、linkedin、Paypal は人類が抱える課題を解決すべく事業を行なっています。」

池田
「確かにそうですね。」

戸村さん
「よく米国の起業家は、ゲーム事業で起業するのはマリファナを売るようなものだと例える方がいます。ゲームの多くは一時的に人の快楽を満たすけど、それによって社会課題って解決しないどころか、ゲームに課金するために借金する人もいます。」

池田
「日本からグローバルなIT企業が生まれない理由は、世界的な社会課題を解決する起業家がいないからですか?」

戸村さん
「はい。仰る通りだと思います。また、日本でIT企業が生まれにくい理由のもう一つは、投資家のマインドです。先ほど申し上げた通り、米国の投資家は社会課題解決に繋がる事業に投資する。起業家がピッチする際もそのプロダクトがどんな課題を解決するのかを一番最初に質問します。一方で、日本ではどのようにマネタイズするかが投資家が一番気になるポイントではないかと思います。」

池田
「なるほど。様々な要因があるのですね。
起業家は、人類の課題解決をする使命感で動いているのですね。本日は素晴らしいお話をありがとうございました。」

戸村光さん プロフィール
twitter: hikaru_hackjpn
2013年日本の高校を卒業後、シリコンバレーに渡米。2015年カリフォルニア州率大学を在学中にシリコンバレーでインターンシップを簡単に見つけられるシリバレシップを開発し、hackjpn,incを創業。現在は月間2000名の留学生が利用する求職者向けチャットボットのhunterbookやスタートアップ企業の買収情報や資金調達情報を提供するdatavase.ioを運営している。同社の顧客企業は大手企業から、政府機関、スタートアップと幅広く、日米を拠点に活動している。

吟遊詩人(世捨て人)
川端 康夫さんの意見に強く賛同致します。

自分の意見を別に付け加えるとするなら、日本は、「盆栽思考」だからかもしれません。
日本人は、松の木を小さな盆栽の鉢の中で、究極的に完成させるのが、得意だし、好きなのです。
「バオバブ 育て方」で、検索すると面白いです。
小さな鉢の中で、どうやってバオバブの木を育て楽しむのかの記事が引っ掛かります。
Appleと云う木を植木鉢で育てようとしても、あのAppleにはならないと思います。

では、バオバブを本来のバオバブの木として、育てようとしたら、どうなるか?
育ちきる前に、きっと誰かに切り倒されてしまうか、途中で腐ってしまうことでしょう。

それは、貧富の差が影響しているかもしれないです。

諸外国に比べて、日本は、貧富の差がないです。一人だけ、一社だけが恵まれることは、許されにくい社会だと感じます。
そのような社会が既に形成されているので、突出した企業が発生しても、ついてこれるパートナーが非常に少ないです。
例えば、銀行です。
そこそこの企業には、資金を提供できるのに、2年ぐらいで世界の頂点を目指そうとしている企業には、恐らく、怖くてついてこれないです。

また、貧乏人と金持ちの開きがデタラメに開いていないので、「成り上がり思考」を持つ者も育ち難いです。
ドン底から這いあがろうと願うから、成り上がってやると誓うのです。
下と上の開きがそんなになければ、普通なら、着実にステップアップの道を選ぶはずです。

だから、日本と云う植木鉢を壊さない限り、諸外国のようなペースで、突出するようなスピードで成長する企業は出現しないと思います。

これだけ云っておいてなんですが、だからと云って、この植木鉢を叩き割ってしまえとは、思えないです。
成長のスピードを無制限に許容すれば、必ず貧富の差が開きます。
誰もが、AppleやGoogleの社員になって高給取りにはなれないのです。

正弥 清村(清村歯科医院院長)
世界に羽ばたく前に、日本国内の有形無形の規制や圧力で孵化できない“卵”もたくさんあるのではないでしょうか。その上、やっと孵化しても成長のための餌をついばむ段階で、ポリティカル・コレクトネスならぬソーシャル・コレクトネスとでも呼ぶべき「品行方正性」を受け入れることを強制され、同時に活力も削がれていく、という図式も見えます。結局、残るのは角や尖がりが取れたおりこうさんの企業だけになってしまい、海外に羽ばたく力が持てないままになってしまいます。異端企業の存在を受け入る風土が日本の社会に不足しているのではないか、と考えますので、世界に羽ばたくIT企業になるには、日本がそういう社会であることを知覚した上で、風圧に逆らうのではなく、風を上手に利用しつつ風上に進んで、さっさと離陸するほかはない、と思います。本筋とは関係が薄い小さなネガティブ事象であっても、外野の人までもが寄ってたかって叩き潰してしまう日本のIT化された社会も変わってほしいと希望します。

竹島(マーケティング部)
教育費のケチり過ぎ。
ジョブズやザッカーバーグが起業するまで、彼らにはいくらの金額が教育費と遊興費として投資されていたか?
Googleやマッキンゼーが人材を雇用し、育成するのにどれくらいの予算を1人当たりに掛けているか?
この数字を上回ることができないから、ITに限らずイノベーションが起きない。
もっと格差を拡大してでも、才能の芽のある人材への投資を増やすべきだが、していないから生まれない。

水戸正治(コンサルティング会社代表取締役)
日本でインターネット事業が生まれない背景には
1)海外で適用できなかったドメステックMobileの衰退が要因です。
  ハード、ソフト、コンテンツの3要素が如何に市場ニーズに適合できるかどうかで、その市場の誕生が影響されると考えます。そのような環境では何が必要なのかも、技術者が認識することは困難である。
2)元来日本には新しいものを創造する環境が非常に限定され、特に斬新な考えを主張する人間が阻害される状況を如何に打破する人材を育成できるかどうかです。
3)最近の海外留学生の減少や大学や会社の研究費の削減など、グローバルな人材育成を積極的に推進する人が非常に減少していることが大きな要因です。30年前では海外勤務を推進してきたが、最近は現地化、現地人化が推進されて、専業化や分業化が影響していることが考えられます。
  以上

■本間 充(アウトブレイン顧問/アビームコンサルティング顧問)
この文章にもあるように、「企業」は羽ばたいていません。しかし、「人」つまり「個人」は羽ばたいています。
私の意見は、それ以上でも、それ以下でもありません。

巧 森(広報部)
なぜ日本には世界的巨大IT企業がないかというと、
日本人向けの日の丸ネットサービス業というのは独特すぎて
世界では受け入れられにくいからではないだろうか。
具体例を言うと『ニコニコ動画』。
ユーザーはコメント投稿しコメントは動画上に表示される。『ニコニコ動画』とはユーザーのみんなで動画にコメントを入力しあいコミュニケーションや一体感を楽しむサービスだ。
『ニコニコ動画』は英語バージョンのサイトを作りサービスを提供した。しかし欧米人にはウケなかった。
日本人思考のサービスは欧米ではウケないのだ。

日本人と中国人の趣向は結構似ている。
中国に進出したらどうかと言う意見も出ると思うが
中国はすでにアリババ ビリビリ動画 滴滴 テンセントなどの超マーケティング思考のIT企業によって中国ネット市場は寡占状態だ。

日本のIT企業は欧米に進出するのも向いていない。
中国へ進出するのにも向いていない。
日本のIT企業は四面楚歌である。
それゆえ、日本から世界的IT企業は生まれていないのだと思う。

■齋藤貴弘(弁護士 ニューポート法律事務所)
ルールメイキングアップデート。
長らく、日本では政策の立案から実施まで全てを担当府省の担当部局が行ってきた。しかしながら、産業構造は大きな転換を迎え、ビジネスは複雑性を増し、またかつてないほどスピードで進んでいる。このような状況において官僚がけが主導するトップダウンのルールメイキングではスピード的に追いつかないし、実態に即し、さらには未来を見据えた適切なルールメイキングは困難である。現政権が「成長戦略」のひとつとして規制改革を位置づけている意味はまさにここにある。岩盤規制を改革して民間の創意工夫を活用していく。未来を見据え新しい産業領域をつくっていく。こういった政策を担当府省のみがトップダウンで決めて行っていくのが不可能となっているからに他ならない。
いかなる岩盤規制が民間の創意工夫を阻害しているのかを、もっとも早く良く知ることができるのは民間側である。もっといえば民間側といっても既存業界ではなく、未来を見据え新しい産業創出を行なっていくことができるイノベーター達である。未来の風景を見ることができるのがイノベーターである。政治票でも政治資金でもない。ルールメイキングの先にある未来の産業や文化の可能性を示し、そのためのルールメイキングを求めていく役割がイノベーターには求められている。
ただ、既存の産業をアップデートし、これから産業を創出していこうとするイノベーターたちは、ロビイングに必要なリソースを有していないことが多い。将来の産業創出をするイノベーターは、もっともルールメイキングが必要な立場にあるにもかかわらず、そのためのリソースがないというジレンマに陥りがち。そのようなジレンマを回避するために、特定の業界の利益ではなく公益的な大義に基づき、密室的での対話ではなくオープンな議論を経て、政策アジェンダとして問題提起をしていく。石川アンジュさんが言うとおり、旧来型のロビイングをロビイング1.0とすれば、必要なのはロビイング2.0へのアップデートであると思う。

■山品 知之(システムエンジニア)
楽天の取り組みの通りだと思います。
海外のソフトやITサービスを英語のまま使い、英語でITサービスを開発できる人材を育てないと、世界に羽ばたけません。
ITサービスで世界を相手にするなら日本語は越えられない壁で、IT = Internet = 英語 として、教育を進める必要があります。
ITの利用者としても、日本語は足かせです。日本語化されていない面白いソフトやサービスが、英語で沢山あります。
我が家の子供は、お目当てのゲームをやりたくても英語がわからず悔しい思いをしています。
(しばらくすると日本語化されるものもありますが、されないものもあります。)
日本語だけのITは、補助付き自転車のように不自由なものだと気づかせる必要があると思います。

■cohiba(建設・設備系工事会社 取締役)
(上から目線でも無く、悪い意味でも無く)matsumiyaさんのご意見と同じく。IT&AIは、起源が海外あり遅れを取ると10年単位で大きく開くと感じます。既に私がネットを始めた初期でさえ、すでに海外のゲームは素晴らしい出来具合。それから少なくとも20年以上経っています。何処の国からでなく、何を学ぶか、それと世界がどれだけIT業界に足を踏み入れているかを個人レベルから知るべきです。過去に成功をおさめた国内とIT業界の先駆者の一部は、海外で活動を始めている。彼らが、国内へ それを持ち帰ってくれるのか・・・。それをさせるために私達に何が出来るのか?では無いでしょうか。海外・国内関係なく、育つ環境・・・近未来には必要不可欠なIT&AI、どう大きく前進させるかです。重ねて言うと失礼ですが、海外の この業界をもっと知るべきだと思います。

■中島仁也(世界を変える薄くて軽い携帯、脱クラウド型シンクライアント端末を作っています。)
まさにこの「ご意見募集」が答えの一つだと考えます。

皆様からの素晴らしいご意見拝見させていただきました。磯貝さんがこれを集約して問題点を解決し、世界に羽ばたくIT企業を今年中に立ち上げる!
といった行動力が伴うならば別ですが、意見交換したみなさんから自然発生的に繋がりが「育つのを待つ」のでは、いつまで経っても育たないと考えます。

私自身、世界を変える携帯端末を作っていて、一年ぐらい企業や投資家の方々を回らせて頂いておりますが、「日本には夢や技術にお金を出す人はいないんじゃないか」と思えるほど、反応が鈍いです。

もしこの投稿をご覧の方で、本当に世界に羽ばたく企業を作りたい!とお考えの方がいらっしゃったら、一度僕の話を聞いてみませんか?

私の構想では5年でアップルの販売台数を抜く計画です。そして、投稿にもありましたが、ITハブを日本に作り、お父さんが家に帰れる社会を作ることです。

そのためのアイデアとビジョン、マネタイズ、デモ機をご用意しています。

千葉県の流山市に住んでおります。関東ならすぐお伺いできます。

端末は厚さ5mmほどでカードタイプ。しかも全てのOSが使えます。

特許出願もしていますが、現在どのIT企業も目を向けていない方法で実現します。

実現したら、クラウド社会が過去のものになります。

いかがですか?私のことが気になりますか?
神谷町のdocksさんというコワーキングスペースにおります。名前は中島仁也です。44歳デザイナー(広い意味で)です。A社の仕事でサンノゼ勤務をし、世界は日本と変わらないと体感しました。みんながやれば絶対できます。

磯貝さん、どうですか?
三木谷さん、どうですか?

「本当に」世界に羽ばたいてみませんか?

ご連絡は以下まで。お待ちしております。

中島仁也
09096319960
j.nakajima@underline.tokyo

■常川健二【Always river代表】
理由は簡単!物販という目先の毒饅頭ばかりに走っているから。大手含め、ほとんどの企業がトラブルだらけの状態。
さらに、法令対応という仕様変更が追加され、働き方改革で不夜城の残業は制限され、終わりのないシステム投資。
ここに来て、バブル時代の経費削減のために仕様書を作成していないので、スパゲティソフトの解析に難渋状態。
そもそも、基礎研究や研究資源の投資を怠ってきたのが、欧米との歴然とした差がついている。
日本にもグッドアイデアのベンチャー製品もあるが、IT全体最適化の計画が、高価で複雑な大手製品が利権を握っている。
自治体システムのシェアを70%以上握っていた大手製品も50%以下に下がったとはいえ、まだまだベンチャー製品へは
リスク的には手が出せない。完全に軒下を貸して母屋も取られている状態。偽計やトラブル発生企業は厳正に取引制限。
さらに、リテラシーが足りない営業が、自分の能力不足を棚に上げ「お客さん都合」との失注原因を堂々と発表している。
提案書の半分以上が、ネットからの借り物の知識であることと、政治家の勉強不足による規制緩和が一向に進まない。
一体いくらの費用を行政システム改革につぎ込んでいるんだ!
世界と戦おうとすれば、入札条件に外資もOKにすれば、少しは危機感が出てくるんではないでしょうか?

■matsumiya(会社員)
孫さんや三木谷さんにより、ようやく日本にもグローバルなIT企業が出て来たように思う。ITは元々米で育った物。スタンフォードがリサーチパークを作り、Xerox PARC、HP、インテル、マイクロソフト、GAFAとつながって来た。その裏でDARPA発で大学を中心にインターネットも作られた。日本はtronや第五世代コンピューターが上手く行かず、一世代前のOS競争等にも関わってない。原因としては確かに英語ネイティブでない事(映画SNSでザッカーバーグがハーバード等の次に英国の大学にFacebookを広めようとしていたと思うが、物作りと違ってサービスは英語の方がグローバルに広め易いと思う)もあると思う。明治維新以降欧米に学ぶ意識が強すぎて、自ら新しい物を生み出す気概にも欠けると思う。自らはチャレンジせず、バズワードばかり追う。ITに限らず次世代をリードするには、三木谷さんのような非凡な(比較的)若手が産官学に増えてリードすべきと思う。

■川端 康夫(アクティブビジョン株式会社 代表取締役)
いろいろ要因は考えられると思いますが、一つは製造業が強い(強かった)こと、それによって産業全体が製造業中心に最適化されてしまい、時代にそぐわなくなっている、ということがあるように感じます。一例を言えば、不完全な段階でβ版を出して、使ってもらいながらフィードバックを受けて進化させさらにバージョンを上げていく、というやり方と、製造業の「(ニッポンの)モノ作り」の発想は根本的に異なる。アメリカは、(一部をのぞいて)ほぼ製造業が衰退しきったところにIT産業が花開いたという、日本とは時系列での違いがあるように思います。

もう一つは、戦後、改良・改善で品質を高めてきたことに成功体験があるせいか、思想がないこと。「これから我々(人間)はどう生きていくのか」「社会はどう変わるのか」「これから何が必要なのか」という根源的な問いと、それに対する回答の試みとしてのプロダクト(モノに限らない)、というものがない。Appleがいわゆる「ガラケー」を研究してiPhoneを出し、Amazonがコンビニを研究してAmazon Goを作った、かどうかは定かでないところもありますが、他社他国の事例を見つつ、それを自分たちなりの「問いと回答」の中で消化した上で出していくなら、単なる「マネ」や「改良」の域を出ていける可能性があるのではないか、と。

■たく(代表取締役)
技術革新による利便性の向上だけではイノベーションは起こらない。日本人は小型化、軽量化、低コスト化は昔から得意ですが、人間の本能に触れるイノベーションの創出はとても苦手なのです。

それは、鎖国で300年のイノベーション停止を民衆に強要させた実績や、歴史上平将門以外国体打倒を目論んだ人物が発生しなかった点からも明らかです。民主主義ですらGHQからの頂き物で、大衆が勝ち取ったモノではないからです。

結論から言えば、日本が世界に通用するIT企業の誕生を求めるなら、スティーブ・ジョブズのような先見性を持ったカリスマ的人物を、日本国内で発掘し育成するしかないと思います。

でも、きっとその方は社会不適合者としか思えない言動をするでしょうし、企画書も常識人には理解不能な内容であると予想出来ます。組織で爪弾きにされ退職に追い込まれた経験があるかもしれません。

この案で一番のハードルは、一見非常識人にしか見えない金の卵をいかに見つけ出すか、という点になるでしょう。日本の投資家の決断が成否を握っています。

わずかな天才を特別扱いする事を、アニメや芸能等コンテンツの世界では出来ていて、その1部は世界に通用するものとして実現できているのに、プロダクトやITサービスで実現できないのは、日本の既得権益にありついた大企業がそれを許さない風土が日本にあるからです。

つまり、日本の大企業やら経団連やらのお偉い方がプロジェクトに絡んで、意見や見解を述べているようでは絶対に上手く行きません。

国が主導で開発資金を出し、余計な意見や指針は一切伝えず、10年間で100人程度の人物の思うがままに事業化にトライさせれば、そのうち1人ぐらいは和製ジョブズになるかもしれません。その確度は大企業や経団連に依頼するより何倍も高いでしょう。

大切な事は、たった一人のカリスマに全てを委ねる事が出来るかどうか、ただそれだけです。経団連の存在によりそれが出来ない構造にあるから、日本には世界に打ち勝てるIT産業が未だに産まれないのだと私は思います。

■桃井電算事務所(個人事業主)
「言語の問題、失敗を応援しない文化、データ活用」、すでに楽天がやっている事ばかり挙げて宣伝臭が強いけれども、当たってもいる。ただ、問題はもっと広範囲に及ぶと思う。根本原因は見えないほど深いところにあるはずだ。
https://wired.jp/2018/11/10/winny-isamu-kaneko-1/ という記事を見た。日本が抱える問題のさまざまな要素が表れていて、分析するに当たって良い実例になっている。アイデアもイノベーションもあるのに、ご丁寧に潰しまくっておきながら、アイデアがない、イノベーションがないと言うのだ。なぜそうなるのか。
もはや終焉も近い話のようだが、プリクラのブームがあった。発明でも新技術でもなく、既存技術をパッケージにして気軽に使えるようにしただけだけれども、それがウケた。さらにはカメラ付きケータイ、もっと古くはウォークマンがあったが、これも新技術ではなく、ニーズを読んだだけの既存技術だ。カップ麺だって製法を考えただけであり、食事を手軽にしたことが功績だ。アニメも欧米発祥ながら、成長したファンが就職して売る側に回っていくから、ニーズがわかっている。
楽天に就職するのは楽天のファンだろうか。社長には意欲があるものの、買収や前例のマネが多くて、独自性は乏しい。殖産興業以来の歴史的経緯や島国根性の文化的背景もあろうが、日本は科学や工業の技術では、海外の発明や発見を後追いして「こっちの方が…」という後出しジャンケンに終始している。日本に創造性と優位性があるのは、既存技術を文化面で再解釈する社会的・感情的な技術だ。そういう意味では、楽天にはもう少しソフトな機微があったら良いと思う。
しかし近年の日本企業は、iTunes、iPodに始まったAppleの反撃により、ライフスタイルの提案力ですっかりお株を奪われている。Appleのやり方は非常に日本的だ。すでに解析され応用されて、日本的発想で逆襲される立場になっている。日本でiPhoneが売れるわけである。SNSだって日本にはmixiもgreeもあったのに、Facebookの上陸で完全に形骸化してしまい、迎え撃つ姿勢は見られなかった。GoogleやAmazonにしても、日本では「どう使えば良いか」「いかにビジネスに応用するか」という発想ばかりで、完成品に乗っかることしか考えていない。Amazonに対抗すると公言しているのはヨドバシカメラくらいだ。もっとも国内限定の話ではある。
日本がITにおいてニーズを読めているのはゲームソフトくらいだろう。注文ありきの受託契約を商売としている私自身が言うのも何だが、発注元の姿勢を見ていて思うことは、「事業者は完成品を欲しがる消費者根性であってはならならない」ということだ。経営者は出来ているプレゼンを論評する立場ではなく、自身が種をまいて育て、世の中にプレゼンする立場であることを自覚すべきだと思う。そういう心得ならば言語の影響はおよそ回避できるし、失敗もあって当然だし、データを活用せざるを得ない。winnyを潰すことにもならなかったと思う。

■矢野 和男(日立製作所 フェロー)
なぜ、育たないか。それは過去の一時代の成功体験を持った人や仕組みが、社会の中にがちっと組み込まれて、新しいことや新しいことを進めようとする人を、体内に入ってきた異物に対する免疫系のように排除するからです。
どうすればよいか。第1にスタートアップを新興すること。第2に、大企業に出島を作り、鎖国した大企業に蓄積された資源(ヒトモノカネ)を活用すること。これにつきます。これは実は、今回発表された経団連のSociety5.0のホワイトペーパーに書いてあります。実はこれは大変よくまとまっています。


■Kazuo Wakamiya(uni'que Inc. CEO, ランサーズタレント社員)
2点あると思っています。

(1)「IT」や「テクノロジー」ばかりがイノベーションだと考えられすぎている
AI、ロボティクス、ブロックチェーン、自動運転・・・ハイテクだけがイノベーションを起こすと考えられがちですが、
iPhoneもfacebookも、最先端のテクノロジーをつかっていたからイノベーションになったわけではありません。
(女性の活躍も含め)もっと感性的・文化的なクリエイティビティが大事にされ、そこに投資がつかないといけない。
↓これに書きました

(2)教育が画一的・固定的
上記のようなクリエイティビティが生まれるには、そもそもの教育が変わらないといけません。
どこかにある「正解」を当てっこするレースではなく、「ちがい」を評価する教育にならないと!
↓これに書きました

「アート」と「教育」がイノベーションのキーワードだと考えています。

■近藤 卓(Onefunc CEO)
ちょっと寝る前に気になっていたので追加で少し根っこの箇所を書きますが、そもそも「なぜ世界的なIT企業を日本から育てないといけないのか」の社会的なコンセンスサスがないのだと思います。
極端に言えば「AIとか面倒臭い。なぜイノベーションが起きるのか。イノベーションやめてしまえ」という感じ。
というか、もっというと、そもそもなぜ企業を育てないといけないのか。というレベル。
要は少しおかしな社会主義的な、、と書くと横からツッコミがきそうですが、そういう社会になっているのだと思います。これは、最近のジャーナリストの自己責任問題と結びつきます。なぜ他人を助けないといけないのか(育てないといけないのか)という問題です。
日本は個人主義ではないと思われがちですが、かなり個人主義です。知識を抽象化して言葉にしない傾向もある。論理的に体系的に育てようとしない根本的な問題は、そこにあるとも思います。
これは製品レベルのイノベーションの動機にも繋がります。何かと機能を多機能にする理由です。本来の事業領域ではない箇所で多角化する経営者です。
過去の企業は「高品質」という改善で価値を作ることができました。それも良いことですが、そこに拘りすぎているとも思います。逆に言えば、それ以外に何をすればいいのか分からない。なぜなら、動機や思想がないからです。動機や思想がないのは、個人主義で目先の価値を求めてきたからです。学校を卒業して、それ以外の価値を知らない。分脈が増えない。
ちなみに何かと起業家は「次の常識を作る」と言いがちですが、そんなの当たり前です。

また、世界でイノベーションをする製品は、ただ便利な機能を提供するのではなく、社会に問題を投げかける製品という性質も必要だと思います。世界の文脈に追加する行為です。日本の分脈ではなく世界です。
2018年の段階では、世界は西洋の分脈といっても問題ないと思います。圧倒的な新規製品、機能はアートで、問題提起です。iPhoneもUberもAirbnbもそうです。分脈を合わせて、一つの製品にする。分脈のインテグレート。そして、その分脈に新しい言葉を付け足す製品です。言葉は周りの批評家や、ジャーナリスト、ユーザが作ります。スマートフォン、シェアリングエコノミー。この言葉が生まれて、ほかのサービスにも伝播していきました。これはジャンルではなく、様式です。バロック様式のように、ほかの芸術に伝播します。
これは狙った文脈と明確な動機がないとできない。分脈は学べますが、動機は「クレイジーな視点」意外から生まれないと思いますし、賢く振舞っていても作れないと思います。(知識が必要ないという意味ではない。むしろ必要。)
そもそも、正解主義の日本からクレイジーな人をヒーローにしようと思う人はいないと思います。

つまり、日本には、暇が必要です。

■後藤((^^;)
叱られるの前提で(笑)。
「日本人は、舶来好き」なのです、生産も消費も。だから、世界的企業は育ちにくい。
「よそから仕入れて自己流に変化させる」のが大得意。だから、世界の成功例が大好物となるわけです。
「自身が成功例となる必要はない」という思いが、どこかにあるのでしょう。それが、やがては長者を牽制するような報酬体系となってしまう。つつましさは日本人の利点であり、世界進出の弱点でもあります。
「伝え方がヘタ」な日本人。情感で行間を理解させる文化ですから、ビジネス向きではございません。同じ釜の飯を食わねば伝わらない言葉です。だから、同期の桜がいつまでも咲き誇ることを夢見ます。故に、一斉入社を終わらせられない。けれど、固まれば驚くほどの力を発揮します。世界からは理解されず、場合によっては排除を被ることもあります。
世界でもめずらいユニークな日本。だったら、ユニークなままに存在し続ける方が、メリットが大きい。今は、歯がゆさがあったとしても、自身を客観的に見る目を養えば日本人らしさが自身を助けることに繋がるかもしれません。

■近藤 卓(Onefunc CEO)
① 営業主体のビジネスモデルになっている(国内で顔が広いが強い、偉い)
② ①に関連してスケールしにくいビジネスモデルになっている。(人頼り)
③ ②の背景として、VCも含めて大きなスケールを求めていない(利益確定、償還問題系) また、近くの人(家族)も含め目先の黒字化が全て。これは労働法からくる文化です。(起業時の環境、感情問題。受託に走る)
④ ③の背景にある金融。マネーサプライと回転率問題。または、銀行の「マニュアル化」(健全な起業資金の欠如、選択肢の欠如、人材の流動化問題)
⑤ 国内で統合しない。国内で疲弊しがち。価格競争しがち。(他業種の疲弊が横にも伝わる)
⑥ 米国のスタートアップの手法を真似している。違う国なのに。同じ手法はスケールする幅(GDPで見ても)が狭い。もちろん全ての手法が有効ではないことはなくて、参考にはなるが、、、それ以外の手法を軽くみる。正解がある前提で話す。(フレームワーク。教育主義。正解主義。)同じ手法を小さな市場でやれば、獲得できる市場も小さいという単純な話。

もちろん要因はあげればきりがない状態ですが、①が全てだと思います。
年とともに積み上がる事業の経験が日本に最適化されてしまい、偉い人もそれに最適化されていく問題です。英語話せないし、、となって海外展開を渋る。

逆に言えば、これらの反対をすれば成功するかもしれません。
ただし、それは今の詳しい人の常識とも違うことをするので、偉い人もVC、家族も反対するでしょう。
恐らく無視されます。それに耐え続ける創業者はほぼいない。普通に働いたほうが楽です。(もちろん、企業は段階を踏むので、目的は細切れであっても問題ないとは思うが、、)

要は「何が成功なのか」という共有がされていないから、それに向かって動く為の土壌が肥えていない感じです。

⑦創業者が米国のネットに存在していない。というのもあると思います。
創業者、社長が米国のネットに存在するかも重要だと思います。基本です。そもそも土俵に立っている必要がある。
グーグル検索結果に存在しなければ存在しない。AppStoreにいなければ存在しない。
みたいな感じです。。。選ぶ対象にそもそもなっていない。

*一応前提として、上に書いたものすべてB2BではなくB2Cの話で、しかも米国中心です。 EU、中国、インド、東南アジア、南米、アフリカなど、全ての国で米国企業も成功しているとは言えない。グーグルもです。検索エンジンは、中国に限らず現地語に特化したものが流行っている国もあります。

エンドレスに書けそうなので強制的に終わります。
結局は、アレコレ悲劇だ〜とか言ってても何も変わりません。社長さん次第ですね。単純に考えれば、例えば昔のトヨタと同じことをすれば良いとも思います。シンプルだとも思います(車を売るという意味ではなく)

多分、このご意見募集は、人によって意見が変わりそうです。 ある意味、未踏なので、誰が何を言おうと正解はないと思います。
正解は作る!ノリでいきたいですね。

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