自動翻訳サービスで洋書の読み方が変わる予感
毎年12月になるとその年を振返る「最も読まれた本」のランキングが発表され、年末年始に読んでみようと思っている方も多いのではないでしょうか。海外のメディアを眺めていても、「Books of the Year」の発表や、著名人、経営者がおすすめする本のリストなどを見つけることができます。
ただ、今まで残念に感じていたのは、海外で話題になり「Book of the Year」で選ばれる本の多くは、日本語に翻訳されていないことも多く、洋書で購入するものの途中で挫折することが多かったことです。以前に比べると邦訳されるまでのスピードが格段にあがっていることには感謝しつつも、海外で話題になった時に同時に読むのはまだ難しいと感じます。
DeepLなどの自動翻訳ツールが急速に進化する中で、オンライン上の記事は手軽に翻訳して読めるようになったものの、1冊の本となると自動翻訳もできないものと思っていたからです。
ただ、「コロンブスの卵」という表現が適切かどうかは分かりませんが、今日偶然noteの記事を読んでいたところ、洋書も自動翻訳ツールで日本語化できることを学びました。
Kindleなどの電子書籍リーダーで洋書を購入し、文字を小さくしてスクリーンショットで保存した数十ページのファイルを保存しPDFに結合することで、DeepLを使用してファイルごと簡単に1冊分の翻訳ができる、とのことです。翻訳されたPDFファイルをGoodNotesなどのPDF読み込みノートアプリで読むことで気になる箇所をハイライトしたり、メモを書き込むことも簡単にできます。
*ただし、ファイルのまるごと翻訳をする場合にはDeepLの有料課金が必要です。年間契約で月750円の「Starter」プランの場合、1ヶ月に5回のファイル翻訳が可能です。
*12/23 追記:一つのファイルアップロードの容量は10MBなので、厚い本の場合は複数回に分けてアップロードする必要があります。
コロナ禍を通じて、ポッドキャスト、動画ストリーミング配信、自動翻訳など、メディア消費のスタイルがあらゆる場面で進化しつつあることに驚いてます。今回こうして書籍すらもタイムラグなく、ある程度の質で翻訳された日本で洋書を読めることは本当に驚きです。もちろんある程度の誤訳はあるでしょうが概要を掴む上では問題無いレベルに機械翻訳が進化しているように思います。
プロの翻訳者・編集者により出版される邦訳書の価値は今後も褪せることはないとは思いますが、せっかちに少しでも早く海外のトレンドを知りたいと感じている人にとっては、一つの選択肢としてこうしたメディア消費のあり方も広がるのではないかと思います。
もともとそこまで本を読むのは得意ではないのですが、2022年に向けて、洋書を読むスタイルがどのように変化するか、とても楽しみです。
参照:海外メディアや著名人が選ぶBooks of the Year & おすすめ本
*DeepLについて過去に書いた記事
*AI翻訳は更に進化していて、テキストの翻訳のみならず仕事や生活の一部として会議や会話の同時通訳も可能になる世界が訪れそうです。
Photo by Brandi Redd on Unsplash
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