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日経COMEMO

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日経COMEMOは、様々な分野から厳選した新しい時代のリーダーたちが、社会に思うこと、専門領域の知見などを投稿するサービスです。 【noteで投稿されている方へ】 #COMEM …
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日経COMEMOはじめての方へ

はじめまして、日経COMEMO(コメモ)運営チームです。 私たちは、日本経済新聞社がnote上で運営している投稿マガジン【日経COMEMO】の運営チームです。現在のメンバーは6名。日経の中で、新規事業にチャレンジする部門として、日々、試行錯誤を繰り返しながら活動しています。 ◇        ◇       ◇ まずは、日経COMEMOについて簡単に自己紹介させてください。 日経COMEMOは、様々な分野から厳選した新しい時代のビジネスリーダーたちから、毎月約200本

出社重視・原則出社の動きは加速するのか。企業文化の醸成・維持・発展にリモートワークが不向きな理由。

皆さん、こんにちは。今回は「働き方」について書かせていただきます。 先月中旬、「Amazon、社員に週5日出社義務付け 米巨大テックで初」というニュースが飛び込んできました。コロナ禍で在宅勤務をベースとしていた中、緩和とともに「週3日出社」を義務付けていましたが、コロナ前の「週5日出社」に戻すと発表したのは米大手テック企業では初のことです。 記事によると、「企業文化に緩みが出てきた」「オフィスで一緒に働くことの利点は大きい」「社員同士が学び合ったり新たなアイデアを生み出し

米雇用、失速か加速か~当面のドル/円相場~

米雇用、失速か、底打ちか 先週4日に公表された米9月雇用統計は非農業部門雇用者数(NFP)変化に関し、前月比+25.4万人と市場予想の中心(+15万人)を大きく上回り、失業率も4.2%から4.1%、▲0.1%ポイント低下しました。この余波は非常に大きく、本稿執筆時点のドル/円相場も依然148円台と直近高値圏から崩れておりません。+25.4万人という数字はブルームバーグにおける市場予想の上限(+22万人)も優に上回る非常に強い内容であり、米金利は急騰、金利差を意識した円売り・ド

日経電子版「基礎から日経」に掲載/note連動お題企画「#仕事での気づき」受賞作品紹介!

noteと共同で実施したお題企画「#仕事での気づき」に数多くの作品をご投稿いただき、ありがとうございました。 今回は、その中から、きらりと光った5つの受賞作品を紹介します。 受賞した6作品のうち、日経電子版を引用して執筆された3作品が日経電子版の「基礎から日経」に掲載されます! 「日経COMEMO」賞 ※五十音順Katsuさん 作品:なぜアメリカの会社は勢いがあるのか? 群れる時代からバラける時代へ たんげさん 作品:産休・育休から復帰して思う、女性の「心のブレー

フラットな組織は、揺らぎと摩擦によってつくられる。

先日、あるメンバーから「うちの会社が、フラットじゃなくなってきているのではないか」という指摘を受けました。 そもそも私たちの会社は、全員が創業メンバーであるということを目標にして組織運営を行っています。そのために、働き方や給与体系などの社内の制度も、かなり意識的に設計をしてここまでやってきました。 そんな中での「フラットじゃなくなった」疑惑は、ちょっとドキッとするものでした。なぜ、そういう指摘になったかというと、ある会議体の運営がうまくいっておらず、そのテコ入れをするため

どんな人が缶で日本酒を飲むのだろう?

2015年に開催された食をテーマにしたミラノ万博の前後の数年間、日本酒の欧州市場開拓に関わることが多かったので、今もたまに日本酒の海外市場に関する記事が目に入ると「最近はどうなんだ?」と好奇心を持って読みます。 上記の記事中にある、以下の部分、当時に感じた問題に解決策として提案されているのが分かります。 自宅で飲むワインにおよそ10-15€を払っているとすると、日本酒は2倍以上の金額。それを買い、かつ飲みきれないとなれば、どうしても日本酒を飲む機会は外食時に限られます。

フリーランス・ギグワーカーの増加と、非正規雇用形態がセーフティネットの顔をする違和感

先立ってフリーランスが増加基調というニュースがありました。増加基調とはいえ、グラフでは微増なので、実感しづらいところもあります。ただ、このニュースを見るとギグワーカーを含んでいるという点に注意が必要です。 パートやアルバイトは労働契約ですが、ギグワーカーはフリーランスに区分され、業務委託契約になります。 雇用の創出という観点や制度の充実もあり、これらの働き方が肯定されつつありますが、私自身のワーキングプアの経験や、採用支援を通じて見えてくる第二新卒界隈や就職氷河期世代の雇

九州は男尊女卑?幸福度も出生率も高いけど?

定期的にある界隈では「九州叩き」というか「九州は男尊女卑」というのが盛り上がるのだが… 人間には「水が合わない」ということもあるので、その土地柄が嫌なら出て行けばいいだけだから勝手にすればいいし、「自分が出て行ったからには相応の理由がある」としたがるのもまた人間の正常性バイアスなので、まあ仕方ないとは思うが、だからといって、「私だけが正しく」て、その正しい私が出て行かざるを得なかった「九州は全部クソ」と言い放つのも、まあ中学生くらいまでにしとけと思うわけです。 九州が男尊

シンガポールにおける老化抑制マーケット

「老化は44歳と60歳で急激に進行する」という2024年8月に公開された米スタンフォード大学の研究論文を読んで衝撃を受けた方も多いのではないでしょうか。老化抑制マーケットが急速に日本で広がっていますが、それはシンガポールでも同じです。 シンガポールの高島屋で帝人グループNOMONの山名慶CEOの講演を聞き、勉強になったので、情報を共有したいと思います。 加齢を抑えるためには、エイジングビタミンのNMNなども効果的だと言いますが、全粒穀物を取る、安静時心拍数(RHR)を下げ

”急激<淡々”を選好するECB

10月利下げに含みを持たせた、というが、我々はECBが10月17日の会合にて、リスク管理上の理由から政策金利を25bp引き下げと見ている。なぜか。三つ指摘する。 第一に成長に対するリスクが顕在化していることである。ECBラガルド総裁は政策理事会の決定がデータポイントに依存しないことを明確にしているが、9月のPMIはGDPの前期比0.2%ポイント前後の縮小に相当しており、ユーロ圏の景気回復には腰折れリスクとなる。もっともPMIはパンデミック以降、GDP成長率を予測する最適な指

組織の持続的成長を支える「チーム×コミュニティ」の循環【コミュニティ思考を語ろう⑦】

 Potage代表、コミュニティ・アクセラレーターの河原あずさです。コミュニティづくりの専門家として、ファンコミュニティづくり、組織づくりのお手伝いをしています。  3月のCOMEMO記事から「コミュニティ思考」についてシリーズで語っています。今日は第7回目の記事です。(あわせて、Voicyで音声コンテンツも公開しているので、もしご興味ありましたらそちらも聴いてみて下さい!)  僕は、社会が今直面している課題への対応策を見出し、より豊かな社会を築くための鍵が「コミュニティの力

起業したときに一番失敗したこと

起業したとき、いちばん失敗したこと。それは、「他者に対していつも100%の成果を求めてしまった」ことです。(言い出しっぺの)起業家なら、死ぬ気で努力して成果を出すのはあたり前。でも、「なんで他のメンバーも自分と同じくらいがんばらないのか?」などと思ってしまったんですよね。勘違い。若かった。 自社メンバーに対してもそうだったし、なんなら、外部のパートナーさんたちへもそういう態度を見せていたかもしれません。思うに、いろいろ焦ってたんでしょうね。あまりに気負いすぎて、周りが見えて

日銀短観と「次の一手」~首相発言の位置づけ~

日銀短観は景気堅調を確認 ドル/円相場は植田日銀総裁との会談を終えた石破首相による「個人的には現在、追加の利上げをするような環境にあるとは考えていない」といった発言を受けて147円付近まで急騰しています: あくまで「個人的」と付言し、「金利についてとやかく申し上げることではない」とも述べているため、どこまで思想性が強い発言なのか図りかねますが、蓄積した円ロングポジションを巻き戻すには格好の口実になったと言って良いでしょう: 一見してかなり踏み込んだ発言にも見えるため、「円

9月日銀短観から見た24年度業績見通し

純利益上振れ予想、郵船など海運上位 自動車は弱気 投資情報ランキング② - 日本経済新聞 (nikkei.com) ●増収減益計画は変わらず 10月1~2日にかけて公表された9月日銀短観の大企業調査は、8月下旬~9月下旬にかけて資本金10億円以上の大企業約1700社に対して行った調査であり、先月公表された法人企業景気予測調査に続いて、今期業績予想の先行指標として注目される。 そこで本稿では、同調査を用いて10月下旬から本格化する四半期決算発表で、今年度業績計画の上方修正