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日経COMEMO

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日経COMEMOは、様々な分野から厳選した新しい時代のリーダーたちが、社会に思うこと、専門領域の知見などを投稿するサービスです。 【noteで投稿されている方へ】 #COMEM … もっと読む
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日経COMEMOはじめての方へ

はじめまして、日経COMEMO(コメモ)運営チームです。 私たちは、日本経済新聞社がnote上で運営している投稿マガジン【日経COMEMO】の運営チームです。現在のメンバーは6名。日経の中で、新規事業にチャレンジする部門として、日々、試行錯誤を繰り返しながら活動しています。 ◇        ◇       ◇ まずは、日経COMEMOについて簡単に自己紹介させてください。 日経COMEMOは、様々な分野から厳選した新しい時代のビジネスリーダーたちから、毎月約200本

グリーンウォッシュをどう防ぐか(後編)

みなさんこんにちは、シェルパの中久保です。前回グリーンウォッシュをどう防ぐか(前編)においては、グリーンウォッシュとは何かや、関連する規制をご紹介させて頂きましたので、まだ読まれていない方は是非ご覧いただければ幸いです!下記の記事もグリーンウォッシュを考える上で良い出発点になると思います。 今回後編においては、グリーンウォッシュをどう防ぐか、テクノロジーの活用も踏まえて考察してみたいと思います。 グリーンウォッシュを判断するために必要な要素とは当たり前のことですが、グリー

日経電子版「基礎から日経」に掲載/note連動お題企画「#転職体験記」受賞作品紹介!

本年も日経COMEMOをよろしくお願いいたします! noteと共同で実施したお題企画「#転職体験記」に多くの作品をご投稿いただき、ありがとうございました。 今回は、その中から、きらりと光った5つの受賞作品を紹介します。 受賞した5作品のうち、日経電子版を引用して執筆された2作品が日経電子版の「基礎から日経」に掲載されます! 「日経COMEMO」賞 ※五十音順髙橋怜奈さん 作品:田舎娘がクリエイターを目指した末、キャリアアドバイザーになるまで。~ミライフれなの自己紹介~

円は「噂で売って、事実でも売り」なのか?

「噂で売って、事実でも売り」 いよいよ本日、日銀金融政策決定会合を迎えます。筆者のnoteではあまり時間軸の短い議論は意図的に避けるようにしておりますが、今回は注目度に鑑み、簡単に一筆させて頂こうと思います。会合当日で恐れ入ります。 筆者は従前よりマイナス金利解除は「日銀発の円高材料出尽くし」という解釈が先行し、決定後は円安が加速するという「噂で買って、事実で売り(Buy the rumor, sell the fact)」の典型になるという考えを持っておりました。だが、周

会社員という「職業」が消えるー(続)テレワークが戻るのは「元ワーク」か?

テレワークをやめて会社に戻れというが、その戻ろうとするワークスタイルは、60年続けてきた「元ワーク」ではない。コロナ禍に入り4年経て、テレワークで仕事に支障が出ているから、コロナ禍前のように会社に集まって仕事をしようと会社はみんなに命じるが、そのワークスタイルは元のワークではない。これを読み違えたら、これからががらっと変わる 1 職業欄から、「会社員」が消えた かつて普通にあった職業欄の「会社員」という項目が減っている。会社に所属しているという意味で「会社員」と書いていた

日経新聞の読者が見えていない市場と熱狂 〜 あたらしい日常は、すぐそばにいる。 #hololivefesEXPO24 から感じたこと

「VTuber」という言葉を聞いたことがあるであろうか。 おそらく多くの「オトナたち」が、↑の書き出しの時点で、このnoteを読むことを辞め、離脱していくと思われる。オトナたちは「自分ごと」できない概念を、自然とバリアを張り、耳目に入れないようにしてしまう。フィルターバブルの中に飛び込もうとしていない。 2024年年始からの日経記事検索での「VTuber」は11件。ちなみに「AI」は1,876件。(ワード自体の粒度はあれど)これくらいの差分がある。かくいう僕も「認知」はし

男女の賃金格差:豪政府機関が示すデータと分析の力

豪州の公的機関である職場の男女平等機関(Workplace Gender Equality Agency, “WGEA”)が従業員100人以上の5,000社規模を対象に男女の賃金格差データを公表した。2023年の賃金格差は19%という結果で、日本の21%(OECDデータ、2022年)よりやや低いものの、OECD平均の12%よりかなり高い数字だ。もっとも賃金差が大きい企業では73%という驚きの格差がある。 従業員100人以上という閾値(しきいち)を超える(日本では301人以上

昨年に引き続き過熱する麻疹報道をどう解釈するか?

 COVIDが5類に移行した昨年5月に麻疹の散発例がみられたことから、大々的に報道されたのを覚えていますか? はしか感染、各地で相次ぐ 専門家「大人でも重い症状」 - 日本経済新聞 (nikkei.com)  この時もメディアの過剰反応から不安を抱いた方が少なくなかったかもしれません。私は正しい情報発信を心がけて2023年6月10日に以下の記事を投稿しました。改めて読み直してみましたが、やはり今年も同じことを考え記事にしようと思いました。 麻しん報道に思うことー歴史的背景から

「デザインの態度を学ぶ」とはどういうことか ー仲間になり、悩みに触れ、語ること

最近、仕事でご縁をいただいて「デザイン教育」に関連するリサーチをしている。 「どうすればデザインを教えることができるのか」「子どもや若者、社会人がデザインを学ぶために最適な教材は何か」といった問いをめぐってあれこれ調べながらも、そこには「デザインとは何か」という沼のような問いがある。 今日は、デザインの重要な要素として語られる「デザイン態度」を軸に、『コ・デザイン』『わざ言語』という2冊の本を参照しながら、「物事に対する心的態度を学ぶ場のあり方」を考えてみたい。 デザイ

生成AIがもたらす採用シーンへの実害/スカウト媒体に求められる「人材の確からしさ」「企業への価値提供」

スカウト媒体の売上が好調というニュースがありました。 このポイントは「企業の採用活動」は活況なのですが、「採用実績」はどうかと言われると、各社手触り感がないということです。これはビズリーチに限った傾向ではなく、他のスカウト媒体でも見られる傾向です。 企業がスカウト媒体を利用して採用活動をする際、大きく分けて下記のフェーズに分割されます。 ピックアップ(人材の検索) スカウト(スカウト文の作成・送付) スカウト返信の受領 カジュアル面接の実施 本選考の実施 内定

会社員30年。感謝しかない貴重なステップ

私が会社員であった時間は合計で30年くらいだ。最初の会社員は学校法人早稲田大学だ。理工学部の助手という立場で雇用された。大学には、博士課程に進学した学生の経済的な負担を軽減しつつ、ティーチングアシスタントが不足しているという現実の課題を解消しようという思惑があったと思う。週10時間にも満たない担当授業をつつがなくやりさえすれば、あとはとにかく自由な立場だった。そんな中で、博士論文を書くべく、欧米の一流紙への掲載に挑戦していた。 既に大学では、改革を進めなければという社会環境

転職先の上司と、転職元の上司で「私の引き渡し会」をやった話。

「会わせたい人がいるんです」 電通の上司にそう伝えたのは、およそ半年前のこと。 その3ヶ月後に、私は退社した。 「会わせたい人」とは転職先の上司。つまり私の今の上司にあたる人だ。 まるで両家が初めて顔を合わせる結納のような当時のやりとりのことを、少しだけ書いてみようと思う。 今日はそんな話。 ◾️転職先を転職元に紹介するか転職する際、転職先の上司と今の上司を会わせることは一般的だろうか。 事例を調べたが中々出てこないので、AIに聞いてみた。 どうやら私の行動は

「悲観論は無意味で有害だ」と言った方が良いのか?

楽観的なことを言っているとアホかと思われ、悲観的なことを言っていると賢いと思われる・・・というのもかなりステレオタイプな理解です。 ハンス・ロリングとオーラ・ロスリングの『ファクトフルネス』が大ヒットしたのは、データをみると「世界って結構イケている方に向かっている」と実感した人が多いからでしょう。 楽観的になれるのは気持ちのもちようではなく、現実把握力によるのだ、というわけです。以下の記事もその線で書かれています。 最も知識が少ない人が将来を最も悲観していた。比較的に貧

「攻撃的」でも「受け身」でもない「アサーティブ」なコミュニケーションとは?

丁寧な言葉遣いでも攻撃の意図があれば攻撃的金曜日の22時。会食を終えて新橋駅で電車を待っていると、ホームに駅員さんの怒号? が鳴り響きました。「はー・なー・れー・てー・く・だ・さ・い。発車できませーん」。言葉遣いは丁寧ですが、その口調には誰が聞いてもわかる強い苛立ちが感じられます。駅員さん、その気持ちよくわかります。一人の酔客の不注意が、大勢に迷惑をかけるだけでなく、その人自身を危険に晒すことになるのですよね。私自身も酔客の一人として身につまされました。 一方で、聞いている