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日経COMEMO

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日経COMEMOは、様々な分野から厳選した新しい時代のリーダーたちが、社会に思うこと、専門領域の知見などを投稿するサービスです。 【noteで投稿されている方へ】 #COMEM …
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日経COMEMOはじめての方へ

はじめまして、日経COMEMO(コメモ)運営チームです。 私たちは、日本経済新聞社がnote上で運営している投稿マガジン【日経COMEMO】の運営チームです。 日経の中で、新規事業にチャレンジする部門として、日々、試行錯誤を繰り返しながら活動しています。 ◇        ◇       ◇ まずは、日経COMEMOについて簡単に自己紹介させてください。 日経COMEMOは、様々な分野から厳選した新しい時代のビジネスリーダーたちから、毎月約200本の投稿が集まるマガジ

AIと占いの意外な共通点?

迷うときって、ありますよね。今のビジネスでは "即断即決" こそが金科玉条のごとく言われますが。バシッと決められずに、どんどん時間が経って焦ってくる。そうなるとまた余計に決められない。誰でも、あると思うのです。 「自分には決断力があるのだ」と自信を持っている人でも、迷うときはやっぱり迷いますよね。精神や体の状態が悪いときもあるので。仕事がうまく行ってないときなんかは、まるで別人のように「迷える人」になってしまう。僕も、よくあります。というかしょっちゅうです。 迷ってしまう

私が“さん”と“くん”の使い分けを25年間していない理由

【日経COMEMOのお題企画「 #心に残る上司の言葉 」をテーマに執筆しています】 新卒研修の一場面が、今なお鮮明に脳裏に焼き付いています。同期10名ほどとともに参加したこの研修では、外資系企業で長年マーケティング業務に従事してきた上司が講師を務めていました。研修全体の雰囲気は穏やかで、私たち受講者も適度な緊張感を持ちながらも、その言葉に耳を傾けていました。しかし、特定の話題に移る際、上司の語調が一転し、場に新たな緊張感が漂いました。 議題は「“さん”と“くん”の呼称の使

SNSの情報で脳が腐敗するとのオックスフォードの発表とSNS中毒大国の中国ネット民の未来

2024年の12月、オックスフォード大学出版局が毎年恒例で選ぶ「Oxford Word of the Year 2024」に「Brain rot(脳の腐敗)」が選ばれたことは日本でも話題になってましたか!? これは3万7000人以上の一般投票の結果。オックスフォード大学出版局は「Brain rot(脳の腐敗)について、SNSにおける低品質なオンラインコンテンツの過剰摂取がもたらす影響への懸念を捉える言葉として注目を集めた」とコメント。Brain rot(脳の腐敗)の使用頻度

まずオファーを取ろう。話はそれからだ。

僕は転職でキャリアを作ってきた人間です。また、上場企業の執行役員という立場から面接官をすることが多く、マーケターのキャリア支援を行う社団法人でアドバイザーもやっています。 そんな経験を見込んでもらってか、転職のアドバイスを求められることが割と多いのですが、毎回、ほぼ全員に言うことになるセリフがあります。 それは、 まずオファーを取ろう。話はそれからだ。 です。 これはどういうことか、というと、そのままの意味でして、何にせよまずは応募してオファーを取りましょう、という

日銀とECB~ともに悩む通貨安~

関心強まる欧州の不調 今回はユーロ圏経済をやや踏み込んで議論してみたいと思います。というのも、おそらくさほど欧州に関心がない人々においても「欧州経済はかなり不味そう」というニュースをそこかしこで目にするようになっているのでは?と考えるためです。ミクロの面ではVW社の労働争議が話題をさらっていますが、年初には「Dexit」、つまりドイツのEU離脱を示唆するような物騒なヘッドラインも日経で見られました。なお、VW社の労働争議云々を契機とするドイツ考察は以下にまとめています: も

業績悪化時にまずやらなければならないこと

皆さんお疲れ様です、清川です。 今日は「良い組織をつくる上で、僕がいちばん大事にしていること」についてお話しします。実はこれは、業績が思わしくないときこそ真っ先に取り組むべきことだと考えています。 弊社オーマイグラスには「働き方のルール」というものがありまして、その一番はじめに**『陰口や愚痴を言わない』**と明記されています。 働き方のルール(抜粋)この中でも最も重要なのが「陰口や愚痴を言わない」ということです。 なぜ陰口と愚痴を根絶すべきなのか 経営者の仕事として

挑戦の土台〜「アンカー」か「セーフティネット」か

お疲れさまです。メタバースクリエイターズ若宮です。 今日はちょっと挑戦のための「土台」と「アンカー」「セーフティネット」という話を書いてみます。 転職や起業、新しい挑戦って怖い?僕はこれまでの半生で何度か大きなキャリアチェンジをしています。 ファーストキャリアは建築の設計でしたが、26歳のとき仕事を辞めて大学に入り直し、美学芸術学を学ぶことに(ここが僕のアート思考の土台になっています) その後30歳でNTTドコモに入社、約8年間働きました。そして38歳でDeNAに転職

核も戦争もない世界の人間社会を求めて共に頑張ろう。 ~ 一言切り抜きfrom日経#307

今年も13日となり、日経からのいい一言の切り抜きも少しずつ溜まってきたけれど、去年のこれをアップしてからじゃないと、先に進めない。 去年の日経の一年の全文の中で、一番重要な一言ではないだろうか。 2024年12月11日の日経より一言切り抜き。 もちろん、ノーベル平和賞授賞式のスピーチの一説。 天下泰平を祈念して。 全文はこちら。

感染症情報を的確に解釈する~今季のインフルエンザ流行にあたって~

 昨年から様々な感染症の流行が繰り返し発生し、都度「これまでにない流行」というフレーズが頻用されてきました。一昨年末の溶連菌感染症、それに引き続く劇症型溶連菌感染症(人食いバクテリア)、手足口病、マイコプラズマ感染症、伝染性紅斑(リンゴ病)、そして11月末頃から一気に増加したインフルエンザと、メディア用語で言うならば「感染症ドミノ」とも言うべき立て続けに感染症の流行が続いている状況であることは事実です。ただ入ってくる目立った情報の多くは「大流行」「トリプル感染」「重症化」「医

家庭科が開くウェルビーイング 私達は「どう」生きるのか

こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 去年よく読まれた記事の1つに以下があります。自身の育児経験を元に感じた最近の違和感について書いたコラムです。 この中でも紹介していますが、家庭科教育の変革がもたらすインパクトについて再び取り上げたいと思います。 ウェルビーイングは近年よく聞くようになったキーワードで、これを経営に取り入れた「健康経営」というのも注目されています。世界保健機構(WHO)によると「Well-being is a positive state expe

かつて電話の音は悲喜劇のスタート音だった—ラグジュアリーの新しい地平

テクノロジーが人々の感覚や概念を変えることは誰でも知っています。その一方、テクノロジー単体だけで、それらを変えるのも難しいと知っていますーただ、知っているにも関わらず、ひとつのテクノロジーの機能にだけ目が向きやすい。 だから「過去にあった変化」を観察して、その変化の実態をみるのは貴重です。 一つ都合の良い例をたまたま見つけました。 ネットフリックスで1月9日から公開されているドラマ『阿修羅のごとく』です。是枝裕和監督でストーリーの中心となる四姉妹は宮沢りえ、尾野真千子、

消費しないで貯蓄ばかりの「気持ちの景色」を変えないと

消費支出の低迷が続く。 とはいえ当然で、そもそも実質賃金もマイナス。 賃上げだのなんだのと言っても、物価高に追いついていないし、その賃上げとて、大企業勤務などの上位層はウハウハかもしれないが、中間層以下にどれほど恩恵があるのか。 キャベツ1個500円以上なども話題になったように、とにかく食品の物価高が止まらないので、そら節約というか消費支出は減るでしょう、と。 消費支出全体に占める食費の割合をエンゲル係数というが、これが高くなるということはそれだけ国民が貧しくなっている

円金利上昇でも円安~恐れていた事態~

円金利上昇でも円安 注目された2025年最初のビッグイベントとなる米12月雇用統計は予想を凌駕する結果となりました: 2025年は「利下げの終わり」が争点化する年、リスクシナリオとしては「利上げの始まり」すら争点化しかねない年だと昨年来、論じて参りました。詳しくは年初のコラムでまとめています: まず、雇用統計により出足からリスクシナリオが意識される地合いとなりました。1月FOMCの現状維持はほぼ100%織り込まれています(1月10日23時時点でFedwatchは97%の現